(短編集)
妻は忘れない
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地に足の着いたミステリ短篇集。作者が女性なので全ての短篇に「妻」「母」「娘」「妹」「姉」などが登場し、語り手も女性である。大がかりな殺人トリックはなく、日常生活での謎が主題で、このリアリティは、読者が経験を積んだ女性なら身につまされることも多いのではないかと感じた。 ただ一篇、ちょうどまんなかに収録されている「裂けた繭」だけは毛色が違う、かなり暴力的であり、エッヂの効いた短篇なので注意した方がいいかもしれない。個人的にはこれが一番面白く読めました。 | ||||
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まだ半分も読んでいませんが残りが楽しみです | ||||
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表題作の他、「無垢なる手」、「裂けた繭」、「百舌鳥の家」及び「戻り梅雨」の5つの短編から構成される"平凡な家族に潜む秘密"をテーマとした短編ミステリ集。しかし、もし本当にミステリとして執筆したとするならば、"トンだお笑い草"の愚作である(以下、ネタバレあり)。 表題作と「無垢なる手」の両編は、ヒロイン(主婦)が事件(の兆候)と考えている事象が単なるヒロインの妄想とあってはミステリの体を全く成していない。ヒロインの妄想・欲求不満・病的心配性を綴っただけのモノをミステリとして執筆・出版する作者及び出版社の厚顔には恐れ入るしか無いし、読者は堪ったもんじゃない。「裂けた繭」は、"引き籠り"を扱って異なる作風だが、妄想(二重人格)と現実との区別の付け方が無茶・唐突過ぎて、やはりミステリの体を成していない。「百舌鳥の家」も、単に姉妹間の軋轢を描いただけ(冒頭での"秘密"の示唆が"あからさま"過ぎて伏線になっていない)で、これまたミステリの体を成していない。「戻り梅雨」は、シングル・マザーの息子への過保護を扱った短編だが、ミステリとしては伏線の張り方が"あからさま"過ぎて、これまたミステリの体を成していない。 ミステリ作家としての作者の資質を疑わせる愚作。全編、女性の下ネタ絡みの妄執を織り込んでいる点も本作の品格を貶めている。いっそ、ゴシップ作家へと転身した方が良いとさせ思わせる時間潰しにしかならない低劣な短編集だと思った。 | ||||
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短篇推理小説集『妻は忘れない』(矢樹純著、新潮文庫)に収められている『戻り梅雨』は、楽しめました。 シングルマザーとして娘と息子を育て上げた「私」は、保育園の給食室の管理栄養士として働いています。娘は都内の短大を卒業し、今は千葉県内のスポーツジムのインストラクターとして一人暮らしをしています。 都内の大学に通う息子の哲生は、「一八〇センチ近い長身だが、猫背で細身な体つきのせいで、どうしても頼りなく見える」。 「三月の下旬に突然、哲生から大学を辞めたいと打ち明けられた。結婚したい女性がいて、彼女を養うために働くつもりだというのだ。夕食のあとに思いつめた顔で訥々と告げられた時は、驚きのあまり言葉が出なかった。哲生はまだ大学二年生で、将来はIT関連の仕事がしたいからと情報学科のある国立大学に入学し、これまで真面目に勉強してきたのだ」。しかも、相手の女性は、哲生より7歳も年上のシングルマザーだというではありませんか。 哲生の恋人、化粧っ気のない地味な出で立ちの佐山美玲が幼い娘を連れて、我が家を訪ねてきました。「美玲は、一児の母でありながらまだ学生の哲生と恋愛関係になったことを改めて詫びると、アルバイトを辞めたことと、今後は哲生と会わないことを告げた」。 それから暫く経ったある日、私の勤め先に突然、思いがけない電話がかかってきます。「『川崎西警察署の津島と申します。本日午後三時に市内の佐山美玲さん宅で、美玲さんが怪我をして重体となっているのが発見されまして、その件で哲生さんから参考人として事情を聞いております。ご家族のお話も伺いたいので、お手数ですが、これから署の方へおいでいただけますか』」。 信じられない結末が待ち構えています。 | ||||
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夫と前妻との関係を疑う妻、無遠慮に私生活に入ってくるママ友、実家で久しぶりに会った姉とのスレ違いなど、日常に潜む恐怖を秀逸な心理描写で描いた5篇の短篇を収録。心理描写が少なく、やたらと会話が多いページ数かせぎのような小説が増えたなか、こういう微妙な心理を描く作家は少なくなった。繊細な心理を描いた作品が理解されなくなったのだとしたら、小説というジャンルそのものの危機でしょうね。 リチャード・マシスンのようなニューロティックなサスペンス小説で楽しめたが、「裂けた繭」だけは設定が異常すぎてちょっと楽しめなかった。 | ||||
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