デイヴィッド・コパフィールド
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映画版(『どん底作家の人生に幸あれ!』日本公開2021年)の余波があったのか、近年この本が入手困難になっているようですが。 私は状態バラバラの5冊を別々の古本屋からマーケットプレイス経由で取り寄せたのち、トレーシングペーパー(グラシン紙)ブックカバーで加工して、全体を見栄え良く統一させました。本棚の見た目が新品とほぼ変わらず、手への馴染みも良くなるので、よかったらお試しあれ。 --------------------------------------- 「この作品を読むには、シェイクスピアの『お気に召すまま』を読むのと同じ精神をもってしなければならない。事実、『デイヴィッド・コパフィールド』は『お気に召すまま』とほぼ同様な心地よい楽しみを与えてくれる作品なのである」 (モーム『世界の十大小説』 以下「」内全て同書からの引用) 私はこの冗漫な小説をモーム先生のアドバイス通りに攻略したのだが。 モームはディケンズの作風について、フランスやロシアの大作家たちと比べて「あまりにも無邪気であるのに唖然とする、まるで子供の小説だ」と批判しつつも、「同時代の人々が初めて読んで受けた感動を今日取り戻すのは不可能である」と擁護して、いかに彼がイギリス国民の熱狂的支持を得たかを語っている。その意味において、ディケンズこそが(欠点は多々あるにせよ)イギリス最大の作家だとしている。 さらに、ディケンズの「ユーモア」ついては「非常に面白く思う」と賛美しつつも、「ペーソスの方はどうも感心できない」、まるで「俳優が表現しようとする人情味」の様で、「あまり真実味が感じられず、心を動かされない」としている。これには私も同感で、ノリのいいコミカル部分はとても楽しめたが、お涙頂戴シーンは大仰すぎてちょっとひいてしまった。トルストイやドストエフスキーを知った後だと、どうしてもね。 この小説の冗漫さについても、モームは当時のヴィクトリア朝の出版事情を解説しつつ弁護している。 私はこれについて、クール制のTVアニメにたとえたいと思う。 つまり、26話なり52話なりの枠(出版契約)が初めから定まっていて、その中で物語をうまく配分せねばならず、しかも視聴者(読者)が次回も見て(買って)もらうように様々な仕掛けをする(この小説の各章の終わりも、やたらと勿体ぶっている)。話数を稼ぐために、ときにはどうでもいい話を挿入して引き延ばす(ストロング博士とその妻の話とか)。 「当時の小説が形が整わず、長たらしくなったのも、また脱線や冗漫を余儀なくされたのも当然である」仕方のないことだ、とモームは述べている。 今の私たちは、64巻組のコミックとでも思って向き合っても良いかもしれない。 もう一つ、この小説の素晴らしい点として、「実に驚くほど様々な、生き生きとした人物が続々と登場する」「それぞれ非常な力強さを持ち、その性格は完全に首尾一貫し、絶大な説得力をもっていかにも本当らしく描かれているので、読んでいくうちにいつしかその存在を信じずにいられなくなる。リアルな人物ではないかもしれないが、非常に生き生きとしている」と、キャラクターを生み出す才能を評価している。ただし、人間的成長(つまり良い方への変化)もあまり見られない、とも書いているが。 キャラクターごとのキメ台詞やキメポーズないし特徴的仕草も豊富で、この点もマンガやアニメのキャラクターを彷彿とさせる。 私なりの結論として、ものすごく気軽に楽しく読めるし、注釈がほとんど無い(つまり専門知識や専門用語が少ない)くらいには取っつきやすいので、古典文学作品をはじめて読もうとする人にはぜひおすすめしたいと思う。 楽しい暇つぶしを求めている人にも是非。 退屈な部分は読み飛ばして結構だから。 反面、一生忘れられない読書体験とか、人生観を変える出会いを求めている人は、トルストイやドストエフスキーのほうをどうぞ……と言いたいところだが、ディケンズで長編小説攻略の体力づくりをしてもいいかもしれない。 | ||||
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