(アンソロジー)
世界推理短編傑作集3
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
世界推理短編傑作集3の総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
やっぱり翻訳物には独特の言い回しがあるので、私的にはイマイチでした。残念!! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
全て | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
新版ということで以前流布していた傑作集とはかなりの異動があり、現代の視点から再編集され、短編ミステリの発展と変遷をより批評的に鳥瞰出来るようになった内容に東京創元社の翻訳ミステリの老舗としての矜持の高さを感じる。中でも1920年代の作品が集められた第三巻は当時の欧米ミステリ界が既に爛熟期を迎えていた事を強く実感させてくれる。 バルバドス島を舞台にフィルポッツらしい悠然とした筆致の「三死人」、クリスティの短編作家としての確かな力量を堪能出来る「夜鶯荘」の慄然たる結末、ワイルドの実話を基にした秀逸なコンゲームもの、かつて年少向けの推理パズルで散々ネタにされたのも懐かしい古典的トリックを用いた「茶の葉」、「キプロスの蜂」、「イギリス製濾過器」、「窓のふくろう」の今となっては大らかな愉しさ、そして刃物の如き鋭利さを未だ失わないヘミングウェイ「殺人者」などまさに粒揃いだが、この時代にここまで自己批評的な作品が書かれていた事に改めて驚くレドマン「完全犯罪」と名作長編の短編版であり見事な変奏曲であるバークリー「偶然の審判」の二編は誠に白眉と呼ぶに相応しい傑作だ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
江戸川乱歩編の短編アンソロジー。奇妙な味のする作品とのことで、確かに発表当時はそうだったのかもしれませんが、 今となってはなんとなく展開の想像がつく話もみられます。 奇妙どころか衝撃なのが「二壜のソース」ですが、類似の事件が現実にあった後では、全部? と疑問を感じずにはいられないですね。 ただ、他の作品にもいえることですが、決してレベルが低いということではありません。ミステリー初期の古さに味が感じられるなら 十分楽しめると思います。 自分は「堕天使の冒険」が一番でしたね。カードを扱った作品で、知らなくても問題ないです。主人公達にも魅力があります。 こういう短編集は未知の作家との出会いも楽しみですが、自分にとってはパーシヴァル・ワイルドがそうだったかもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
個々の作家があの手この手で趣向を凝らして人気を獲得し発展に寄与したミステリー黄金時代ならではの成熟と充実を実感できる秀作揃いで大満足の江戸川乱歩編「世界短編傑作集」第3巻です。本書の作家陣ではクリスティー女史が群を抜く有名な大御所ですが、その他はマニアの方にしか知られていない渋い著名度としては低い方々ばかりのラインナップになっておりまして、今では読む機会の少ない知られざる作家の作風に接する事ができて若い読者の方には欧米ミステリーをより深く理解する意味での良い勉強になるだろうと思いますね。 『キプロスの蜂』アントニー・ウイン著:名探偵ヘイリー博士が珍しいキプロス蜂という厄介な働き蜂に刺されてショック死した女の事件の謎に挑む。「モルグ街の殺人」「まだらの紐」と並ぶ動物殺人トリックの名作でスリルとサスペンスに満ちた読み心地ですね。『堕天使の冒険』パーシヴァル・ワイルド著:トランプ博打のいかさま詐欺の実話を基に書かれた作品で、「泡銭」や「悪銭身につかず」といった諺が身にしみて実感できる人間の悲しい性に哀れみが込み上げて来ますね。『茶の葉』E・ジェプスン&R・ユーステス著:トルコ風呂で知り合った男二人が一年後喧嘩別れし、やがて一方の男が同じトルコ風呂で凶器の不明な謎めいた死を遂げる。歪んだ意外な犯罪動機と奇抜な画期的凶器トリックに素人女探偵の名推理とロマンスと3拍子揃った傑作です。『偶然の審判』アントニイ・バークリー著:毒入りチョコレートを使った悪質な殺人事件の謎に名探偵シェリンガムが挑む。意外な真犯人の偶然に見せかけて完全犯罪を狙った用意周到な手口に悪人ながら驚嘆します。『密室の行者』ロナルド・A・ノックス著:神秘を愛する変人の金持ち男が密室の中で餓死を遂げた事件に名探偵ブレドンは不審を抱く。ある意味で奔放且つ豪快なトリックに著者の大らかな性格を感じましたね。『イギリス製濾過器』C・E・ベチョファー・ロバーツ著:高名な物理学者の老教授が窓のある密室で日頃から愛用していたイギリス製濾過器の水を飲んで毒殺された。科学者探偵ホークスが暴く密室殺人の方法は実に単純だけど効果的ですっかり感心させられましたね。『ボーダー・ライン事件』マージェリー・アリンガム著:うだる様な蒸し暑い夜に起きた射殺事件は本命の容疑者にはとても犯行が不可能に思えたのだが・・・・。名探偵キャンピオンは決して先入観に捉われず全てを疑って掛かる冷静且つ公正な視点が真実を暴くのですね。『二壜のソース』ロード・ダンセイニ著:女を殺したのが確実なのにどうしても警察が確証を掴めない容疑者の男が何故か盛んに斧で木を割って薪を作っていた行動の意味とは?まさしく最後の最後に滲み出る恐怖の味わいに胸を悪くせぬ様にくれぐれもご注意下さいね。『夜鶯荘』アガサ・クリスチィ著:親戚の遺産と良き伴侶を得て田舎で暮らす幸せな妻アリクスに突然不安が忍び寄り俄かに暗雲が漂い出すのだった。意外な展開の連続で読ませるサスペンス推理の秀作で、この信じられない結末は人間が動揺やショックに弱い生き物である事を証明していて用心が肝心と心から思わせられましたね。『完全犯罪』ベン・レイ・レドマン著:神の如き全能の名探偵を皮肉ったパロディーとも取れるブラック・ユーモア風味の一編で、幾ら何でもこんな理不尽な動機であっさりと殺されてしまうのでは堪った物じゃありませんね。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 9件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|