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幻の殺意/夜が暗いように: 日本ハードボイルド全集5



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初公開日(参考)2022年07月
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幻の殺意/夜が暗いように (創元推理文庫 Mん 11-5)

2022年07月20日 幻の殺意/夜が暗いように (創元推理文庫 Mん 11-5)

〈日本ハードボイルド全集〉第五巻の本書では、直木賞作家・結城昌治を特集する。突然息子が殺人犯として逮捕された平凡な会社員の孤軍奮闘を描く傑作長編「幻の殺意」と九つの短編――私立探偵・真木、佐久&久里や紺野弁護士などのシリーズキャラクターものの代表作やノンシリーズの秀作に至るまで――を収録。結城の作家活動において終生、大きな柱であったハードボイルド小説での多彩な成果を一望のもとにする。(「BOOK」データベースより)




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No.2:
(3pt)

『幻の殺意』は「日本ハードボイルド全集」に取るべき作品なのだろうか?

結城昌治の作風は幅広い。直木賞受賞作『軍旗はためく下に』や『虫たちの墓』は軍隊組織の非情を描き、その延長線上に吉川英治文学賞受賞作『終着駅』がある。
いっぽう『ゴメスの名はゴメス』はスパイ小説と名作と名高く、『白昼堂々』のようなクライム・コメディ、『夜の終わる時』や『穽』(文庫版は『裏切りの明日』と改題)のような悪徳警官ものも、代表作として挙げられてきた。
その結城昌治がハードボイルド作家と認識されているのは、やはり私立探偵の真木を主人公とする長短篇があったからだろう。
しかし編者の1人・池上冬樹が、『暗い落日』『公園には誰もいない』『炎の終り』が講談社文庫版で改訂されたことを「ポリティカル・コレクトネス」だったと批判しているためか、この全集では、真木ものの短篇は採られたが、長篇は『幻の殺意』が選ばれた。
たしかに『幻の殺意』は、新潮社版『日本ミステリー事典』にも「初のハードボイルドと言えるだろう」と書かれている作品だ。が、はたして結城昌治の代表作として「日本ハードボイルド全集」に取るべき作品なのだろうか?
結城昌治は「洗練されたユーモア」「軽快な文章」でも定評があった。
カッパノベルズ版『長い長い眠り』の作家紹介には「巧みなプロットと独自のユーモアをたたえた軽快な文章で、推理小説ファンを魅了している」とある。同じく『穽』の作家紹介には、「”ユーモア推理作家”という世評に挑戦し、スパイもの、悪徳警官ものなど、つねに他に先んじて新分野を開拓する」と書かれている。
結城昌治の「独自のユーモアをたたえた軽快な」作品は、初期の代表作とみなされてきたし、今や評価を確立していると言ってよいだろう。
個人的な意見としては『幻の殺意』よりも、『夜の追跡者』や『隠花植物』の軽快さこそ評価されるべきだったのでは?・・・と思う。
これらを「通俗ハードボイルド」などと下に見て良いのだろうか?
幻の殺意/夜が暗いように (創元推理文庫 Mん 11-5)Amazon書評・レビュー:幻の殺意/夜が暗いように (創元推理文庫 Mん 11-5)より
4488400256
No.1:
(5pt)

刺さる傑作長編

真面目な高校生だった一人息子の素行が、ふいに暗く崩れ始めたある日、唐突に彼は殺人事件の容疑者として逮捕されてしまう。青天の霹靂に色を失いながらも、わが子の無実を信じて悲壮な探索を始める父親だったが、はがしていった闇のヴェールのしたから現れるのは、さらに深い闇の淵だった―。平穏な日常や信じていたものの存在が、突然に崩壊してゆく恐怖と哀切を描いた『幻の殺意』。ラストの一行が、絶望色の虚無をにじませて、胸に刺さる傑作長編である。

さらに、余計な贅肉を極限までそぎ落とした簡潔な文章が、強靱で繊細な弦のように、さまざまな人生の陰影を、味わい深い旋律に奏であげる、九つの短編が併録されている。いずれもハードボイルド(私立探偵小説)スタイルの作品だが、哀切な犯人像の『夜が暗いように』と、謎解き本格ものの味蕾にも適ってきた『風の嗚咽』が、特に印象にのこった。
幻の殺意/夜が暗いように (創元推理文庫 Mん 11-5)Amazon書評・レビュー:幻の殺意/夜が暗いように (創元推理文庫 Mん 11-5)より
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