ゴールド・コースト



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初公開日(参考)1992年01月
分類

長編小説

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ゴールド・コースト〈上〉 (文春文庫)

1994年06月30日 ゴールド・コースト〈上〉 (文春文庫)

わたしはジョン・サッター、善良なる市民にして有能なる弁護士、そしてワスプの代表選手。妻は美しく知的で、ときに適度の淫蕩性も発揮する。ワスプ最後の牙城と目される超弩級の高級別荘地、このゴールド・コーストに邸宅を構え、乗馬に園芸にヨット遊びに日を送る。ところがある日、隣家に越してきたのがマフィアのドン…。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

ゴールド・コーストの総合評価:9.07/10点レビュー 15件。Aランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(7pt)

とてもアメリカらしい話でした

ネルソン・デミルは2冊目の読了になりますが、前に読んだ「誓約」とは違った魅力がありました。ウィットに富んだ言い回しにニヤッとすることも幾度か。最初から最後まで同じテンションで読めました。

わたろう
0BCEGGR4
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

芳醇なワインに似た読後感

いやはや、デミル、貴方は上手い、上手過ぎる!!
これぞ小説なのだと醍醐味をとことん味わわさせてくれました。最後の一文なんか、もうシビレまくりです!!これは正に俺が好きな締め括り方。俺が作家ならこう締め括る。哀しいラストに一縷の希望を託す、非常に美しい最後だ。だから最後の最後まで俺の心の隙間にピースがカチッと嵌ったのだ。

ビヴァリーヒルズも足元に置く高級住宅地、ゴールド・コースト―オーストラリアのそれでなく、ニューヨークの郊外にある建国当時から住むヨーロッパの財閥が成した街―。ここに暮らすワスプ、弁護士ジョン・サッターと生粋の貴族の出である美しい妻スーザン。この一風変わったセックスを好む夫妻の隣り、豪邸アルハンブラに最後のマフィア、ベラローサが越してくる。好むと好まざるとに関わらず―いや正にこの場合は好まざるとに関わらず限定か?―隣人付合いをすることになるサッターだが、これがやがてこのマフィアのコロンビア麻薬王殺し容疑の弁護の役回りを演じることになり、また妻のスーザンとの破局、そして栄光のウォール街弁護士の肩書きの剥奪を招くことになるのだった。

書きたい事は色々ある。ありすぎて取り留めがなくなるのでご容赦願いたい。
まずベラローサの造詣。最初は映画『隣りのヒットマン』の影響のせいでブルース・ウィリスを当て嵌めていたのだが、上巻の最後の方から、やはりこれはデ・ニーロだと得心した。もう全く以って彼。ここで俄然、私の中で物語は映像と共に進み、読書に拍車がかかった。
その他の登場人物の内、スーザンは最初、二コール・キッドマンとも思ったが、それは時たま頭をよぎるだけで特に俳優になぞらえなかった。
あとはマンクーゾ。彼のイメージは俳優は特定できないが、帽子をかぶり、肩まで掛かる天然パーマ気味の長髪と白髪交じりの口髭を生やした初老の痩身の、黒のスーツが似合う男がはっきりと浮かんだ。これはかなり正しいイメージだと思う。
こういった人物がイメージとして湧き上がるほどの性格付け、また夢の中の世界として描かれる金持ちの敷地やリトル・イタリーのレストランの描写が非常に素晴らしく、小説を読みながら映像を思い浮かべることが出来た。特にこの小説は映画好きが読めば読むほど映像を喚起できると思う。

またサッターの独白で明かされるベラローサの、サッターを自身の弁護士として取り込む手練手管の精緻さ。これが何とも懐が深く、本当にマフィアならそうするだろうと思わせるほどのリアリティがある。こういった構成が結末の悲劇への十分な裏付となっている。
しかもプロットは堅固なのに人物が前述の通り、個性豊かで単なる駒として機能しているわけではない。これらの人物ならばそれぞれこのように行動するだろうと納得させるだけの筆力があるのだ。
いやあ、神業ですよ、これは。デミルを読むと私も含め、作家を目指す人はしばらく創作意欲が無くなるのではないのだろうか。
芳醇なるワインを飲んだ心地ですな、特に読後の今は。

Tetchy
WHOKS60S
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

意外にも

ゴールドコーストを読むまで、ネルソンデミルのイメージは本格的なミステリー作家でした。
それが意外にもユーモア溢れる筆致で、この人は何でも書けるのかもしれない!と脱帽したのでした。

映画で有名なのは「将軍の娘」ですよね。
この小説についてはこのレビューのあと書くので、そちらに興味ある方は続けてお読み頂けたらと思います。

主人公に対する私の印象は、若い頃のマイケルケイン。
彼なら、どんな人物を相手にしても自我を通すのでは???
でも、通すことで人生上手くいくとは限らないんだなぁ~。

ももか
3UKDKR1P
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.12:
(5pt)

アメリカの変容をユーモアとペーソスで包んで描いた娯楽小説の傑作

アメリカ最大とされる高級住宅に住む弁護士の隣にマフィアのドンが越してきて・・・というお話。
価値観が変わって変貌を迫られるアメリカの上流階層の悲運をユーモアとペーソスを絡めて描いた一大娯楽小説。よりによって全米最大のマフィアのドンと関わることで自分や自分と関わりのある人々との関係が変わり、自分たちの時代が黄昏を迎えた男の辿る精神的冒険小説。「人間生活のあらゆるできごとには栄枯盛衰がつきものだ。建築があり、取り壊しがある。長い歴史のうちにも、個々の短い人生のなかにも、束の間の素晴らしい瞬間がある。奇跡があり皮肉がある。実現する夢もあり、ついには実らぬ夢もあるのだ。」と最期の方で主人公が述懐するところがありますが、これがとりもなおさず本書の要約になっていると思いました。
才人デミルのもしかしたら最高傑作かもしれない傑作小説。是非ご一読を。
ゴールド・コースト〈上〉 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:ゴールド・コースト〈上〉 (文春文庫)より
4167309319
No.11:
(3pt)

アメリカの超高級邸宅地に現れたマフィアのドン

’92年、「このミステリーがすごい!」海外編で第7位にランクインしたネルソン・デミルの大作。舞台はタイトルどおりの“ゴールド・コースト”であるが、有名なオーストラリアの観光地ではない。アメリカはニューヨーク州ロングアイランドのうち、ニューヨーク市に隣接するナッソー郡の北海岸を指す俗称である。ここは大金持ちの超弩級の高級邸宅が建ちならんでいる。

物語はそんな大邸宅のひとつに住む‘わたし’ことジョン・サッターの隣にマフィアのドンであるフランク・ベラローサが引っ越してきたことから始まる。それから善良なる市民にして有能な弁護士である‘わたし’は、精神的、経済的、職業上、社交上の激烈な変化を体験し、また結婚生活も思いがけない局面を迎える。やがて訪れる悲劇的な結末。

本書は、‘わたし’とベラローサというまったく違う世界に生きる者の対比と両者の奇妙な感情の交流を、一人称で、時にはユーモラスに、時にはシニカルに、そしてシリアスに描いているが、‘わたし’の軽妙な語り口、そのウィット、ペーソス、ユニークな夫婦間の性生活のやりとり、そして登場人物たちの会話の冴えが大きな読みどころである。

しかしこの物語のメインテーマはかつての超大国アメリカの’90年前後の衰退ぶりであろう。何代にもわたって栄華を誇ってきた大富豪たちも昔日の暮らしは望むべくもない。ゴールド・コーストの荘園的大邸宅も人手に渡り、近代的分譲住宅となるのだ。そんな町の変貌の象徴がマフィアのドンなのである。

本書は、骨太な軍事ものやスパイもの、スケールの大きなテロ事件ものなどを書くことで有名なあのネルソン・デミルが、「こんな小説も書けるんだぞ」と打って出た異色作である。

ゴールド・コースト〈上〉Amazon書評・レビュー:ゴールド・コースト〈上〉より
4163130306
No.10:
(3pt)

アメリカの超高級邸宅地に現れたマフィアのドン

’92年、「このミステリーがすごい!」海外編で第7位にランクインしたネルソン・デミルの大作。舞台はタイトルどおりの“ゴールド・コースト”であるが、有名なオーストラリアの観光地ではない。アメリカはニューヨーク州ロングアイランドのうち、ニューヨーク市に隣接するナッソー郡の北海岸を指す俗称である。ここは大金持ちの超弩級の高級邸宅が建ちならんでいる。

物語はそんな大邸宅のひとつに住む‘わたし’ことジョン・サッターの隣にマフィアのドンであるフランク・ベラローサが引っ越してきたことから始まる。それから善良なる市民にして有能な弁護士である‘わたし’は、精神的、経済的、職業上、社交上の激烈な変化を体験し、また結婚生活も思いがけない局面を迎える。やがて訪れる悲劇的な結末。

本書は、‘わたし’とベラローサというまったく違う世界に生きる者の対比と両者の奇妙な感情の交流を、一人称で、時にはユーモラスに、時にはシニカルに、そしてシリアスに描いているが、‘わたし’の軽妙な語り口、そのウィット、ペーソス、ユニークな夫婦間の性生活のやりとり、そして登場人物たちの会話の冴えが大きな読みどころである。

しかしこの物語のメインテーマはかつての超大国アメリカの’90年前後の衰退ぶりであろう。何代にもわたって栄華を誇ってきた大富豪たちも昔日の暮らしは望むべくもない。ゴールド・コーストの荘園的大邸宅も人手に渡り、近代的分譲住宅となるのだ。そんな町の変貌の象徴がマフィアのドンなのである。

本書は、骨太な軍事ものやスパイもの、スケールの大きなテロ事件ものなどを書くことで有名なあのネルソン・デミルが、「こんな小説も書けるんだぞ」と打って出た異色作である。
ゴールド・コースト〈上〉Amazon書評・レビュー:ゴールド・コースト〈上〉より
4163130306
No.9:
(5pt)

全く違う作品

DeMilleの作品は、John Corey シリーズしか読んだ事がなくその軽妙さが好きで、シリーズをすべて読み終わった後、この作品に出合った。全く質の違う作品で同じ作家とは思えないものであるが、その語りを中心にしたストリーに非常にずっしりしたものを感じた。軽妙さを予想していた者としては、予想がはずれた喜びを感じた。続編もペーパーバックになり、その続きを楽しみにしている。
ずっしりしていて読むのに多少時間がかかるかもしれませんが、語りの行間を丁寧に味わう作品です。
ゴールド・コースト〈上〉Amazon書評・レビュー:ゴールド・コースト〈上〉より
4163130306
No.8:
(5pt)

恐ろしい出来栄え

久しぶりにガツンとくる小説をよみました。
よくあるミステリーとはぜんぜん違う、特別なタイプの小説です。
正直上巻は少々だるいのですが、下巻になると面白さの度が一気に上がり、最後は一級のラストで終わります。
一見マフィアの隣人と主人公の物語のように思われますが、実際は夫婦の物語であり、その切なさは、そんじょそこらの恋愛小説の比ではありません。
ゴールド・コースト〈上〉Amazon書評・レビュー:ゴールド・コースト〈上〉より
4163130306



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