宇宙暦八世紀、人類は二陣営に分かれていた。銀河帝国VS.自由惑星同盟。

夭逝した明治の日本画家・河野珠枝の「朱鷺飛来図」。

屍の声―山間に響く私を呼ぶ声。祖母の意識は何処へ。

「犯罪被害者に限定して言えば、事件の加害者となった人間以外はすべて、被害者になってしまうのではないかと、私はそんなふうに考えている。

鳥取と岡山の県境の村、──かつて戦国の頃、3千両を携えた8人の武者が、この村に落ちのびた。

享楽的に生きるためだけにだます詐欺師。平凡な幸せを望んだだけの女たち。

内戦下のエルサルバドルでアメリカの秘密工作を遂行中、エド・パーテインは上官の罠にはめられて、陸軍少佐の地位を失った。

偽札造り―それは究極のだましのゲーム。新境地を拓くハイテク犯罪小説、ノンストップ1400枚。

『顔のない肖像画』―それを描いたのは、戦後画壇に彗星のごとく現われ、10年間の精力的な活動の後に死した孤高の画家、荻生仙太郎だった。

門限はなんと六時!恐怖の厳格教育で育てられた箱入り娘の女子大生、通称ハコちゃんこと浜口美緒がやっと勝ち取ったアメリカ旅行。

新宿ゴールデン街の酒場のマスターで事件屋稼業も営む小田健に寄せられた四つの依頼。

大手ホテルの課長が客の女性と同衾中、刺殺された。女性の夫が現行犯とし逮捕されたものの不可解な事実が浮かび上がった。

“悪魔の子”ルーク―自分の弟や里親の子どもを惨殺した九歳の少年は、自分が殺人を犯したことをまったく覚えていなかった。

ロサンジェルスを襲った大地震は、ボッシュの生活にも多大な影響を与えた。

30年以上前に起きた母親マージョリー・ロウ殺害の謎を追いかけるボッシュ。単独捜査の過程で彼は一人の女性と出会う。

戦国の頃、三千両の黄金を携えた若武者が、七人の近習を従えてこの村に落ちのびた。

大江戸の風物をめぐる七つのからくりを八丁堀同心・夢裡庵が解き明かす。

夫は有能な刑事。しかし家庭では、妻を虐待する異常性格者だった。

荒涼とした雪原は「この世の終り」にふさわしいこの閉ざされた山荘に7人が揃った時皆殺しゲームのスイッチが入る…ゲームの名前は「電脳山荘殺人事件」。

『人狼城』は独仏の国境の峻嶮な渓谷の上に屹立する古城。城主を「人狼」に惨殺されたという言い伝えのある曰く付きの城だ。

「おれの目を見ろ」の一言で相手をすくみ上がらせるマイアミの高利貸しチリ・パーマーは、飛行機事故で死んだ男の遺族から金を取り立てることになった。

ニューイングランドの片田舎で死者が相次いで甦った。この怪現象の中、霊園経営者一族の上に殺人者の魔手が伸びる。

東京生まれの東京育ち。箱根から西へは行ったことがないという坂田勇吉は、食品会社に勤める若手サラリーマンだ。

忽然と出現した修行僧の屍、山中駆ける振袖の童女、埋没した「経蔵」…。

ヴァイオリニストとして名声をはせつつある妹を魔の手から救うために、四半世紀の時を経て「絆」が復活した。

モスクワ効外、行方不明の米兵三百人が監禁されると囁かれる謎の施設。

モスクワ効外、行方不明の米兵三百人が監禁されると囁かれる謎の施設。

1944年春、英国内で活動をつづけるドイツ屈指のスパイ、暗号名「針」は重大機密を入手した。

全寮制私立校ブレッドガー・チェンバーズは、良家の子女だけが入学を許されるイギリスの名門校だ。

公正取引委員会の審査官伊田は汚職の嫌疑をかけられた。何者の策略に嵌り事件に巻き込まれたのだ。

名探偵・法月綸太郎に挑戦するかのように起こる数々の難事件。

ブラジル東北部の町エクルウは、アンドラーデ家とビーステルフェルト家に支配されている。

不慮の自動車事故で負傷した人気作家ポール・シェルダンは、熱心な愛読者アニーに助けられるのだが、そのまま監禁され、彼女だけのための作品執筆を強要される。

少年の名はマーク、11歳。その日彼は弟のリッキーをつれてタバコを吸うために森へ行き、一人の男の自殺に遭遇してしまう。

上院議員殺害事件の真相を知ってしまったマークは、マフィアに命を狙われている。

冷戦の時代を背景に、緊張感のある巧みな構成と壮大なスケールで描く力作巨篇、下巻。

顔を至近距離から二発打ち抜かれFBI捜査官が殺された。そして同じ手口で第二の殺人が…。

地下鉄爆破に遭遇した村野は、連続爆弾魔「草加次郎」の取材に動きだす。

ボンの政府機関で働くエルケは有能な秘書で、38歳の独身。

愛するベルの死の衝撃から立ち直れないアウトロー探偵バークの許へ、幼なじみのキャンディから突然連絡が入った。

無免許の私立探偵スカダーは、旧知の高級娼婦エレインから突然連絡を受けた。

ミステリ界の2大栄誉MWA・PWA両賞に輝く、マット・スカダーシリーズ最新作。年に一度、秘密の会を催す男たち。

「僕は少し疲れているのかも知れない。頭の中にワラが詰まっている感じがする。

ケンブリッジ大学教授の娘エレナが惨殺体で発見された。美しく魅力的な彼女は、多くの男性に人気があった。

近江屋藤兵衛が殺された。下手人は藤兵衛と折り合いの悪かった娘のお美津だという噂が流れたが…。

ハリウッドの女優兼監督のアイオニ・ギャンブルは、婚約者だった映画プロデューサーを殺害した容疑で起訴された。

東京から青森まで―緑まぶしい五月の国道四号線を完全装備の自転車でツーリングする中年グラフィク・デザイナー、桐沢風太郎。

「一度目」は戦時下の強制連行だった。朝鮮から九州の炭鉱に送られた私は、口では言えぬ暴力と辱めを受け続けた。

マエストロ・ルイス・パッサウ。世界屈指のオーケストラ指揮者でありながら、ナチやKGBとの関係が噂される謎めいた人物。

生れ故郷のドイツ、一家で移住したニューヨーク、ギャング抗争のさなかに過ごしたシカゴ、そしてハリウッド映画界へ―自らの生涯を振り返るマエストロの話は、あたかもアラビアン・ナイトのごとくつづく。

館を埋める百八個の時計コレクション。鎌倉の森の暗がりに建つその時計館で十年前一人の少女が死んだ。

「ヒミコは殺された」―古代史研究家が謎の言葉を遺して殺害された。だが、犯行現場は完全な密室。

訳の分からぬ“大がかりな”事件を調べるりんの元へ訪れた青年みはるは、人の心の奥にわだかまる不審事を当人に推理展開させ、真相を喋らせてしまう“超能力者”だった。

身を潜めるのにイスラエルとは考えたものだ。何かとアメリカと近いわりに、追手からすれば盲点だ。

鹿島翔香。高校2年生の平凡な少女。

謎の凧の意味は。縺れた殺人の糸を辰の推理が解く。

女性作家ベネットが愛児を急病で失い、ショックで倒れてから何日過ぎただろう。

美貌のミステリ作家の山荘で、芸術家揃いの姉妹を次々と襲う戦慄の連続殺人。

腕は立つがただひとつ、映画好きというのが気にかかる―そう言われていたマフィアの取り立て屋カラブレーゼは、ハリウッドへ乗りこむやメキメキ頭角をあらわす。

白昼の銀行で堂々とおこなわれた手形詐欺。義憤にかられた青年が巨大な組織悪に挑むサスペンス推理。

わたしが勤める美術館に、フランスの画商がレンブラントの絵を寄贈するといってきた。

イギリス南西部の漁村で、地元の新聞記者が惨殺された。殺された男は女癖が悪く、多くの者の反感をかっていた。

意志をもつ自転車、百六歳の黒い“女王”。苦しみ闘い冒険するときぼくたちを助けてくれたある不思議な力。

少年が目撃した殺人事件の謎を縦糸に、空想する力を失っていない者だけに見える世界と現実世界を交錯させながら、成長してゆく少年の日常を描いた、これは不思議な美しさを持つ作品である。

鉄砲にかけては百発百中の名手稲富治介は風采のあがらない無骨者のため細川忠興・ガラシア夫妻にうとまれ出陣の機会も与えられず不愚の一生を終えた。

厳冬のヨーロッパを走る国際列車オリエント急行が大雪のため立往生してしまう。その車内で老富豪が殺された。

いま、ぼくは最愛の息子を殺そうとしている。それなのに彼は微笑すら浮かべて…。

かつては外人部隊で勇名を馳せたアメリカ人クリーシィも今や五十歳目前、虚無感に陥りかけていた。

久慈里枝の喪服の裏にひそんでいた模様と同じ紫の文字で―紫の傷。二十八年前の罪の傷。

殺人の疑いのある死に際会した場合、検視審問を要求するべきか否か。

あのブライアン・フリーマントルが、ホラー・ノヴェルに挑んだ傑作短篇集。

北欧の都で駐在武官が入手した極秘情報―ベルリン陥落後も滅びへの道をひた走る日本が、世界地図から抹消される。

明和医大教授・久保伸也。地位も名誉もある彼が、なぜ強姦を装って罪のない女性を殺したのか。

昔、天に昇ろうとした男の伝説がある九州・星里の街。昭和五十一年の昇天祭りの日、祭りの櫓に三人の男女の死体が吊るされた。

血の気は多いほう、くぐった修羅場も数知れない。

ひとつの殺人が善良な人々の運命を次々に狂わせていく。問題作。

惨殺、そして凌辱―。何ものかに憑き動かされるように次々と猟奇殺人を重ねていった男の名前は蒲生稔。

スティンハースト卿率いる劇団員は、スコットランドの古い館ホテルに滞在。

信州毎朝新聞・牧田の絞殺死体が水内ダムで発見され、部下の中島が疑われた。

わたしはジョン・サッター、善良なる市民にして有能なる弁護士、そしてワスプの代表選手。

内心おずおずと、が、それにしては表向き図々しく、夫婦ぐるみで奇妙な隣人づきあいを始めたわたし達、ワスプのアンニュイはどこかへすっとび、どころか、まったく対極の世界に住む隣人に魅かれてしまった。

半年も入院したまま、面会謝絶で安否もわからない弟の様子を調べて。依頼人の女性は憔悴しきっていた。

軍隊内で犯罪が発生すると、すかさず本部から派遣されて捜査にあたり、階級の上下を超えて追及の刃をふるう、全能の〈犯罪捜査部〉捜査官。

異常の烙印を捺され社会から肉親から隔絶されたまま流れ流れる果てしない時間が突如として破られた…。とある精神病棟。

奇妙に静かなその夜、男は路地裏で目を覚ます。手元には見なれぬ旅行鞄がひとつ。

薄紫の香腺液の結晶を、澄んだ水に落とす。

新しい恐怖小説の出現。緑色の小さな石は、男の悲惨な生を救ったか?芥川賞受賞作。

姉の七回忌のために婚約者と故郷の奈良に帰ってきた玲は、姉が首を吊った蔵の中で珍しい鏡を見つける……それが惨劇の幕開けだった

心優しきアウトローたちの溜り場だったフローティング・ホテル〈シリウス号〉。

無実のアメリカ青年ラリーは悔し涙を流しながら刑場の露と消えた。成金男デミリスの高笑いが今日も聞こえる。

ある雪の日の夕方、借金を苦にして自殺した両親の墓参りに向かうため、ハンク・ミッチェルは兄とその友人とともに町はずれの道を車で走っていた。

上院議員選に立候補したウィル・リーを悪夢のようなレイプ殺人事件が揺さぶる。そして、背後には不気味な銃口が。

1941年12月8日、日本海軍機動部隊は真珠湾を奇襲。

あの青年の夢を砕いてしまったのは私だ。三年前の〈やらせ事件〉が、今度の殺人を招いたのか―。

マークは、一人の男が自殺を図ろうとしている現場に遭遇する。男はある秘密を打ち明け、目の前でピストル自殺を遂げてしまう。

東京郊外の都市で一刀彫りの郷土人形を作る旧家に嫁いだ女性が次々に不審な死を遂げる。

坂田勇吉は東京生まれ東京育ち、生粋の東京者だ。

吹雪のアルプス山中に小型木製機が墜落した。炎上した機は各国に問い合わせても該当がなく、国籍不明として処理された。