モサド・ファイル イスラエル最強スパイ列伝



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初公開日(参考)2014年10月
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長編小説

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モサド・ファイル――イスラエル最強スパイ列伝 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

2014年10月10日 モサド・ファイル――イスラエル最強スパイ列伝 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

世界最強と謳われるイスラエルの対外情報機関「モサド」。謎に包まれたその実態をスパイ小説の巨匠が明かす。 ホロコーストの首謀者アイヒマンの拉致、テロ組織「黒い九月」への報復、シリアと北朝鮮が密かに設置した核施設の破壊、さらにイランの核開発を阻止するための秘密戦争……。 命賭けのミッションに挑むエージェントたちの姿を通して国家存亡を左右する暗闘の真実を描くベストセラー・ノンフィクション。(「BOOK」データベースより)




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モサド・ファイル イスラエル最強スパイ列伝の総合評価:8.75/10点レビュー 12件。Bランク


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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

事実を小説より奇にするモサドの日々

イスラエルの対外情報機関「モサド」は今やすっかりおなじみの存在だ。スパイ小説の類を読まない人でもハリウッド映画のアクション映画でも大敵として登場するくらいの知名度がある。そんな恐るべき存在として知られるこの組織の歴戦のスパイたちを綴ったのが本書。

まず宿敵イランの核兵器開発基地を悉く撃破し、イランが核所有国となるのを遅らせたこと、それらをCIAとMI6と共同で行ったなど、画期的な方法を用いた2003年に長官に就任したメイル・ダガンの功績が語られ、また時代は遡り、イサル・ハルエル長官時代の元ナチス高官アイヒマンの捕獲を成し得た顛末やフルシチョフの秘密の演説文書を手に入れた顛末などが語られる。

さらにはあわやイスラエル国内の宗教戦争に発展しかけた少年誘拐事件解決など我々日本人の価値観の尺度では計り知れない一触即発の出来事があったり、パレスチナのユダヤ人難民を現在に至ってまで救出しているモサドの活動などはそのために偽造のリゾート地を作り、ホテル経営まで行うなど、一国の諜報機関という一部門が行ったとは思えないほど大掛かりな物がある。

そしてモサドが関わった任務に登場する人々もまた実に個性豊かでドラマチックだ。
ラトビアのユダヤ人3万人虐殺に関与した“リガの殺し屋”ことヘルベルト・ツクルス暗殺の一部始終、エジプトの中枢にいながらモサドの最高機密スパイとして暗躍したアシュラフ・マルワンの生涯、イスラエルの核開発施設であるディモナ原子力研究センターの技術者ながら、自身の処遇に不満を持ち、重要な資料を携えて世界各国を放浪し、イギリスの≪サンデー・タイムス≫に売り渡す寸前でハニー・トラップに陥ったアトム・スパイ、モルデカイ・ヴァヌヌの奇妙な人生、長さ150メートル、重さ2,100トン、口径1メートルの射程距離1,000キロ以上というマンガのようなスーパーガンを開発した狂信的技術者ジェラルド・ブル、パレスチナ解放人民戦線代表のワディ・ハダドは大のチョコレート好きなためにモサドによってゴディバのチョコレートで毒殺される。

これらのエピソードはしかし実際に起きた命のやり取りの物語なのだが、我々の日常からかけ離れた非日常を生きるスパイたちの人生は実に劇的である。特に印象に残ったのはシリアで上層階級の仲間入りをし、大統領まで友人として取り込んだスパイ、エリ・コーヘンだ。
この今やイスラエルの英雄とされているスパイは最後の任務として臨んだ仕事で正体がばれ、逮捕されてしまう。しかもシリアのラジオ放送波を利用してイスラエルに情報を送っていたと、実に巧妙な方法を用いて長年に亘って気付かれずに済んだのに、偶々新型の通信装置に入れ替える作業のため、全軍の通信を24時間停止させていたその日に唯一生きていた電波がエリのそれだったという、まさに百万に1つの偶然が招いた失敗と云えよう。

このように一歩間違えば追う者自身の身を滅ぼすことになる極限状態での任務なだけに、読むこちら側も物凄い心的疲労を伴うのだ。

またモサドが成し得た作戦の大きな成功も全てが計画通りに行われたわけではなく、いかに偶然の産物であったかも詳らかにされる。それは単純に恋人との繋がりだったり、娘の付き合っている相手の話からだったりと実に様々だ。

しかし2010年にモサドによって遂行されたイスラム原理主義組織ハマスの指導者マフムード・アル=マブフーフ暗殺の顛末がドバイ中に設置された監視カメラでその一部始終が撮られることで、いわゆるスパイの暗躍は現代では実に難しくなったと溢してもいる。

だがこれら歴戦のスパイのドキュメントはバー=ゾウハーのアイデアの源泉となり得るだろう。
ソ連がモサドの工作員を勧誘して二重スパイに仕立て上げたり、ニューヨークのアクターズ・スタジオにて演技を学び、舞台を演じるようにスパイ活動し、脚本を書くように作戦司令を書き上げたスパイ、ツヴィ・マルキンなどフィクション上の人物ではないかと見まがうほど個性的である。
またミュンヘン・オリンピックでイスラエル選手団を襲撃したパレスチナのテロ組織“黒い九月”のリーダー、“赤い王子”ことアリ・ハサン・サラメ暗殺の顛末は映画化もされたあまりにも有名なモサドの任務失敗のエピソードだ。このエピソードはバー=ゾウハー自身も別著『ミュンヘン』で綴っているのだが、モサドの功績を纏めた本書では避けられない物だったのだろう。

本書の原書が刊行されたのは2012年。モサドの功績を綴った本書を著すことでバー=ゾウハーの創作意欲が刺激され、再び私のような読者の胸躍らす新作を発表してくれることを一ファンとして願っている。

Tetchy
WHOKS60S
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.11:
(2pt)

余計なプロパガンダと自分語りが邪魔で読みにくい

60ページ読んだだけでもイスラエルのプロパガンダ満載でゲップが出る。海外ルポにありがちな余計なドラマでのかさ増しもあり非常に読みにくい。
ミリタリ物には「民間軍事会社の内幕」同様の情報量と簡潔さを望む。
モサド・ファイル――イスラエル最強スパイ列伝 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)Amazon書評・レビュー:モサド・ファイル――イスラエル最強スパイ列伝 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)より
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No.10:
(4pt)

世界を敵に回しても

「ユダヤ人」というのは、傍から見ると不思議な民族である。

そもそもかつては住む土地を持たず(その地を追われたという記憶は共有されている)、話す言葉も単一ではなく、しまいには根幹とおぼしきユダヤ教を信じていなくても、「ユダヤ人」と呼称されることもある。

自分の拙い理解では、どう見積もっても「ある地域の古代国家の王孫を自認するカルト宗教の信者たちが、そこにアイデンティティを見出し、やがて「民族」を自称するようになったもの」というような存在でしかない。

まあ、それを言うと「ヤマト民族」も似たり寄ったりなのかも知れないが。
(極東の島国に集住する、かつて遥か高みから降臨した天孫と、それを扶ける臣下たちの子孫が、ヤマト民族ということになる)

しかし、その民族は各地で憎悪され、蔑まれながらも、現代社会ではその知識と富を背景にして、世界に隠然たる力を発揮している。
一説には、ユダヤ人系の財閥が世界の富の大部分を掌握しているという噂すらある。

また、驚きを超えてある種の羨望さえ感じるのは、その民族が各地で忌み嫌われながらも、しかし一歩も退くことなく、強硬な態度を取り続けていられることである。

昨今のガザ侵攻しかり。
彼らは、どれほど世界から非難を浴びようとも、一切妥協せず自身の「正義」を完徹している。

「世界中を敵に回しても」というのは漫画やアニメでよく聞くセリフだが、それを本気で実行する国家が存在するのだ。

本書では、そうした「イスラエル」という鬼子のような国家を陰で支えてきた実力組織、通称「モサド」の活動が語られる。

他国に潜入し、ナチスの残党を非合法に誘拐するくだりなど、まさに衝撃である。

本書を読んで強く思うのは、我が国にもこれぐらいの気概と「実力組織」があれば、たとえば某半島国家から「拉致被害者」を救出することも、可能なのではあるまいかということだ。

いったいいつまで、話の通じない相手に「対話」を呼びかければ済むのだろうか。

また、かの国のような不退転の覚悟さえあれば、露骨に国境を侵犯したり、強引に実効支配を行う週辺国家を、黙らせることもできるのではあるまいか。

たとえば長年問題となっている「北」の領土問題に関していえば、今こそ「防衛出動」で失われた国土を回復することが、遠くはヨーロッパの地で独裁者からの侵略に苦しんでいる国家を救う、何よりの力になるのではないだろうか。

かつて無謀にも、世界を敵に回して戦争を敢行した国にしては、随分と「飼いならされた」ものである。
モサド・ファイル――イスラエル最強スパイ列伝 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)Amazon書評・レビュー:モサド・ファイル――イスラエル最強スパイ列伝 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)より
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No.9:
(5pt)

ユダヤ人の立ち居振る舞いの参考情報として、読んでおく方が良いと思いました

電子書籍で読むと、540円位で読めます。転売もできない電子書籍は、従来はバカ高いものでしたが・・

恐らく、公表された事実をまとめ上げた書籍と思いました
報道に関わるある方は、全て事実と話されたようです
イスラエルは、ユダヤ教を唯一、絶対的に正しいと信じる人の集団が、英国と米国の許可、証人の元に建国した国家です
Debate手法、心理学、諜報活動、暗殺、いろいろ記録されています
こんな行動をして来たのか!と驚かされました

第二次大戦後、何度か、ドイツでのホロコーストが何故起きたのか、Reviewが試みられたのですが
ユダヤ人らが、その度に「ドイツ人はまだ反省していない」と言って押しつぶしていました
ドイツ人は、かつて、今のパレスチナのようになりかけて、先手を打ち、防衛を図る為に
やむなく、あのようなジェノサイドに同調したという証言も結構ありました

まずは、こんな情報がある、信ぴょう性は別途確認が必要だが、頭に置いて、
自分が思う事を「仮説A」として立てて、「反対仮説 (not A)」をセットし、
どちらが、事実と照合して「矛盾なく説明できているか」比較し、
仮説Aを修正し、事実と矛盾が一つもないように調整し、その制反対を「反対仮説 (not A)」と修正し、
最終的に矛盾が一つもなく説明できている方が、真実または、真実に非常に近いと推定して
眺めると、イスラエル問題に限らず、世界情勢や日本の行政が良く分かるように思いました
この手法は、物理学者のニールス・ボーアが提唱し、3回のノーベル賞受賞をもって適切さを立証した手法です。
モサド・ファイル――イスラエル最強スパイ列伝 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)Amazon書評・レビュー:モサド・ファイル――イスラエル最強スパイ列伝 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)より
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No.8:
(4pt)

スパイ小説好きは必読の一冊

何気なく購入したが非常に面白かった。

ストーリー性が与えられたノンフィクションであり、何より、一つ一つのエピソードが簡潔でありつつも不足を感じない内容で、隅々まで読み応えがあった。

宗教や歴史、イデオロギー、周辺地域との敵対関係といった複雑な事情で凝り固まる「イスラエル」を理解する一助にもなる一冊だった。

サブタイトルをもう少し工夫すれば、もっとたくさん読まれるのではないだろうか?ちょっともったいない気がする。
モサド・ファイル――イスラエル最強スパイ列伝 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)Amazon書評・レビュー:モサド・ファイル――イスラエル最強スパイ列伝 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)より
4150504172
No.7:
(5pt)

面白くタメになる

文句なしの面白さ。イスラエルを巡る複雑な状況や歴史を知るきっかけが得られた。一気に読める一冊。
モサド・ファイル――イスラエル最強スパイ列伝 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)Amazon書評・レビュー:モサド・ファイル――イスラエル最強スパイ列伝 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)より
4150504172



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