狼は天使の匂い
- ノワール (113)
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全1件 1~1 1/1ページ
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1954年に発刊された時の原題は「Black Friday」だがルネ・クレマン監督で映画化されたため、映画と同じタイトルが付けられたというノワール・サスペンス。警察に追われて逃げてきたフィラデルフィアで殺人の現場に遭遇し、犯人たちに捕まってアジトに連れ込まれた青年・ハートが犯人たちの強盗計画に加わるという巻き込まれ型だが、ハート自身も犯罪者であり善悪を問う物語ではない。寒風吹き荒ぶ街で倫理観なく漂うギャングたちのハードボイルドな関係がメインだが、いかんせん70年も前の話で時代のズレが隠しようもなく、ちょっと退屈。 | ||||
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セバスチャン・ジャプリゾ脚本、ルネ・クレマン監督「狼は天使の匂い」の原作BLACK FRIDAY。映画は、この小説の骨格(逃亡者が犯罪グループの中にまぎれこみ、犯罪計画に参加する)はそのまま生かしてはいるが、フランス映画らしいゲーム的な洒落た雰囲気で、新たに創り上げられた作品と思った方がいい。ということが、この本を読んでわかった。原作は、ハードなクライムサスペンスものといった感じ(どんな感じだ?このジャンルの小説に詳しくないのでうまく言い表せないです・・・)、結構暴力的なシーンもある。人体をばらばらになんてところ、割とあっさりと描写されているが驚く。ただし、主人公と、犯罪グループのリーダー、チャーリーや隠れ家にたむろする男女(各2名、映画と同じ構成人数)との関係や心理的なサスペンス、不思議感が面白く、このあたりは映画に引き継がれている。全体的に非情といっていいタッチで描かれています。この作者、フランスでは人気があるらしくトリュフォーの「ピアニストを撃て」、ベネックス「溝の中の月」など多数映画化されているようです。本国アメリカでもサミュエル・フラー「ストリート・オブ・ノーリターン」などの映画化作品あり。 | ||||
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知りませんでした。 思い出の映画「狼は天使の匂い」に原作があったなんて。 買って読まなきゃ。 | ||||
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兄を殺して指名手配された男が別の犯罪に巻き込まれ・・・というお話。 まず、やたらと短いのが印象に残りました。今の作家なら同じネタで2倍くらいの分量にすると思います。それ程簡潔にまとめられたクライム・ノヴェルで、作中も殆ど派手な立ち回り等が起こらない淡泊な印象の小説。 なれど、主人公が兄を殺した理由、犯罪に関わらざるをえない展開、男女の交情とう読み応えがあります。個人的にはシムノンのメグレものを思いだしました。 それと原寮さんの解説が抜群に面白く、本書を読まなくてもこの解説は読んだ方がいいと思いました。 お暇ならどうぞ。 | ||||
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1954年に初めて発表された本書。200ページに満たないボリュームながら、密度の濃いスリリングなノワール小説です。善意が必ずしも報われることのないこの世で苦しむ主人公の心理を通じて、世の中や自分の価値観について考え直させてくれます。しかし!本書の一番の楽しみはなんといっても、人の心の動きを読み取るのに長けたボスと主人公の駆け引きです。自分の心を読ませまいとうそをつき、演技することがだんだんと主人公を追い込んでいきます。愚鈍としかいいようのない女にほれ込んでいるボスと、不運な運命にもてあそばれる女に同情し愛しはじめる主人公、そして主人公の過去、これが最後に主人公の運命をきめることになります。ここからは先ネタばらしになってしまいますので、控えておきます。とにかく面白くて密度の濃い小説です。オススメ。 | ||||
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