サラマンダーは炎のなかに



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初公開日(参考)2008年11月
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長編小説

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サラマンダーは炎のなかに〈下〉 (光文社文庫)

2008年11月11日 サラマンダーは炎のなかに〈下〉 (光文社文庫)

優秀な二重スパイとして10年の歳月を過ごしたマンディとサーシャ。しかしついにベルリンの壁が崩壊し、大きな時代の流れのなかで断ち切られるように、二人は別れを迎える。時はながれ、平和な生活を送るマンディの前に再びサーシャが現れる。時代を動かす大きな力は、またも二人を巻き込もうとしていた。スパイ小説の名匠、ル・カレが「9・11」以後のテロに対する戦いと友情を描いた傑作エンターテインメント。 (「BOOK」データベースより)




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サラマンダーは炎のなかにの総合評価:7.83/10点レビュー 12件。Cランク


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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.12:
(5pt)

今読んでも示唆に富む現代史政治小説

冷戦の頃にドイツでイギリスの青年が過激な思想の若者と知り合いになり・・・というお話。

世界大戦後の欧米から21世紀までの戦後政治と国際情勢の流れを一人の青年の軌跡に託して語った小説に思えました。戦後、よりよい世界を目指して色々な運動や行動がありましたが、結果として戦争やテロや貧困で毎日大量の死者が出るというあまりいい社会にならなかった世界を、怒りをこめて振り返った回顧小説とも思いました。元々あまり読み易い小説を書く人ではないですが、本書でも時代や地域が行ったり来たりで読み易くはないですが、全体を俯瞰すると読んで面白かったというカタルシスを持ちました。人によっては全然違う読後感を持つかもしれませんが。

30年前はベルリンの壁がなくなって、共産圏も資本主義化し、どんどん良くなると思ったら、民族問題や宗教の対立が表面化、テロ、戦争が増えてしまいまして、その責任が誰にあるかとかではないですが、もうちょっと進む方向を変えた方が良かった様な・・・というのは個人的な慨嘆ですが、ル・カレ氏もブッシュ氏やブレア氏に注文があるらしく、作中で名指しで怒っています。

書かれて10年くらい経ちますが、その後の現在(2019年頃)かってない不評のトランプ大統領が誕生したり、あまり良くない感じで右傾化が進んでいたり、貧困で低年齢の人が飢えを我慢させられたりと問題が山積しており、これから改善する希望も見えないので、どんどん悪くなっていくのかなぁとか思ってしまいました。今現在のル・カレ氏は何を思っているのでしょうか。

スパイ・謀略小説の大半は書かれた時の時事ネタを扱う物が多いので、経年で少し古くなりがちですが、本書の場合は劣化かた免れている様に思います。その理由が世界の不幸の為だとなんだかなぁとも思いますが・・・。

今読んでも示唆に富む現代史政治小説。是非ご一読を。
サラマンダーは炎のなかに〈上〉 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:サラマンダーは炎のなかに〈上〉 (光文社文庫)より
4334761879
No.11:
(4pt)

ル・カレはやっぱり冷戦!

・全15章中、最初の数章の続きは11章(下巻)という、ル・カレ作品の中でもものすごい極端な構成。その間、主人公の誕生時(インド独立の年である1947年)から冒頭の時代(2000年代初頭のイラク戦争の時代)までの人生が語られる。「蛇足が多い」「まわりくどい」といった理由でル・カレ作品が嫌いな人には耐えられない作品だろうが、そうした部分を愛する人間には、「これぞル・カレ!」という感じだ。
 ただし、過去と現在を頻繁に行き来し、人称の変化も著しい「パーフェクト・スパイ」等に比べ、過去が語られる部分がこのようにまっており、人称も、ほぼ一貫して主人公の視点で語られる分、読みやすい作品とは言える(実は、パーフェクト・スパイも人が言うほど難解だとは思わなかったのだが、ま、原文で読んだ訳じゃないし、「ディケンズの文体」とかは分かりませんけれど)。
・常々「冷戦」の「リアリティー」を描かせたら、ル・カレに優るものはない、と考えているのだが、この作品では、「ベルリンの壁」建設(1961年)からそう日がたたない時代に20歳前後の人生で最も多感な時期を送った主人公を通じ、当時の西ベルリンの様子が生き生きと描かれている。
 「リアリティー」と書いたが、私にとってのル・カレ作品の魅力は、自身の体験や綿密な取材に基づき、フィクションとはいえ、かなり現実に近い当時の雰囲気が描かれていると思われるところ。「物語」とは別に、「現実(リアリティー)」が味わえるところが、大昔、冷戦時代について学んでいた者の心をときめかせる理由でもある。
 「へ~、当時の西ベルリンってこんな感じだったんだ…」と、いうのが何となく分かっただけでも、私にとっては読んだ価値があった。(ちなみに、1960年代の西ベルリンだけでなく、1950年代のインド・パキスタンの様子も、主人公の少年時代を通じて描かれている)。
・そういう意味では、1989年(平成元年!)の「ベルリンの壁崩壊」時の西側情報機関の混乱ぶりと、冷戦時に現場工作員をやっていた人たちの「末路」の様子も面白く読んだ。
・また、「物語」についても、納得がいく出来だ。ル・カレ作品で直近に読んだ「われらが背きし者」(2010)や、「ロシア・ハウス」(1989)がイマイチ(得に前者は超イマイチ)だったので、「やっぱり冷戦体制崩壊後のル・カレ作品は、一部の例外を除いてイマイチなのかな~」と思い始めていたのだが、この作品の刊行は2003年。「9.11後の世界を描いた」という触れ込みにもかかわらず、得意の冷戦時代を扱った部分が物語の基底をなしているから、ということもあるのだろうが、結末に、「われらが…」のような唐突感もないし、「ロシア…」のような「いくら冷戦末期で旧ソ連が混乱していたとして、そんな甘い話はないでしょ~」感もない。しっかりと、そうした結末に至る必然性が描き込まれており、そういう意味では安心して読める。
・下巻の「解説」(これが結構秀逸!)等、ほかの人の論評には、には「ル・カレが珍しく『怒り』を露わにした作品だ」というのが、賛否両論としてあるが、私は、その辺はそれ程気にならなかった。個人的には、そうした「感情」を露骨に表現してしまうと、ル・カレのいいところが損なわれる、という考えだが、確かに、他の作品に比べ、荒っぽい部分があるのは感じるが、それ程極端に感情むき出しにしている訳ではない。
・しかし、そんな中でも、米国に対しては極端な「悪者」に仕立て上げている一方、英国に対しては「米国のわんこ」に成り下がっていることに怒りながら、多少のgentleman的良心は残っていることを示している辺りに、ル・カレの隠しきれない愛国心(この言葉が「右翼」の専売特許になっている国はおそらく日本だけ)を感じる。
サラマンダーは炎のなかに〈上〉 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:サラマンダーは炎のなかに〈上〉 (光文社文庫)より
4334761879
No.10:
(4pt)

米国の傲慢さ

晦渋であり文学的とも言われるル・カレ作品だが、東西冷戦後も世界情勢を鑑み
自身の伝えたいテーマを鋭い観察眼で描く筆致は健在で後半畳みかけるような展開で物語は一気に収束する
世界の残りの地域を自分の領土のように扱えると考えている背教者の超大国を喜ばす為に
嘘を重ねて国民を抑え込むまでになりつつある自国への失望と憂い・・・
ハンブルクが舞台になっており最期にアメリカに全て持っていかれる展開は
ル・カレの後の作品である【誰よりも狙われた男】にもある種通じるものがあり
最早手の付けられないアメリカの傲慢さとそれに追従協力する自国。そして運命に翻弄される二人の男の生涯に渡る友情・・・
心地好い読書の時間だったが、解せないのは【サラマンダーは炎の中に】と言うタイトル。一体誰がこんなセンスのないタイトルを付けるのか?
邦題に変えた洋画や翻訳小説のタイトルは辟易するモノが本当に多い。【アブソリュートフレンド】原題のこのタイトルが読後一番しっくりくると感じる。
サラマンダーは炎のなかに〈下〉 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:サラマンダーは炎のなかに〈下〉 (光文社文庫)より
4334761887
No.9:
(2pt)

面白くなかった

作者の名前にひかれ、市中では見つからなかったので、ここで購入でき助かりましたが、あまり面白くありませんでした。
サラマンダーは炎のなかに〈上〉 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:サラマンダーは炎のなかに〈上〉 (光文社文庫)より
4334761879
No.8:
(3pt)

読んで良かった。

市中でなかなか手に入らなかったのので、購入できて助かりました。
サラマンダーは炎のなかに〈下〉 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:サラマンダーは炎のなかに〈下〉 (光文社文庫)より
4334761887



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