チャーム・スクール
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点10.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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タイトルの意味は「花嫁修業学校」。しかしこの穏やかなタイトルとは裏腹に内容は骨太の大傑作。ロシアという閉鎖的な大空間においてありとあらゆる人々の人生が錯綜し、壮大なる絵画を描く。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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タイトルからは想像もできないショッキングな内容と息をも吐がせぬデミルのストーリー運びで一気に読了しました。 | ||||
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ロシア旅行中の青年があるきっかけで奇妙な出会いをし、それがやがて国家的謀略に発展し・・・お話。 ここで扱われている事件というか謀略は近年の日本でも起こっていたことで、決して他人事ではないと思いました。戦争のどさくさに紛れてあれこれ起こることは何処の地域や時代に関係なく起こり得るのだなと思いました。その国家間の大義やイデオロギーだけで人生を台無しにされる老若男女の悲惨なこと。これも一種の戦争小説のひとつなのだなとつくづく感じました。 それにしても著者デミルのロシアに対する感情というか描き方が凄く冷酷非情でロシア系で読んだ方はさぞやご立腹されるのではないか、それくらい嫌な奴ら、嫌な国として描かれています。これが書かれた80年代はまだ冷戦が終わりつつある頃だったらしことが反映されているのでしょうか(アメリカも悪く書かれれている部分もありますが)。 最後につかわれる化学薬品はちょっと驚きました。読んで衝撃を受けた方もいるのでは。 無情なる国際謀略小説の佳作。デミルの最高傑作ではないと思いますが、読んで損はないでしょう。 | ||||
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観光案内書のようだという感想を持ったのだが、「アップ・カントリー」の評でも まさしくそのような表現が用いられているらしい。いまはやりの情報小説の走り なのかもしれない。プロットは強引かつ凡庸で、本人の経歴が生かせなかったのか 文章に迫真性がない。文庫本上下超大作を通読するのはかなり大変。「将軍の娘」 の軽口文体などは是非原書でも読みたいものだと思わせた(でも翻訳がない本しか 原語では読まないですけど)ものだがそういうのもない。つまり退屈ということ。 この人は作家としての核になるものが弱すぎると思う。 | ||||
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このジャンルの作品で、旧ソビエトを舞台にし、その 独裁社会の実態を見事に描いた作品としてE・トーポ リ著「赤の広場」があるが、「チャームスクール」はそ れに匹敵する内容となっている。米国人を誘拐、長期 間教育してスパイに仕立て上げこれを米国に送り込むと いう荒唐無稽な筋立てだけれども、某国の日本人拉致疑惑が取り沙汰される昨今、俄かに現実味を帯びてきた。 このスパイ養成スクールをめぐるサスペンスにからめて 中年男性主人公と若き女性主人公の恋物語が進行し、ス トーリーテーラーとしてのデミルの才能が遺憾なく発揮 されている。また、珍しくドンパチアクション場面もふ んだんに盛り込まれ、まずは退屈しない内容だが反面リアリティの幾分か削がれる憾み無きにしもあらずと言っ たところか。何にしてもこの作品、「将軍の娘」と並んで 私の強くお薦めする傑作である。 | ||||
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