地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険



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初公開日(参考)2020年11月
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長編小説

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地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険

2020年11月19日 地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険

鈴木勢太、性別男、33歳。未婚だが小学5年生の子持ち。北海道札幌方面西方警察署刑事課勤務……のはずが、暴走車に撥ねられ、次に気づいたときには……「スマートスピーカー機能付きロボット掃除機」になっていた! しかもすぐ隣の部屋には何故か中年男性の死体が。どんなに信じられない状況でも、勢太には諦められない理由があった。亡き姉の忘れ形見として引き取った姪・朱麗のことだ。朱麗の義父だった賀治野は、姉と朱麗に暴力を働き接近禁止命令が出ていたが、勢太がそばを離れたとわかったら朱麗を取り戻しにやってくる。勢太の目覚めた札幌から朱麗のいる小樽まで約30キロ。掃除機の機能を駆使した勢太の大いなる旅が始まる。だが、行く手にたちはだかる壁、ドア、段差! 自転車、子ども、老人! そして見つけた死体と、賀治野と、姉の死の謎! 次々に襲い掛かる難問を解決して小樽に辿り着き、勢太は朱麗を守ることができるのか。(「BOOK」データベースより)




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地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険の総合評価:7.00/10点レビュー 7件。Bランク


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全3件 1~3 1/1ページ
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険の感想


事故で危篤の私の意識はお掃除ロボットへ・・・。

 掃除機と化してしまった主人公。 しかも隣の部屋には見知らぬ死体、そして(掃除機としては)遠く離れた姪の危機、機械の体を操り工夫を凝らして地べたを這うロードストーリーと機械の知恵を駆使した密室ミステリーの二軸構成。 発想とオチは面白いものがあるが道中の都合の良すぎる展開と姪の危機の演出があまりに物足りない。 ミステリーとしては淡泊な出来だがライトな冒険小説と読めば不快な点もなくサクッと読める作品。 ★は5つ。
 

りーり
9EDFH0HC
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険の感想

ロボット掃除機への転生もの。
設定は面白い。あらすじは事故にあった警察官が目を覚ましたらロボット掃除機になっていたという始まり。SF転生ものであるが、対象がロボット掃除機という現代のアイテムが活用されている点が新しいです。IOTとなる掃除機に組み込まれたwifi通信でネットからの情報を送受信したり、ロボットアームを用いるなど現代要素が満載になっていました。そして目を覚ましたすぐ隣の部屋に死体があったというミステリの流れが興味をそそられました。

特殊設定ミステリの期待が高まりましたが、実際の所本書はミステリというより冒険小説。転生先から30km離れた姪の元へ向う事がメインストーリー。走行速度は時速1.8km。充電どうなる?その道中での出会いとプチ事件が絡んでいく流れです。

読書中の正直な感想として、「早川」主催の「アガサ・クリスティー賞」というワードに期待し過ぎてしまったかもです。本格的、大人向けというより、ライトミステリの部類。個人的にはティーンエイジャー向けのレーベル出版ならもっと評価が上がると思った次第。というのは扱うミステリ要素は軽めですし、社会問題も扱われますがテーマに深みはなくTVで見知れる内容なので、早川の濃い内容(勝手な早川イメージ)を求めて読んでしまうと、物足りなくなってしまった次第。

あえて冒険小説として見たとすると札幌小樽の30kmの景色があまり感じられませんでした。ロボット掃除機の苦労は微笑ましいのですがせっかく地名を出すなら空気感や情景も感じたかった。主人公と姪の料理などのエピソードも微笑ましく読めますが、本筋とはあまり結び付かず。デビュー作なので色々書きたい事を書いたという印象を受けた作品でした。

他思う所は登場する人やエピソードの温かさや優しさの表現が印象に残りました。悪意な内容だとしても優しい雰囲気を醸し出しています。著者の持ち味なのかなと。それゆえ殺伐さを求めないティーンエイジャー向けな作品で読んでみたいと思った次第。アイディアと雰囲気はよいので次の作品はどうなるのだろうと気になる所です。

egut
T4OQ1KM0
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険の感想

狭い意味でのミステリ要素的には、弱いかもしれない。
しかし何と言っても、ストーリー的に面白い。
先が見えない展開で、掃除ロボットの冒険を応援したくなる話など、確かに初めての経験だ。

とはいえ、ミステリでないのかというと、そういう訳でもない。
ミステリの一面として「限られた条件下で何ができるか、徹頭徹尾検討する」というものがあるなら、これほど最初から最後までそれに徹した小説も珍しい。

考えてもみてもらいたい。
作中、大小取り混ぜいろいろな事件、出来事が起きて、そのすべてに主人公は真剣に頭を働かせるのだが。
何よりも中で一番の難題が「いかにして掃除ロボットが、人に見つからず、三十キロの公道を規定時間内に走破できるか」という愉快極まりない(と言ったら本人に申し訳ないが)もので、それに必死に挑戦する話なのだ。
こんな楽しい読書体験をさせてくれるミステリを、他に知らない。

RI HUKO
NJSL7ECV
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.4:
(3pt)

主人公の驚愕タイミングまで、概要説明は控えて欲しかった

作品最大の売り、かつ本作の肝な、主人公が自分の状態に気付く場面。
までは、極力、そのヒントを伏せ、
読者が主人公と同じタイミングで、
「なんじゃこりゃあ!」
できるようにして欲しかった。
表紙、タイトル、表紙めくった、
カバーの序盤あらすじ等、
あらゆる場所でそこに行くまでに、
何が起きるかバラしまくってるんで、
そこのくだりで驚きが少ない。
あと、主人公の状態をいかした、
トラブル解決や推理は上手いと思いますが、
キャッチーなアイデアに依りすぎていて、
そこら辺以外は結構普通。
一部の人への偏見みたいなのを助長しかねない描写があったり、
(姪っ子さんの描写の事ではありません。ある種の立場弱い系マイノリティに対し)
親切でもの分かりのいい方が都合よくでてきたり、
(ただこの点は、許容範囲。最後後味悪くなるのもなんで)
も、
少々B級。

ただ、作品全体が、シンプルで素直な作りなんで、
作者さんも、根はいい人だと思います。
主人公と姪っ子さんの物語として見た場合、
後味も良い。
表紙の少女は主人公の姪っ子さんかな、
絵師さん上手いです。
(ただ、掃除機のカラーリング、
文章の描写と一部違うような)
気軽に楽しめる推理小説が読みたい時等は、
良いのではないでしょうか。
地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険Amazon書評・レビュー:地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険より
4152099852
No.3:
(4pt)

ルンバの大冒険!(このロボ名はランルン)

ディズニーアニメ『美女と野獣』は、「王子、人間に戻らないで!」って感想が多かった。その人たちの気持ちがようやく今わかる。
戻らないでどうする。いろいろと困るだろう。当時はそう冷静に言えたけど。すみません、これって理屈じゃなかったんですね。
本人にはかわいそうでも戻らないでほしい。このままの姿をいつまでも愛でていたい。見た目の愛らしさゆえに(笑)。

刑事でお人好しで姪ラブ!な男が中身になっちゃったお掃除ロボ。
「うちの子を守る!」ために必死で疾走(しても遅い)するルンバ(じゃないランルン)。
勝手に動いてるところを見つかると拾われて持っていかれるか拾得物扱いされて警察預かりになるかも、とコソコソ裏道に隠れたり。
見た目には全くわかりませんが、こまったり、あせったり、しらばっくれたりするお掃除ロボが可愛すぎてもう!読んでるこっちはメロメロですよ(笑)。
ただ、なんでこのお掃除ロボに?の理由が結局わからないままだったのと。物語の最初、ロボ機能の説明が長すぎると思い、それを引いての★4つに。
その後、ビルを出るところから面白くなってきます。さぁ出発だ!って、こっちまでワクワクした♪
このまま、まだまだ勢太inランルンに活躍してほしかったですね。
でもそうなる条件が、勢太が死にかける+朱麗のピンチなので。さすがに無理かー。
クスクス笑いながら楽しく読ませていただきました、そえだ信先生。次のお話も期待して待ってますので♪
地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険Amazon書評・レビュー:地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険より
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No.2:
(4pt)

想像を絶する荒唐無稽さ、ながら人情噺と密室ミステリーもあります

なんといっても記念すべき「第10回アガサ・クリスティー賞」大賞受賞作です。ご本人がもしお読みになったらさぞ驚かれたことと思われます。

交通事故に巻き込まれた警察官が同居している姪の身の上を案じるあまりに「掃除機ロボ」に意識が憑依してしまいます。この掃除機も有名な会社の製品ではなく、アームが付いていたり、Wi-Fi接続によりネットとメールが可能だったりします。

札幌から小樽まで30kmを時速1.8kmで「急ぐ」のですが、途中で知り合う人々もまたいろいろで、見て見ぬふりができず、ロードムービー風の人情噺も展開されて、はたして姪を救えるのか?という奇想天外な「ミステリー小説」です。

ちなみに我が家の「掃除ロボ」は毎日、威勢よく出発するのですが必ず「転落」「脱輪」「身動き取れず」で電池切れで自力帰還ができません・・・。
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No.1:
(3pt)

稀なロードノヴェルとして"Thumbs-up"

コルソン・ホワイトヘッドの新作を読むつもりが何故か第十回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作「地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険 ”Depart from The Ground”」(そえだ 信)を読むことになりました。表紙がポップでした。
 高齢者が起こした交通事故によって意識不明の重体に陥った警察官、鈴木勢太の意識が「AI仕立てのロボット掃除機」に憑依したのも束の間(笑)、ある殺人事件に巻き込まれます。現れる二人の容疑者。一方、自分が手塩にかけて育ててきた小学5年生の姪っ子・シュリを守るために、札幌から小樽までそのロボット掃除機がフルスロットルで爆走?します。時速1.8キロで。なんと馬鹿馬鹿しい(笑)
 パズラーでありながら、チャーミングな人物たちに彩られたロードノヴェルであり、冒険小説と言ってもいい物語ですから、そのストーリーを詳細に語ることができません。いくつかの感想を記述することにしましょう。
 「クリスティー賞」ですからパズラー部分に焦点をあてるべきなのでしょうが、事件は短編小説に使われるようなワン・アイディアで成立しています。成果は、少し悩ましいと思います(笑)。むしろささやかな<Who-Done-It>の反転に至るミス・ディレクションが素敵でした。
 作家のデビュー作として注目に値する点は、そのドライで軽妙な語り口にあるのだと思います。それは職業作家として与えられた"ギフト"と言ってもいい。作者はマテリアルさえ整えば、どんな物語でも料理してくれそうですね。
 今回の作者は先日読んだばかりのスリラー「ローンガール・ハードボイルド」(コートニー・サマーズ)のテーマと共通する「児童虐待」、DVへと筆を進めています。悪しきものは、米国と言わずこの国にも確かに存在し、蔓延しているのかもしれません。これもまた最良のシンクロニシティとして受け取ることができます。ロボット掃除機・勢太と姪っ子・シュリのドメスティックで微笑ましいやり取り、キレのある会話もとても良かった。そして、どうでもいいようなディティールについ笑ってしまった(笑)
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