■スポンサードリンク


狼は天使の匂い



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
狼は天使の匂い (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

狼は天使の匂いの評価: 4.25/5点 レビュー 4件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.25pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(3pt)

映画とは雰囲気が違い、ハードで非情なタッチで描かれる犯罪もの。

セバスチャン・ジャプリゾ脚本、ルネ・クレマン監督「狼は天使の匂い」の原作BLACK FRIDAY。映画は、この小説の骨格(逃亡者が犯罪グループの中にまぎれこみ、犯罪計画に参加する)はそのまま生かしてはいるが、フランス映画らしいゲーム的な洒落た雰囲気で、新たに創り上げられた作品と思った方がいい。ということが、この本を読んでわかった。原作は、ハードなクライムサスペンスものといった感じ(どんな感じだ?このジャンルの小説に詳しくないのでうまく言い表せないです・・・)、結構暴力的なシーンもある。人体をばらばらになんてところ、割とあっさりと描写されているが驚く。ただし、主人公と、犯罪グループのリーダー、チャーリーや隠れ家にたむろする男女(各2名、映画と同じ構成人数)との関係や心理的なサスペンス、不思議感が面白く、このあたりは映画に引き継がれている。全体的に非情といっていいタッチで描かれています。この作者、フランスでは人気があるらしくトリュフォーの「ピアニストを撃て」、ベネックス「溝の中の月」など多数映画化されているようです。本国アメリカでもサミュエル・フラー「ストリート・オブ・ノーリターン」などの映画化作品あり。
狼は天使の匂い (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)Amazon書評・レビュー:狼は天使の匂い (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)より
4150017352
No.3:
(5pt)

ルネ・クレマンの映画「狼は天使の匂い」に原作があったんだ!

知りませんでした。
思い出の映画「狼は天使の匂い」に原作があったなんて。
買って読まなきゃ。
狼は天使の匂い (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)Amazon書評・レビュー:狼は天使の匂い (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)より
4150017352
No.2:
(4pt)

ルネ・クレマン監督、セバスチャン・ジャプリゾ脚本で映画化されたクライム・ノヴェルの佳作

兄を殺して指名手配された男が別の犯罪に巻き込まれ・・・というお話。
まず、やたらと短いのが印象に残りました。今の作家なら同じネタで2倍くらいの分量にすると思います。それ程簡潔にまとめられたクライム・ノヴェルで、作中も殆ど派手な立ち回り等が起こらない淡泊な印象の小説。
なれど、主人公が兄を殺した理由、犯罪に関わらざるをえない展開、男女の交情とう読み応えがあります。個人的にはシムノンのメグレものを思いだしました。
それと原寮さんの解説が抜群に面白く、本書を読まなくてもこの解説は読んだ方がいいと思いました。
お暇ならどうぞ。
狼は天使の匂い (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)Amazon書評・レビュー:狼は天使の匂い (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)より
4150017352
No.1:
(5pt)

命をかけた駆け引きのスリル 文句なしの満点

1954年に初めて発表された本書。200ページに満たないボリュームながら、密度の濃いスリリングなノワール小説です。善意が必ずしも報われることのないこの世で苦しむ主人公の心理を通じて、世の中や自分の価値観について考え直させてくれます。しかし!本書の一番の楽しみはなんといっても、人の心の動きを読み取るのに長けたボスと主人公の駆け引きです。自分の心を読ませまいとうそをつき、演技することがだんだんと主人公を追い込んでいきます。愚鈍としかいいようのない女にほれ込んでいるボスと、不運な運命にもてあそばれる女に同情し愛しはじめる主人公、そして主人公の過去、これが最後に主人公の運命をきめることになります。ここからは先ネタばらしになってしまいますので、控えておきます。とにかく面白くて密度の濃い小説です。オススメ。
狼は天使の匂い (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)Amazon書評・レビュー:狼は天使の匂い (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)より
4150017352

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!