影の兄弟
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点8.00pt |
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本書はアメリカとソ連、すなわちCIAとKGBの永い冷戦の歴史を数奇な運命を辿ったアメリカとソ連に別れて育てられた2人の異父兄弟の生き様に擬えて語った一大叙事詩だ。いやもっと端的に云うならば米ソ二大国を巻き込んだ壮大な兄弟ゲンカとなるだろう。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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ソ連のユダヤ人女性トーニャは、スターリン晩年の反ユダヤ主義のあおりを受け、2人の幼い息子を残して粛清される。最初の夫との息子アレックスは、アメリカに住む伯母に引き取られる。2番目の夫との息子ジミトリーは、ソ連の実父のもとに残されるが、まもなく実父も粛清されて孤児となる。かくして東西陣営に引き裂かれた2人の兄弟は、やがて敵味方として熾烈なスパイ戦を戦う事に…。 スターリン晩年の1953年から、ソ連崩壊の1991年までの約40年間を舞台に、数奇な運命にもてあそばれる異父兄弟の半生を描いた、いわば大河スパイ小説。上巻は、冷戦の推移を概観する”歴史の教科書”として、非常にわかりやすく、興味深かった。特に、スターリンの粛清の理不尽な残酷さと、KGBの詳細な解説は読み応えがあった。反面、ドラマの方はやや付け足りの感があった。 下巻に入ると、兄弟の人生が交わり始め、ドラマとしてもおもしろくなってきた…と思ったら、ほんの一瞬だけ。三角関係のあげく、私怨むき出しの泥仕合になってしまう。勝手にやれば、としらけてしまった。国が違ってしまった2人が、プロとして職務をまっとうしようとして対決する…という方が、兄弟が戦わねばならぬ悲劇が伝わって、ずっとおもしろかったと思う。 | ||||
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