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頭の中の昏い唄



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    初公開日(参考)2020年11月
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    短編集

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    頭の中の昏い唄 (竹書房文庫)

    2020年11月16日 頭の中の昏い唄 (竹書房文庫)

    どうにもならない。どうにもならない。ドウニモナラナイ…。男の未来は暗い。仕事仕事の毎日は彼を狂わせる。単調な日々に倦んだ男が、ある夜団地の屋上で、耳ざわりな童謡を歌っている少女と出逢い、人生が変わる表題作「頭の中の昏い唄」。香港に赴任した男が食と色の欲に溺れていく、脳味噌と胃袋を刺激する美食譚「香肉」。老人たちによってこき使われ搾取される若い世代が、ある日肩に現れた緑色の小人によって一致団結してゆく「世代革命」。スランプにおちいった作家に“やつ”がささやき、人格を乗っ取ろうとする「誰…?」など、必ずやあなたに悪夢をお贈りする、クールで鋭利な奇妙の味の短篇集。星新一による解説を再録。(「BOOK」データベースより)




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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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    No.3:
    (1pt)

    生島氏のファンでなければわざわざ今読む必要はないだろう

    これは2020年にわざわざ再び世に出すような内容だっただろうか…というのが読書中から読了までずっと付きまとった感想だ。
    自分は生島氏を知らなかったので、装丁と売り場だけ見て「異形コレクション」シリーズと同系列かと勘違いし購入してしまったが、古い作品群であることを分かりやすく表記して頂きたかった。
    内容もどこかで何度も読んだような話の繰り返しで(もしかして生島氏がオリジナルのネタもあるのかもしれないが)、特にここが面白い、個性的だという部分も感じられなかった。短編あるいは超短編であることを差し引いても薄っぺらな人物描写に辟易しながら読み終えた。ブラックジョークの作風だったのだろうか?
    失礼な表現ではあるが、価値観の古い世代の作家の化石を検分するようなスタンスで読めば楽しめる部分はあるかもしれない…一応。
    頭の中の昏い唄 (竹書房文庫)Amazon書評・レビュー:頭の中の昏い唄 (竹書房文庫)より
    4801924549
    No.2:
    (3pt)

    ヒット率は低いが、復刻がありがたい

    生島治郎は大藪春彦と並んで和製ハードボイルドの草分けだ。
    大藪作品は大量に読んだが、作者はなぜか一冊も読んでいない。本書は60年代から70年代にかけて書かれた異色短編十篇とショートショート十五篇に加えて120ページほどの中編一作を収録している。
    生島作品の本流からは外れた作品を先に読むことになった。

    当時知られ始めたアメリカの「奇妙な味」を標榜したのは理解できるが、今日の目で見ると空振りが多い。
    ショートショートは星新一の切れ味に遠く及ばない。
    短編で気に入ったのは、
    『香肉(シャンロウ)』当時の香港の魔界めいた魅力が感じられて懐かしかった。
    ストーリーは予想がついてしまうが、こういう悪趣味さは好きだ。
    表題作は衝撃的な幻想猟奇譚だ。ある種の変態さんには、こたえられないだろう。
    『蜥蜴』爬虫類のぬめりと少女のエロスが共鳴して、怪しい物語を紡ぎだす。
    上記三篇以外は、どれも今一つだった。

    中編『東京二〇六五』本業のハードボイルドにSFギミックを持ち込んだ作品だ。
    ロボット作りの名手が、人間そっくりの殺人ロボットを主人公の元に送り込んでくる。
    暴力とエロス満載で退屈はしないが、褒める気はしない。珍作としか言いようがないな。

    古書を探してまで読む気はしないので、復刻してくれて嬉しい。
    頭の中の昏い唄 (竹書房文庫)Amazon書評・レビュー:頭の中の昏い唄 (竹書房文庫)より
    4801924549
    No.1:
    (5pt)

    生島治郎怪奇幻想・SF短編集。『あなたに悪夢を』+『東京2065』。中編が1編、短編が10編、ショートショートが15編で、総計26編。

    生島治郎怪奇幻想・SF短編集である。
    全26編で、1974年に桃源社から刊行された『あなたに悪夢を』集録の20編全部と、1966年に早川書房から刊行された『東京2065』集録の20編のうち、のちに『あなたに悪夢を』に再録された14編を除いた6編から成る。
    つまり、『あなたに悪夢を』+『東京2065』である。
    各作品の長さは、『あなたに悪夢を』のほうは、短編とショートショートが交互に配列されており、短編が10編でショートショートが10編。『東京2065』の6編のほうは、中編(短編連作)が1編でショートショートが5編である。
    全体としては、中編(短編連作)が1編、短編が10編、ショートショートが15編の計26編である。編者は日下三蔵。
    ネタとしては、多重人格またはドッペルゲンガーがちょっと目立つ。主人公としては作家、脇役としてはロボットがちょっと目立つ。
    私的感想
    〇面白かった。腹一杯。
    〇以下、短編10編、中編1編について、簡単なコメントを付し、完成度5点、意外性5点、好み5点の計15点で私的評価する。失礼ご容赦。
    なお、ショートショートはネタバレ防止のため、レビューから除外した。最後にちょっとだけ書く。
    〇まず、短編10編。
    ☆「香肉」・・中国人の愛人は魅力的だが、最後は吐き気がした。完成度4点、意外性3点、好み3点。計10点。
    ☆「蜥蜴」・・こちらもエッチな姉が魅力的。ラストも盛り上がる。完成度5点、意外性4点、好み4点。計13点。
    ☆「夜歩く者」・・ドッペルゲンガーテーマ。切れ味今一つ。完成度4点、意外性3点、好み4点。計11点。
    ☆「頭の中の昏い唄」・・これは傑作。完成度5点、意外性5点、好み5点。計15点。
    ☆「殺しあい」・・意外性はあるが、あまり面白くない。完成度4点、意外性5点、好み3点。計12点。
    ☆「世代革命」・・これは大好き。人口の5パーセントの明治生まれ老人が権力を握る戦後社会に対して、抑圧されてきた昭和元年~15年生まれの中堅世代が革命を起こす。完成度5点、意外性4点、好み5点。計14点。
    ☆「誰・・・・?」・・多重人格を「物の怪」と呼んでいるのが面白い。最近の中公新書『もののけの日本史』では、戦後モノノケのイメージは多様化したとして、様々な文学作品から用例を拾っているが、多重人格の「物の怪」はなかった。完成度4点、意外性3点、好み4点。計11点。
    ☆「前世」・・人間と猿についてのオーソドックスなアイデアを巧みに展開する。完成度4点、意外性5点、好み3点。計12点。
    ☆「いやな奴」・・主人公が疲れ気味の流行作家で、テーマはXXXという点で、本書を代表する作品。オチも決まっている。完成度4点、意外性4点、好み5点。計13点。
    ☆「ゆたかな眠りを」・・冬眠アイデアは面白いが、着地がちょっと平凡。完成度4点、意外性3点、好み4点。計11点。
    〇中編(連作短編)
    ☆「東京二〇六五」・・「冷たい訪問者」「狂い咲き」「甘い夢」「ペットの好きな女」「非行少年」「老人と爆弾」の6つの連作短編からなる中編小説。秘密捜査官日高と、天才ロボット技師クサカベ(クサカではない)が送り込んでくるロボット達との戦いを描く。日高がバーチャルセックスの虜にされてしまう「甘い夢」が面白い。完成度4点、意外性4点、好み5点。計13点。
    〇以上より中短編の私的ベスト5は第一位「頭の中の昏い唄」15点、第二位「世代革命」、第三位「蜥蜴」「いやな奴」「東京二〇六五」13点となった。
    〇ショートショートの私的ベスト1は、鮮やかな「過去の女」。
    私的結論
    〇「世代革命」の198頁で展開される映画企業批判、199頁で展開される明治生まれ男性の好色批判が面白い。われわれの世代(昭和元年~昭和15年生まれ)は老人たち(明治生まれ)とちがって、民主的な話し合いの習慣を戦後の教育できちんと身につけているのである。(生島治郎は昭和8年生まれ)。
    頭の中の昏い唄 (竹書房文庫)Amazon書評・レビュー:頭の中の昏い唄 (竹書房文庫)より
    4801924549



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