(短編集)
図書室の怪
- 図書室 (35)
※タグの編集はログイン後行えます
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
図書室の怪の総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
全1件 1~1 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
図書室と聞いただけで胸が躍りませんか? | ||||
| ||||
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作者はポーの研究者でフィクションは初めて書いたそうです。(素人?) 研究してるうちに自分でも書けそうだと思ったのでしょう。 ポーはミステリーと怪奇小説を書きますが、両者を混合することはありません。 密室殺人のトリックが黒猫の呪いだったり、人間とは思えない犯人が悪霊の仕業だったら、ミステリーにも怪奇小説にもなりません。 暗号トリックというよりクロスワードパズルです。 他の短編も残念。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ゴシック・ホラーを思わせる現代怪談集。 著者のマイケル・ドズワース・クックはミステリー小説や怪奇小説の研究者でもあるだけに、その構成は実によく精査され、物語展開も巧妙である。 本書に収められているのは、下記の4作である。 「図書室の怪」 表題作でもある長編。 チューダー朝の邸宅の一角にある図書室を舞台に繰り広げられる怪異談で、重厚な建物の描写が雰囲気を一層盛り上げてくれる上に、労働者階級出身の主人公と貴族階級出身の友人が登場する設定もまたイギリス社会をよく反映している。 騎士の幽霊が登場する所が如何にもゴシック・ホラー的ではあるが、謎解きを中心に一つずつ解明していく流れは寧ろミステリー色が強いので、スリルのある作品である。 「六月二十四日」 愛する妻が自らの命を絶った悲しき男性を主人公とした短編。 悲哀に暮れる中、亡き妻からのプレゼントがデスクの中にあるのを見つける所から物語が始まるが、詩集、鉄道をモチーフに展開し、最後に意外な顛末が控えているのが面白い。 特に、妻が男性に贈る詩集を見つけた経緯が秀逸。 「グリーンマン」 グリーンマンと言えば、中世ヨーロッパの教会装飾でお馴染みの”怪物”だが、本作品では、無計画な旅人がふとした拍子に入り込んだゴシック教会、丘、そして廃墟を巡るうちに神秘の世界に惹き込まれて行く。 ミステリー色はなく、より神秘的、且つ精神性の強い作品である。 「ゴルゴダの丘」 「図書室の怪」と同様、古いマナー・ハウスを舞台にした作品。 今では他人の手に渡ってしまった先祖の屋敷を手に入れる為に努力を続けた主人公が遂に念願を叶えた時から悲劇が始まる。 呪いは末代まで続くという典型的な怪談で、短編ながらも迫力があった。 以上、イギリスの古い邸宅や廃墟等を舞台とした物語は若干古めかしいかもしれないが、そんな古典的な雰囲気こそが本書の魅力でもあると思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
Michael Dodsworth Cookの『The Librarians & other strange stories』(2017年)の翻訳。 著者は、ミステリや怪奇小説の研究者。その成果を活かして、怪奇小説黄金期の作品っぽく仕上げたのが本書となる。 「図書室の怪」「六月二十四日」「グリーンマン」「ゴルゴタの丘」の4話が収められている。 「図書室の怪」は中篇。封印されていた図書室、謎めいた絵を残して死んだ女性、旧家の強欲な主人など、いかにもそれっぽい道具立てが楽しい。怖いというのではないが、雰囲気を味わえる一編だ。 「六月二十四日」「グリーンマン」も、よく計算された構成。 「ゴルゴタの丘」は正統な怖さ。 英国怪奇小説好きなら、読む価値があるだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
代々続く貴族の私邸にある図書室での怪事件ということで、石造りの建物に染み込んだ冷気のある闇の雰囲気を存分に堪能できました。多少は書物に関する蘊蓄もご披露いただけるのかなと思っていたのですが、そちら方面はほとんどありませんでした。 岡本綺堂の怪談を愛する私は、長編の怪談というのはどうしても冗長で先が読めてしまうので、表題作よりも『グリーンマン』『ゴルゴダの丘』の2短編がまとまりもよく気に入っています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
図書室の怪/ミステリー色が強く整合性があるが故に怖さの味わいを若干阻害している。また隠し部屋の探索を理解するにはもともとの言語でなければパズルが意味を成さないのは翻訳モノの弱点だろう。貴族(現代の政治家もそうだが)たちの自らを特権階級とする思い上がりが人にレッテルを貼る。そのような人物との友情が不自然で物語の伏線として浮き上がって見えてくるのは致し方ないところだが、かと云って物語の出来を減じる訳ではなく最後の八つ墓村を思わせるオチまで良く出来ている。六月二十四日/不条理な道行き。グリーンマン/マッケン的な…。ゴルゴダの丘/文中にある聖書に曰く《…あなたの神、主であるわたしは妬む神、父親の咎を子に報い、三代、四代にもわたって…》怖い❗ | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 10件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|