誘拐リフレイン 舞田ひとみの推理ノート(コモリと子守り)
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純粋な少年にはまだまだ理解できないようだ。 彼と彼女に未来はきっとある。 | ||||
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歌野氏というと葉桜の季節・・・のイメージからどうしても叙述トリック系の作家のようなイメージが強くなってしまっているが、初期の頃はガラス張りの誘拐やさらわれたい女に代表されるように奇抜なプロットによる誘拐ものの名手でもあった。その歌野氏による久々の誘拐ものである。そしてこの装丁からは分からないが舞田ひとみシリーズの3作目にして初の長編でもある。このシリーズはゆるミスという触れ込みであったが、本作はユルイ雰囲気ななくなり、事件の真相などけっこう残酷である。 誘拐事件自体のプロットは今回も凝っており、事件の前の事件に同時進行の誘拐事件と人さらい歌野の面目躍如といった感じで読みごたえがあるが、ガラス張りの誘拐やさらわれたい女を既読の人には何となくこの二つのプロットを再構築したような感じだなという気がしてしまうかもしれない。誘拐事件がメインだが主人公達の成長物語でもある本シリーズなので純粋に誘拐もののサスペンスを期待するとやや冗長な印象も与えてしまうかもしれない。 舞田ひとみシリーズとしては力作だが、歌野作品としては標準的な出来の作品だろうか。 | ||||
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書名・装丁からしたらとてもそうは思えないが、著者自らが「ゆるミス」とよんだ「舞田ひとみ」シリーズの第3弾。ちなみにこれまでは 1) 「舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵」(2007/11) 2) 「舞田ひとみ14歳、放課後ときどき探偵」(2010/10) の2作がカッパ・ノベルスとして刊行されている。いずれも連作短編集。 最初、店頭で見かけたとき、本書「コモリと子守」が「舞田ひとみ」シリーズの第3弾だとは気づかなかった。今回は、分量的に前2作の倍近くあるし、れっきとした長編なので、百歩譲って装丁が変わるのは仕方ないにしても、できれば(既刊の2作の読者のために)タイトルだけは 「舞田ひとみ17歳、○○○ときどき探偵」 として欲しかった。 ま、前2作も体裁は整っているし、基本線は「ゆるミス」ではあるのだがテイストは全然異なっていた。 第1作の主人公は、実質的にひとみの叔父で刑事の舞田歳三であり、おしゃまで無邪気なひとみの何気ない一言や振る舞いが事件の解決の鍵を与える(最後の短篇で、ひとみが単なる無邪気な少女ではなかったことが明らかになるのだが)という体裁で話が進んでいった。 第2作は、思春期のとば口に立った少女たち4人の物語であった。語り手は、小学校時代の同級生(ちゃんと第1作にも登場している)で、それぞれが複雑な内面を抱えつつ、社会の矛盾や家族の問題に直面していった。彼女たちの会話が主で、会話自体は「ゆるミス」の線で進むのだが、もはや無邪気ではいられないことへの哀切感を感じさせる作品になっていた。 で、本作「コモリと子守」である。 本作の語り手は、第1作で登場した(実は第2作でも(名前は出ないが)会話の中でちらりと登場している)ひとみの小学校時代の同級生(ただし男子)である。現在は「コモリ」=「引きこもり」である。「コモリ」になってしまった原因は第1作で扱われた事件で、家庭が崩壊してしまったためである。 他方、我らが主人公舞田ひとみ17歳はなんと子育て真っ最中である。だから「子守」。 そして、結構長い本作(繰り返すが今回は長編で扱われる事件は1つだけ)の骨格は誘拐ミステリーである。歌野晶午の誘拐ものといえば、約20年前(記憶が曖昧(^_^;))に「ガラス張りの誘拐」や「さらわれたい女」で取り組んだテーマで、「へ〜、今回はこうきたか」と思いながら読み進めていった。 しかし、事件は事件で、本作の最大のテーマは(第1作からそうだったのかもしれないが)やはり「家族」だったなあ、というのが最大の読後感。 第4作はあるのかなあ。今度は、成人した舞田ひとみの物語を読んでみたい。 | ||||
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歌野晶午さんの「葉桜の季節に君を思うということ」のラストでの驚きが忘れられず、かつ、ある書評で最後に「こもりと子守り」の意味が明らかになると書いてあったので、楽しみにしていた。途中の誘拐のトリックやキャラクター探偵の舞田ひとみなどは、よい味がでているが、「かなり長めのエピローグ」に期待していた分、失望も大きかった。 単行本でなく、おちついて文庫本で買うとすればよい本ではないか。 | ||||
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