ハード・タイムズ



    ※タグの編集はログイン後行えます

    【この小説が収録されている参考書籍】
    オスダメ平均点

    0.00pt (10max) / 0件

    0.00pt (10max) / 0件

    Amazon平均点

    4.80pt ( 5max) / 5件

    みんなの オススメpt
      自由に投票してください!!
    0pt
    サイト内ランク []B
    ミステリ成分 []
      この作品はミステリ?
      自由に投票してください!!

    0.00pt

    0.00pt

    0.00pt

    0.00pt

    ←非ミステリ

    ミステリ→

    ↑現実的

    ↓幻想的

    初公開日(参考)1996年02月
    分類

    長編小説

    閲覧回数1,258回
    お気に入りにされた回数0
    読書済みに登録された回数0

    ■このページのURL

    ■報告関係
    ※気になる点がありましたらお知らせください。

    ハード・タイムズ

    2000年03月31日 ハード・タイムズ

    「事実、事実、事実!」「空想などしてはならん」繁栄を謳歌する1850年代大英帝国の内に隠されたきびしい現実を鋭くえぐる、ディケンズ渾身の社会問題小説。(「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点0.00pt

    ハード・タイムズの総合評価:9.60/10点レビュー 5件。Bランク


    ■スポンサードリンク


    サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

    新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

    現在レビューがありません


    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.5:
    (5pt)

    Dickens's only weekly installment

    "Hard Times" was singled out an age ago by the late Cambridge don F. R. Leavis as the only "adult" Dickens novel. Leavis premised this on the Santayana theory (which Leavis shared at the time) that the other novels, though great children's literature, did not address themselves to adult sensibilities. (To be accurate, Santayana didn't make an exception of "Hard Times.") In fairness, Leavis and his wife Queenie changed their minds about the other novels of Dickens and collaborated in a book celebrating Dickens's almost supreme greatness. If you aren't put off by the anti-American bias in the introduction (and the glossing over of their former position), you might enjoy this book. In the end, Leavis's favorite Dickens novel was "Little Dorrit," and his wife's was "Bleak House" (which is my favorite too).

    "Hard Times" is very different from these and other Dickens novels, though. It was written after Dickens visited the industrial north of England and saw for himself how people lived there. The urgency with which he wrote this novel is suggested by the fact that he did it in weekly installments rather than monthly, like his other novels. This may account for the novel's small size and its trimming of the usual Dickens details. Having said that, I think it's a wonderful novel, which I've now read four times. It has a strong theme and genuine interest throughout. Mr Bounderby anticipates Donald Trump. Mr Gradgrind anticipates the sincere, but deluded, pragmatist who thinks everything can be quantified, and who will be used by a Bounderby-type as long as the wind blows in the right direction. The two female leads are both engaging, and there is even a sort of playboy, whom we might tend to like in spite of ourselves. Highly recommended of course.
    ハード・タイムズAmazon書評・レビュー:ハード・タイムズより
    4269820217
    No.4:
    (5pt)

    「空想という不純物を持ち合わせていない」少女と「数表の形では表しにくい何かがある」少女。いったいどちらが幸せな人生を送れるのか

    冒頭から紳士トマス・グラッドグラインドは高らかに言う−「人生で必要なのは『事実』だけなんだよ」と。
    原文の英語ではさらに明確で“In this life, we want nothing but Facts, sir; nothing but Facts!”、つまり“nothing but”が効いて「事実以外に必要なもの、そんなものは無い」という、より強いニュアンスになる。
    要約するとこう言うことだ。人間が科学によって明らかにした「事実」を学び、理解し、実践することが、人間が最も幸せになる最善の方法であると。
    冒頭の紳士はその主義を標榜し、さらに学校経営者としてその主義を教育によって子どもに当てはめようとする。もちろん自分の子どもへもだ。
    その紳士は、子どもを小さな容器に例える。教育とは、その小さな容器に事実をいっぱいに満たしてやることだと。

    事実優先主義という知と心との関係や、教育など現代にも通じる人生の重要課題が簡潔明瞭な文章で次から次へ現れ、異国の古い小説であっても読者を飽きさせない(本作品の英国での初出は1854年。つまり日本では明治時代より前)。

    しかし、ディケンズは多くの登場人物を使った多角的な構成で、紳士が完璧なものと捉えるその主義を、まるで精巧にレゴで作ったお城を粉砕するかのように壊しにかかる。
    例えば、紳士の娘ルイーザには、紳士が父親として最良の道として政略的な結婚をさせる。確かに見た目では幸せを得られた。
    その一方で、感情をきれいに畳んで心の中にしまうことを身に付けていた娘は、自分が出会った様々な人間の様々な人生を見るにつけて、本当の幸せは何かを自分なりに描いてみようとする心の動きが生じる。
    しかし、父に空想を封印されてきた彼女は、幸せの形を描こうとすればするほど心が塞がってしまい、ついに「お父様は、生きるよすがとなる小さな日々の喜びを、何から何までどうして取り上げておしまいになったのです?私はそのため死んでいるとしか思えないような状態で生きてきました」と父に向って叫ぶ。

    また例えば、若くして結婚した実直で働き者の工場労働者は、酒乱で放浪癖のある妻の存在に悩み、そんな自分でも優しく接してくれる同じ工場の女性労働者に心をときめかせる(当時のイギリスは宗教上、離婚はタブーだった)。

    さらには、シシーというサーカス団員の娘が登場する。貧しく教養はなくても日々明るく暮らす団員とともに暮らし、曲芸をする父と2人暮らしだったが、父は原因不明の失踪。シシーは紳士に引き取られる。紳士の娘とともに生活するが、感情と愛情とを紳士の言うように捨てられない。
    つまり、ルイーザは父が造形した「事実」を体現化した少女、シシーは事実で表せないものの代表、と対をなしている。

    ここで、私たちの現在の生活に照らしてみよう。「事実」と感情や愛情などの「非事実」との対立からもっと飛躍して、自分の主義に固執し、その主張を徹底する人物像をまず想像してみたい。
    その主張は一見・一聴は正しいだろう。しかし、多くの考えや意見をもつ人間にすべて当てはめようとするとき、その主義はパズルのピースのようにすべての人に合うことはない。
    ある人にはぴったり合っても、別の人には合わないどころかパズルを壊す要因にもなりうる。
    そういう柔軟性というか、よくたとえ話で使われる自動車のブレーキの“あそび”こそが、人間が生きるうえで最も大切なものであって、事実の尊重もある面では大切だけど、そういう複数の要素を臨機応変に組み合わせて、1人ひとりそれぞれに合わせるということだ大切だと、ディケンズ当時だけでなく私たち現代人もちょっと忘れてしまっていないだろうか?

    私はそういう風に読んだが、「科学絶対主義の批判」とか「心の教育の大切さ」とか「人を愛するということの自由さ」とか、読者によって種々のテーマを見いだせるだろう。
    ちなみにこの物語の結末は、誰がハッピーエンドで誰がそうでないかというのはわかりやすくは書かれず、ある意味、読者の想像にゆだねられている。
    シシーの幸せ、ルイーザの幸せは読者が創造力を駆使して考えを導き出さなければならない。
    これもディケンズのテクニックであって、直接的に書くのではなく、イギリス伝統の喜劇(comedy)として、全く性質の異なる人物を衝突させることで化学反応を起こさせて、読み手の喜怒哀楽はくすぐるものの、作者の意図を押しつけるかのような教訓めいた描写は極力抑えられている。

    「喜劇」と書いたように、登場人物の行動はユーモアを伴っていて、眉間にしわを寄せずに読める。
    こんな良品の邦訳版が絶版で読めないのを不思議に思ってインターネットで調べると、原作の英文があっさりと閲覧できることに気付いた。
    夏目漱石作品と同様に、著作権切れのため原版は自由に見られるということなのだろう。
    したがって私も原文と邦訳文と比較することで、より深くこの本を味わうことができた。
    ハード・タイムズAmazon書評・レビュー:ハード・タイムズより
    4269820217
    No.3:
    (5pt)

    hi...........

    I love it........................!
    ハード・タイムズAmazon書評・レビュー:ハード・タイムズより
    4269820217
    No.2:
    (5pt)

    A Neglected Classic

    First read in high school and not forgotten. Needs to be read by evey poltician who espouses the doctrines of Thatcher or Regan and their ilk. DICKENS had their measure and here exposes it for a betrayal of true humanism.
    Worth rereading time and again.
    ハード・タイムズAmazon書評・レビュー:ハード・タイムズより
    4269820217
    No.1:
    (4pt)

    対比の分かりやすさとミステリの要素も味わえる一冊。

    1800年代のイギリスを舞台にしています。
    印象的だったのは、’資本家’と’労働者’との対比と、’頭’と’心’の対比です。

    ’頭’中心主義の親と、’心’中心主義の居候の娘。
    実の娘と息子は、’頭’中心主義と’心’中心主義の狭間で揺れ動きます。
    この子どもたちの心の葛藤の様子が、とても絶妙に描かれています。
    現代に生きる私たちにも、十分に何かを訴えかけてきてくれます。

    また、これらと並行して、ある事件の’犯人探し’もストーリーに加わって、ミステリの要素も味わえます。

    よい本でした。
    ハード・タイムズAmazon書評・レビュー:ハード・タイムズより
    4269820217



    その他、Amazon書評・レビューが 5件あります。
    Amazon書評・レビューを見る     


    スポンサードリンク