ミスター・マジェスティック
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点9.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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一度作品が売れ出すと、各出版者がこぞってその作家の作品の版権を買い漁り、うちも一儲けしようとするのは商売の原理。作品数は限られているので、各出版社はとにかく実弾を持っていないと、と初期の作品までさかのぼって青田買いの如く訳出されるのは世の常である。こういうのは色々と問題があるのだろうけど、未訳作品が読めるのは一ファンとして素直に嬉しい。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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昨年読んだ『オンブレ』が気に入って、訳者があとがきで推薦していた絶版の小説を取り寄せてみた。原著は1974年の作品。活劇映画タッチの娯楽小説。250ページ弱で会話文も多く、あっさりと読みやすい。 主人公のヴィンセント・マジェスティックはメロン農場主で、まさにメロンの収穫を開始しようという日に物語が始まる。国境近い農場には、手配師の手はずによってメキシコ人季節労働者が集まっている。そんななか、マジェスティックは若く美しいナンシーという季節労働者を見出し、彼女と仲間たちも収穫に誘うことにする。 農場に戻ってみると、マジェスティックが依頼した働き手ではなく、見知らぬ怪しいコパスと名乗る手配師に連れてこられたアル中たちが作業をしている。ヤクザなコパスを強引なやり口で追い出して、正規の雇用者たちによって収穫がようやく始まるのだったが、翌日、マジェスティックはコパスの訴えにより拘置所に拘留されてしまう。そんな、収穫が気がかりで仕方のないマジェスティックと同日、偶然にも拘留されていたのは、殺人の現場を捕らえられた有名な殺し屋のフランク・レンダだった。 冒頭から美女の登場、コパスによる妨害と逮捕、殺し屋との遭遇とその後に連続する派手なアクションシーンまで、展開が早く次々と目先が変わり飽きさせないままに導入が終わる。中盤はややゆったりした後で、終盤はそれまでの対立を回収するべく、予想通りに訪れる再度のアクションシーンへと突き進む。 暴力・カーチェイス・銃撃・殺し屋・小悪党・二人の美女・人情・男の過去と、いかにも映画映えしそうなストーリーと設定で、訳者解説によればもともと映画向けの脚本だったようだ。わかりやすく一直線のエンターテイメント作品で、その短さや冒頭の勢いもあって飽きる暇なく短時間で一気に読み通せる。 先述の『オンブレ』に比べれば印象的な翳りなどもなくストーリー展開も予想しやすいあっさりとした内容だが、一気に読み切らせるだけの要素は十分に備えており、読み終えて不満は残らない。スケールの大きさや含みはないものの、気楽に読める古き良き映画風味のエンタメ娯楽小説だった。 | ||||
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キングもクーンツも自作の中で絶賛してるけど、エルモア・レナードのどこがどうすごいのかちぃーっとも分からない。 けどこれは面白い。 今のようなまどろこっしい文体ではなく、この作品はいたってストレート。 レナード・タッチとか呼ばれる以前のほうがいいんじゃないの? | ||||
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