誓約



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    初公開日(参考)1989年01月
    分類

    長編小説

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    誓約〈上〉 (文春文庫)

    1992年03月31日 誓約〈上〉 (文春文庫)

    「きみの名前が出ている」隣人に示された一冊の本、ヴェトナム戦時の米軍の残虐行為をあばくものだった。このときから元陸軍中尉ベン・タイスンの戦後生活は音立てて崩れた。マスコミ、近隣の白い眼。しかし、真実は固く胸に秘さねばならぬ。なぜなら、掩蔽壕の闇のなかでなされた“誓約”が彼に“名誉の沈黙”を強いるからだ。 (「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

    誓約の総合評価:8.38/10点レビュー 8件。Bランク


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    サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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    全2件 1~2 1/1ページ
    No.2:
    (9pt)

    これ以上の結末はない。天晴!

    上下巻合わせて1,040ページあまり。しかも各ページには文字がぎっしりでほとんど隙間が無い。
    この世評高い大作を読みたいがために各本屋(福岡・愛媛・東京!!)を回り、なおかつネットで検索したがどれも「品切れ」の文字がついている。諦めて本を売りに行った地元の古本屋で持ち込んだ本の査定を受けている暇潰しに本棚を見ていた時に偶然にも見つけ、迷わず購入した。

    そして待望の開巻から約半月費やした後の感想は、最後の最後で救われたという感じがした。
    正直、読書中はあまりにも冗長すぎやしないかと何度も洩らした。それは読後の今でも変わらない。この真相に至るまでに果たしてここまでのプロセスが必要だったのか、これは今でも疑問である。世に蔓延る世評を見ると、重厚壮大だが読み苦しくないというのがほとんど感想として載っている。しかしやはり私には長いと感じた。

    主人公のベトナム戦争で成した愚行―正確に云えば成された愚行―に対する裁判を、内部葛藤を、時に俗者のように、時に聖者のように描写する。それはある時は彼の行動を監視する者に対し、暴力を加えたり、妻への荒々しいセックスにて表出される。デミルの素晴らしい所は、単にベトナム戦争の悲劇の犠牲者としての主人公を決して読者におもねるような聖人君子に描かず、愚痴もいい、素行もそれほど正しくなく、しかも軍隊に復員した時はだらしの無い格好で軍人の反感を買う。つまりみんなの周りにいる誰かとして描く。この手法が重苦しいテーマを読み易くしているのだろう。
    読んでいる最中は映画『戦火の勇気』が頭によぎった。タイスン中尉がベトナムの病院でどのような指示をしたがために大量虐殺に至ったのか、この事実についてあらゆる人が本で語り、軍事裁判にて証言し、そして主人公自身も語る。小隊の中の人間関係の歪みが生んだ大虐殺の事実はそのまま同じように歪められ、タイスンを追い詰める。

    最後の切り札、ケリーの登場で漸く真相が明らかにされ、何が正しくて、何が悪いのかを悟られる。それはやはり人ではなく、戦争という特異な状況であったが故の哀しい事実だった。誰もがあの戦争では狂っていた、その事は誰も否定できないし、また非難もできない。知らない方がいいこともある、これは正にその典型だった。



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    Tetchy
    WHOKS60S
    No.1:
    (6pt)

    戦犯を裁く

    内容とタイトルがかみ合わないです。 

    わたろう
    0BCEGGR4
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    No.6:
    (5pt)

    緩衝国への大義なき軍隊派遣

    アメリカがベトナムで行った戦争の経験者である著者が《戦争の責任は誰にあるのか》を世に問うた、ネルソン名義の処女作。この重いテーマを軸に、主義主張の異なる妻や繊細な年頃の子供という家族、民族、国家、信頼、友情などどれをとっても1つの小説になりそうな物語をふんだんにちりばめた重厚な作品。
    《虐殺》とされる行為を主人公の部下が行うまでの筆致が素晴らしく、これに対する主人公の行動と選択。誓約の内容は何か、だれのためのものだったか。

    非常に個人的な二人の男のプライドのはりあいも見ごたえがあり、ラストはスッキリできる・・・読者は。

    実際にナムに行った者たちはしかしスッキリもできないだろう。戦争は人間性をうばう。今のウクライナで同じことが起きないよう祈るばかりだ。

    なお、冒頭、日本人が経営する軍需企業に主人公は勤務しており、これは頂けない。また日本人差別のくだりもある。

    これが現実なのだろう。
    誓約〈上〉Amazon書評・レビュー:誓約〈上〉より
    4163108300
    No.5:
    (3pt)

    期待はずれ

    デミルの他の作品はほぼすべて読んだので、同類の本田と思って購入したが、まったく期待はずれだった。悪い小説ではないが、物静かな法廷闘争の話ばかりだ。法廷小説が好きな人には向いているだろうが、デミルの他の作品のような活気あふれる行動は皆無である。別人の作品だと思えば、期待しない分、楽しめたかもしれないが。
    誓約〈上〉Amazon書評・レビュー:誓約〈上〉より
    4163108300
    No.4:
    (5pt)

    すごい小説

    小説を読んでこんなに気持ちが揺さぶられたことはなかった。身が震えるほど感動した。私がデミルファンになるきっかけとなった本。
    誓約〈上〉Amazon書評・レビュー:誓約〈上〉より
    4163108300
    No.3:
    (3pt)

    いささか期待外れ

    何冊か彼の本を読んで、ここはやはり、彼自身の経験にもとづく作品を読まねばと、遅ればせながら手にとった。たしかに読ませるのだが、どこかしっくりこない。最後の盛り上がりであるはずの部分でも、ぴんとこない。「チャーム・スクール」などと違って手放しでおもしろいと感じられないのだ。元々の主題が、大量破壊兵器が危険だ、といって経済封鎖で疲弊した貧乏国をいたぶった今の出来事の原型だからではないか、と思いついた。もうひとつの大義なき戦いだ。自国戦略の根本的な誤りを裁くわけにはゆくまい。デミルほどの作家にしても、自国文化の枠から自由にはなれなかった、ということだろうか。他の作品のようには、カタルシス解消ですっきりした、と本を閉じることはできなかった。アフガニスタンやあの国の光景が頭の中にちらついて。
    新作「アップカントリー」も同じベトナムを舞台にしたものだが、裁判が絡まない活劇なので、そうした複雑な思いなしに一気に読めた。
    誓約〈下〉 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:誓約〈下〉 (文春文庫)より
    4167136090
    No.2:
    (5pt)

    これだからデミル作品はやめられない

    ベトナム戦争、テトという、最も凄惨な、それだけにアメリカの映画やドラマ、小説などでも頻繁に取り扱われる世界で起きた出来事を題材に、ふとしたことからとんでもないことになっていく、デミルの出世作。ストーリーテラーとしてのデミルは、はっきりいって半端じゃないです。戦争ものと法廷ものの絶妙なブレンド具合が、読む者をグイグイデミル・ワールドに引き込みます。軍隊を舞台にしたデミル作品としては、「将軍の娘」が有名ですが、クライマックスの緊迫感は、こっちが上。読めば間違いなくデミルのファンになってしまう、やみつき必至の傑作です。オススメ度100%
    誓約〈上〉Amazon書評・レビュー:誓約〈上〉より
    4163108300



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