(アンソロジー)
他人の城/憎悪のかたち: 日本ハードボイルド全集3
- 日本ハードボイルド全集 (6)
※タグの編集はログイン後行えます
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
他人の城/憎悪のかたち: 日本ハードボイルド全集3の総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
映画『黒い太陽』の原作である「腐ったオリーブ」を含め、長らく文庫版も絶版であった作品が「紙の本」で復刊されたことは喜ばしい。 底本も、用語自主規制以前のものが採用されている。 本書は『日本ハードボイルド全集』の一環であるから、筒井康隆編『'74日本SFベスト集成』に選ばれていた「トリケラトプス」(『街の博物誌』の1編)や、鮎川哲也が『急行出雲 鉄道ミステリー傑作選』に選んだ「機関車、草原に」は収録されていない。 が、再録されている角川文庫版の著者あとがきや、池上冬樹による解説文を読めば、河野典生の代表作はハードボイルドに限らないことが明示されており、これから河野典生の作品を読む世代への指標となるだろう。 七曜社版『憎悪のかたち』の「あとがき」は再録されなかったので、ここで一部、紹介しておく。 「私はこの作品集の書名に《憎悪のかたち》を選び、憎悪をテーマにした作品で統一することにした。 憎むべき対象が発見できないままに、いたずらに吠えまわっているひとつかみの若い狼たちや、物質文明に飼いならされた無気力なおびただしい若い羊たち。 つたないこれらの作品を、僭越ながらきみたちにおくりたいと思う。 なぜなら、いま、私自身がきみたちと同じ狼であり、羊であることを思い知らされることが多いからだ。」 今まさに、「憎むべき対象が発見できないままに、いたずらに吠えまわっている」事件が頻発している。 新しい読者が、河野典生の作品から、あるべき「憎悪のかたち」を読み取ってもらえることを願う。 なお、解説の中で池上冬樹は、結城昌治が『暗い落日』『公園には誰もいない』『炎の終り』を講談社文庫版で改訂したことを「ポリティカル・コレクトネス」だったと批判している。 ならば、続刊の結城昌治集では、用語規制以前の版が採用されるのであろうか? そうであってもらいたい。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 1件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|