(アンソロジー)
英国クリスマス幽霊譚傑作集
- 幽霊 (229)
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「死者の怪談」(1858年)に「ホテルに彼女宛ての電話が掛かってくることはなかった。」というくだりが出てきて、「ん?」となった。 原文を調べてみると、no one had called at the hotel to inquire for herだった。 call at(訪ねる)を「電話を掛ける」と訳したらしい。 たとえこの熟語を知らなくとも、1858年の作品に電話が出てくるはずのないことは、常識を働かせれば分かりそうなものだ。 古色を含めて楽しみたかった本だけに残念。 | ||||
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イギリスではクリスマスの時期には怪談がつきものなのだという。本書は、19世紀後半の13篇を収めたアンソロジー。 チャールズ・ディケンズ「クリスマス・ツリー」、ジェイムズ・ヘイン・フリスウェル「死者の怪談」、アメリア・B・エドワーズ「わが兄の幽霊譚」、ウィリアム・ウィルシュー・フェン「鋼の鏡、あるいは聖夜の夢」、イライザ・リン・リントン「海岸屋敷のクリスマス」、J・H・リデル夫人「胡桃邸の幽霊」、セオ・ギフト「メルローズ・スクエア二番地」、マーク・ラザフォード「謎の肖像画」、フランク・クーパー「幽霊廃船のクリスマス・イヴ」、エリザベス・バーゴイン・コーベット「残酷な冗談」、H・B・マリオット・ワトスン「真鍮の十字架」、ルイーザ・ボールドウィン「本物と偽物」。 ディケンズのもの以外は本邦初訳。あまり有名でない作家を選んだという。 怖いというよりは、雰囲気を楽しむべきだろう。それにしても、こんなにも奇怪なものごとであふれているとは。イギリスのクリスマスのイメージが一変する。 訳文には、かなり不満を感じた。 | ||||
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日本で怪談と言えば暑いお盆の頃が定番だが、イギリスでは伝統的に冬の炉辺の話だ。本書は、クリスマスを扱ったり、冬に舞台を設定したりしたものを中心に、19世紀の正統英国怪談13編を収めた選集である。しかも13編中12編が初訳というからうれしいではないか! 最後のガルブレイスの『青い部屋』は、不吉な部屋の因縁話にM.R.ジェイムズ風のオカルト文献を絡ませ、なかなか巧い。生没年も経歴も不詳というこの作家の、他の怪談をぜひ読みたくなった。 なので本来なら星五つ差し上げたいのだが、以下の理由で残念ながら星一つ減点する。 1―書名の「クリスマス」との関連が分からない作品も混じっている。エドワーズの『わが兄の幽霊譚』は9月のスイスが舞台だ。「クリスマスを扱った作品」なのか、「クリスマスを当て込んで発表された怪談」なのか、「単なる19世紀英国怪談」なのか、結局どこを読んでも夏来氏の基準が曖昧なままだった。 2―やや見劣りがする作品が若干。フリスウェルの『死者の怪談』はホフマン流の耽美的な話で、ヴィクトリア朝の自然主義的怪奇小説に比べると古色蒼然。リントンの『海岸屋敷のクリスマス・イヴ』は最初の数ページでネタがバレてしまい、後は何のひねりもない。これはちとひどい。 3―訳文に味わいが今一つ。夏来健次氏は、正確な翻訳を心掛けていることはよく分かるのだが(ちゃんと「楢材」と訳したり…)、あまりに几帳面な翻訳調で、日本語として話に乗りにくい。あちこちで、「ああ、ここは平井呈一先生ならこう訳したろうに…」と歯がゆくなってくる。夏来さん、もっと日本の小説や語り芸に親しんだ方がよろしいのでは? 助っ人の平戸懐古氏の訳文はさらにコチコチで読みづらかった。しかも、明らかに「コーンウォール」であるはずの地名が、最初「コーンウェル」とされていた。 | ||||
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毎年クリスマスの時期にはクリスマスに因んだ書籍を購入している。 だいたいは絵本か小説、レシピ本又はマンガ等。今年はすんごく変化球をと思い怪談ミステリーを……。 中々良い趣向でした。 | ||||
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昨年(2022年)暮れ、朝の民放ラジオでお馴染み 《羽田美智子のいってらっしゃい》で取り上げられた クリスマスツリーに纏わるあれこれに耳を傾けた。 毎年、店先に飾り付けられてるのをな~んとなく見やってた クリスマスツリー飾りの一つ一つにも れっきとした意味があるんですね? そんなにわか仕込みの知識ではありますが 本書の愉しみを倍加する助けになったなぁ。 幽霊そのものよりもウェイトを置かれている "場所"や"時間""気象"といった構成要素・・・。 本書に収録された、日本初紹介のゴーストストーリーの数々 その一遍一篇に、英国々民のこの季節に対する 想いが込められてるんだなぁ。 と実感した次第。 | ||||
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