リトル・グリーンメン
- 陰謀小説 (3)
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これは見事な風刺小説です、面白い! ま、〈UFO〉とか〈陰謀〉とかに興味のない人にはつまらない、て言うか、意味わかんないでしょうね。でも興味ある人は絶対読むべきです。絶対笑い転げます! 原作もさりながら、翻訳が凄く良いです。リズミカルで流れるような文体や訳語の選択の巧みさには、全く感心させられます。 原作は1999年に出版されているのに、邦訳が何故昨年の5月まで出なかったのか、謎ですが、この翻訳家さんに出会うのを待っていたのかも、と思っちゃう程です。 それでもやっぱり、何故こんなに年月経ってからの出版なんでしょう? 出版されてからも、こんなに面白いのに何故、評判にならないんでしょう? と考えると、何かの陰謀の臭いを感じてしまいます。 これはフィクションではないのか? もしやこれ買った人は、要注意人物? う~ん… | ||||
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当時の政治や風俗など、ブラックユーモアを交えた語り口は饒舌だが、問題はひとつも面白くないこと。クスリとも笑えなかった。著者はスティーブン・キングの作品を読んでユーモアを勉強した方がいい。 | ||||
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前置きが長くなるが……。 創元推理文庫を初めて手にしたのは昭和46年、中学1年のころだ。慣れない下宿生活で勉強もロクにせず、放課後は書店をぶらつきルパンやホームズものを買ったりした。当時は単行本で400円前後か? そのころの週刊誌や少年マンガは100円するかしないかぐらいだったか。 ホームズやルパンものやクリスティの作品などは、新潮文庫や創元推理文庫などにもあった。ハヤカワ文庫にもあった。文庫なら新刊本でも定価が100円から200円ちょっと? それが古本屋で買うと100円もしなかった(かな?)。なにせ50年前のこと。実家に行けば、そんな文庫が屋根裏的部屋にまだ残っているはずだから確認できるはずだが……。 400頁の文庫は200円ぐらいだった。頁の半分が値段だった。しかし石油ショックが起こり、狂乱インフレとなり、200頁の本はあっというまに200円になり、上がっていった。そのためにそのころまで「奥付」に定価を明記していたのにしなくなった。増刷のたびに紙の値上がりのために定価を改定(値上げ)する必要が生じて、奥付に定価があると困るようになったからだ。カバーならカバーを替えてすませられるから。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ あのころの文庫は1頁にどれだけの活字量があっただろうか? 時々古本屋で当時の文庫なんか手にするとかなり活字が小さかったことが分かる。8ポ? 42字×19行ぐらい?がスタンダードだったか。 42字×19行…なんていまどきの「単行本」でも例外的に活字をそこそこつめこんでいることになるかもしれない。たまたま手元にある単行本(ソフトカバー)の『ヘアヌードの誕生 芸術と猥褻のはざまで陰毛は揺れる』 (イースト・プレス。安田理央氏著)を見ると…。44字×18行だ。単行本だからまだ紙幅が広いから、この程度の活字量はそんなには気にならない(活字の大きさも9ポはあるかな)。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ しかし文庫で42字×19行となると……。ちょっと苦痛だ。紙幅が狭くなるので活字も小さくなるから。 クリストファー・バックリーの『リトル・グリーンメン 』(創元推理文庫)と、ジュリアン・バーンズの『イングランド・イングランド』(創元ライブラリ)を手にしている。どちらも創元社の文庫本。どちらもなんと42字×19行なのだ。 まずは『リトル・グリーンメン』を電車で読み始めたのだが……。日中、まぁ読み進めたが……。夜、そこそこの照明の下で読もうとしても、なんとなく疲労感を味わう。 ともあれ、文庫のほうは、小説だから会話もあり改行もそこそこあるのだが、少ない頁もある(1頁に改行が一カ所だけとか)。それがなんとなく圧迫感を与える感じにもなっているのかな。 文庫のような紙幅の狭いところに単行本並みの42字×19行の文章を入れたらギチギチになるし活字のポイント・級数も小さくしないと入りきれなくなる。行間をゆったり組んだり活字を大きくすると頁数が増える。『リトル・グリーンメン』は450頁ぐらいあるし、『イングランド・イングランド』も400頁弱ある。この頁数の数字(ノンブル)がまた見えにくくなったきた。「305」頁が「395」頁に見える? 一昔前、十数年前ぐらい、電車の料金を間違えることが増えていた。駅の自動券売機の上にある料金表の「180」円が「160」円に見えたりして、180円の区間を160円切符で下車しようとすると遮断されたり……。昨今はスイカやパスモがあるから料金表を見ることはほぼなくなった。スイカがなければさぞかし遮断されることが増えていただろう。 遠くのものはそういう風に見えなくなってきたが、近くのものはまだ見える状態…だった。古本市などに行くと書棚の本のタイトルがよく見えないなんてことも……。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 戦後まもない時期「目が潰れるほど本が読みたい」なんていわれたことがあった。活字もぎっしりのほうがお得感もあった。行間がゆったりで活字も大きくてスカスカの本なんて損した気分にもなったものだ。 単行本なら、45字×21行で600頁ぐらいの本などスタンダードに感じたものだった。しかし……。寄る年波には勝てないとはこのことか……。 そもそもこの文庫本、お値段も単行本並みだ。『リトル・グリーンメン』は税込で1500円ちかくする。『イングランド・イングランド』は税込で1430円だ。ちょっとした単行本のお値段だ。講談社学術文庫や講談社文芸文庫ならいざ知らず? お値段も単行本なみ。活字分量も単行本なみ…。でも紙幅は文庫サイズ。となると活字の大きさは…。これって9ポはないよね。 8・5ポ? いやもしかして8ポなのか? ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ こちらの視力の問題で出版社(創元社)が悪いというわけではないのだが……。とはいえ、創元社の文庫本のこの二冊に関しては、ちょっと活字が小さすぎるかな……。 もっとも、メガネをかけたらすっきりと読むことが可能になるのだろうか? キンドルはあるから電子本で読めばいいのか(キンドルなら活字を大きくして読むことが可能のようだから)。 たんなる視力の低下以外に白内障だのなんだの「目の病気」も今後出てくるかもしれない。一刻も早く?「晴耕雨読」「晴古雨読」「晴行雨読」(晴れた日は「古」本屋へ「行」く~)の生活に入らないと、積んどく本が読めない時が来るかもしれない……。困ったことだ。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 蛇足になるが……。 しかし、『リトル・グリーンメン 』は根性で?読んだ。1999年の作品。 この前著『ニコチン・ウォーズ』(創元社)は単行本版で読んだっけ(字は大きかった?)。今回のこの本は最初から文庫だから…。 (こんな内容)→ワシントンの内情、謎の秘密機関・・・・・・抱腹絶倒間違いなしの大陰謀小説。超売れっ子TVパーソナリティがUFOがらみのとんでもない策謀のターゲットに。 『ニコチン・ウォーズ』でアメリカのロビー活動の実態を見事に描き出して、読者を大笑いさせたC・バックリーが描く、飛ぶ鳥を落とす勢いの人気ニュースキャスター対情報部とホワイトハウス。エイリアンがらみで失墜するキャスターの運命やいかに。かつてジョージ・ブッシュのスピーチライターをつとめた経験もある彼らしく、ホワイトハウスの内情なども興味深く、トランプとその周辺をも思い起こさせる傑作。 ------------------------------------------------------- 原作の刊行が、ミレニアム直前の1999年。そのころの時代を背景としたお話。戦後の冷戦盛況なころ、米国の政府秘密機関こと〈MJ-12〉は、米国がエイリアンと結託して秘密兵器を開発していると思わせることによってソ連などの共産圏を牽制する役割を担っていた。ディスインフォメーションの類かな。 その後、ソ連解体、東欧自立によって東西冷戦は終わり、その存在意義が無くなることを恐れて、エイリアンによる拉致事件をでっち上げることに……。というのも予算獲得のためのでっち上げ? ニクソンやフォレスタルやブッシュやスターリンなど実在の人物も出てくる。アメリカ人で政界ゴシップに詳しい人なら笑えるような「実話に基づくエピソード」の数々もふんだんに盛り込まれているのだろう(こちらは疎いからよく分からないけど)。 朝の健全番組に成人宇宙映画(情欲の惑星から来た美女軍団)の映像が紛れ込んだり? 日本だと古館さんなどが宇宙人に拉致されるというような感じでニュースキャスターが……)。 お時間に余裕があり、視力も高い方、そしてSF小説がお好きな方へのおすすめの一冊ですかな。 | ||||
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ちょっとブラックなエンタメで、思わず笑ってしまいます。政治などの裏話的なところが面白くて良かったです。アメリカらしい肩肘張らずに楽しめる作品だと思います。 | ||||
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1999年に出版されたフィクションと聞き、翻訳が少し遅いかな?と感じながら、しかし「レイトx2ショーwithジェームズ・コーデン」にバラク・オバマ元大統領が登場し、「エイリアンに関しては、言えないことがある」と言ったとかいう新聞記事を読みながら、「リトル・グリーンメン 〈MJ-12〉の策謀 "Little Green Men"」(クリストファー・バックリー 創元推理文庫)を読み終えました。 舞台は、ミレニアム直前のワシントン。誰も知らない米国の政府機関〈MJ-12〉。冷戦の頃、〈MJ-12〉は米国がエイリアンと結託して秘密兵器を開発していると思わせながら、共産圏を牽制する役割を担っていました。その後、冷戦は終わり、その存在意義が無くなることを恐れて、エイリアンによる拉致事件をでっち上げ始めます。全ては、予算を確保するため(この国の実態と変わらない(笑))。拉致のターゲットは一般市民でしたが、〈MJ-12〉のマネージャー、スクラブスは、人気絶頂のTVパーソナリティ・バニオンを拉致してしまいます。バニオンはUFOの存在を確信し、UFO信者たちのリーダーとして様々なオピニオンを発信していくことになります。方や、スクラブスはバニオンを拉致するという掟破りによって、組織に命を狙われ孤立していきます。いかに物語は収束していくのでしょう?予測できそうで、予測できない、まるで正体が分からない飛行物体の軌道のようなストーリー。まあ、私が書いていいのは、ここまででしょうね(笑)。 作者の経歴については、青木純子さんの<訳者あとがき>に詳述されていますが、ホワイトハウスのスピーチ・ライターだったこともあり、1999年の作品というインテリジェンスの古さは否めないものの、ワシントンの裏側、知る機会の少ないロビィ活動の機微、42代・"POTUS"の時代の米国のあれやこれやを活写していて、時に笑いながら、少しだけ懐かしさを感じながらの読書になりました。その語り口は、アート・バックウォルドの著作なども想起させて、下品に堕ちてしまうギリギリのところで踏ん張る「洗練」を感じさせて見事だと思います。(「ホテル・ネヴァーシンク」を訳した青木純子さんの翻訳の力に負うところも大きい。) KGBメンバーでロシアの外相でもあった彼が登場し、バスキア展が開催されていて、ダース(笑)・ブルックスのカントリーが高鳴り、建国以来の最大規模の集会〈ミレニアム・マン・マーチ〉が催され、まるで小話のオチのようなエンディングまで楽しく読むことができました。可能であれば、作者の持つ「<時代>の眼」を目のあたりにするような新作が早めに訳出されることを願います。 | ||||
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