(短編集)
あるフィルムの背景: ミステリ短篇傑作選
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「惨事」について 若い頃の夜、この2時間サスペンスは夜にホラー映画でも見ているような恐怖と、真に迫るものを感じました。これでもすっきりしていて無理のない、実はありそうなリアルさがまず魅力です。また何より、純粋な感情をもって描き切り、主人公の周りと全体にもついて回っています。ここに今作の本当の恐ろしさと不気味さを、醸し出している気がします。。 短編って、それだけ設定が大きくしっかりしていたり、インパクト強く魅せるのが凄いなあと思います。 映像ではその後の弁護も描かれましたが、この短編では作品性として、その後は主ではない気がします・・核心である「殺意の有無」は、小説とまた映像によっても、若干違っています。それだけ、人間社会は1つ何かが違うと主題や物語に差異を生む、汎用性のようなものを感じ、また新鮮に映りました。これは事件に限らずで、展開が違う楽しみが予想され、心情も現実性も濃い作品です!若い女性は特に、物語として楽しめる恐怖があります、、 私にとっては、短編ならドラマ「ししゃもと未亡人」に準ずる、不動のミステリー性をもつ作品です( ;'Д`) | ||||
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これはミステリ短編集ではない。収録されている小説は、2編だけがミステリと言いうるもので、他はスリラーとホラーである。 私が考える小説の定義を書いておく。ミステリ小説とは、冒頭に事件が起こり(たいてい殺人事件である)、主人公がその犯人(および動機や犯罪の方法)を探し出す物語である。サスペンス小説は、主人公が事件に巻き込まれて、危難から逃れようとする道筋を描く物語である。スリラーとは、読み手が恐怖を覚える結末が書かれている小説である。一部のホラーも、読み手が恐怖を覚える結末が書かれている小説であるが、この場合の両者の違いは恐怖の程度と、起こった出来事の残虐さの程度であると思う。また、ホラーには、残虐な出来事が複数回描かれる物語もある。 一つの小説が、上記の4つの類型の複数の特徴を帯びることも可能である。ミステリであると同時にサスペンス、スリラーやホラーであるとかサスペンスであって同時にスリラーやホラーであることも可能だろう。 さて、以上の分類に基づけば、この短編集でミステリと言えるのは、「温情判事」と「あるフィルムの背景」だけである。後者は同時にスリラーでもある。「惨事」、「蝮の家」、「私に触らないで」、「みにくいアヒル」、「女の檻」、「絶対反対」、「葬式紳士」はスリラーであろう。「孤独なカラス」、「老後」、「うまい話」、「雪山賛歌」はホラーであると思う。(雪山賛歌はミステリでもあると言いうるかも知れない。) 結城昌治の「暗い落日」と「公園には誰もいない」は推理小説としてよくできている。私は感銘を受けた。特に「暗い落日」は傑作だと言ってよいと思う。それで彼の短編集を買ったのだが、本当にがっかりした。この短編集を「ミステリ短編集」と名付けるのは、読者をだましていると言ってよい。収録された大部分の小説で謎が投げかけられることがないからである。しかも、後味の悪い話ばかりで、うんざりした。 | ||||
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お馴染みレーベルとなった日下三蔵編集の傑作選である。本書は竹書房ではなく、ちくま文庫だ。 60年代に書かれた作品を13篇収録している。 怪奇幻想ではなく、社会派寄りだ。本書の主人公たちは、社会的立場ではなく純粋に個人の欲望や好悪の感情で動く。だから松本清張よりも赤裸々で生臭い。 第一部八編から印象深い作品を語ると、 『惨事』強姦被害者が痛ましい。加害者に「若いから前途がある」などという裁決が下っては、被害者はたまらない。レイプ野郎に涼しい顔で平穏な人生を送らせてはならない。 『蝮の家』壊れた夫婦が憎みあい、たがいの破滅を狙っている。こういうドロドロ模様は、けっこう好きだ。 『老後』虐待を受けてきた老婆の復讐とは。 『孤独なカラス』歪な心を持つ子供の話だ。当時の異色作は、今では平凡である。 『みにくいアヒル』醜い容姿の女の半生を描く。現在はここまでストレートに書けないだろう。 外見による差別は消えるどころか強くなってるのに。 『女の檻』女性関係を巡る嫌な話だ。最後のセリフが怖い。 表題作はポルノフィルムを巡る事件がテーマだ。AVを見放題の今では考えられないほど異様な存在だったらしい。それなりにサスペンスであるが、真相も結末も平凡だ。 第二部五篇はオチで読ませるショートショートである。際立った作品はないが、まずまず面白く読めた。 『温情判事』は衝撃が尾を引く。『葬式紳士』は星新一に同じ趣向の作が存在する。どちらが先かはわからない。偶然アイデアが重なったのか。 普通に楽しめた。平均値は高め。 | ||||
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裏表紙の紹介文に「読者の予想を裏切る驚愕の結末」とあるが、これは正直に言って誇大広告だと思う。 そこに注目するよりは、第一部では人間性を深く掘り下げた人間ドラマを、第二部ではいわゆる「奇妙な味」とでもいうべき不思議な世界観を味わうと楽しめると思う。 個人的には印象に残る作品はなかったが、文章がとても読みやすく、ストーリー作りが達者であることは疑問の余地がないと思う。 | ||||
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とても綺麗な状態で良かったです。 | ||||
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