スワッグ



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    スワッグ (文春文庫)
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    初公開日(参考)1993年07月
    分類

    長編小説

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    スワッグ (文春文庫)

    1993年07月31日 スワッグ (文春文庫)

    これはあの小悪党スティックの、「スティック」で語られる一件から七年前の冒険譚。強盗だてらに“成功と幸福をつかむための十則”なる人生訓を編み出した男とコンビを組み、理想の職業として選んだのが武装強盗。“十則”は成功をもたらし、成功は金を生む。そして金は女たちを呼び寄せる…というわけで“酒とバラと強盗の日々”だ。 (「BOOK」データベースより)




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    スワッグの総合評価:5.50/10点レビュー 2件。Dランク


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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:
    (3pt)

    どうしてここまで捻るのか

    『このミス』の過去のランキングを見ると、ランクインしたレナード作品の多くは文藝春秋社から出版されたものが多い。文春文庫のレナード作品を手に取ったときは扶桑社→創元推理文庫→HM文庫→角川文庫と渡り歩いてようやく本道に入った感があったものだ。
    文春文庫のレナード作品は本作で出てくる主役の1人スティックが出てくるその名も『スティック』という作品が刊行番号が1番となっているが、当時私がレナードに手を出した時点で既に絶版となっており、これについては未だに入手できていない。数年後、私が海外に赴任して初めてその作品と遭遇する。先人の残した書籍の山にあったのだ。その感想については既に述べているのでそちらを参照されたい。
    で、本作は文庫刊行番号2番の作品で、『スティック』の1つ前の作品となる。つまり原書の刊行は『スワッグ』の後に『スティック』となっているわけだ。エルキンズの作品の時にも述べたが、日本の出版社は手っ取り早く固定客を掴むために、その作家の有名作やベストセラーの作品を最初に訳出するという、シリーズ物を順番に読むことを好む読書好きにとっては非常に嫌な販売戦略がある。商売の原則から云えば、確かにそれが正しいのだろうけど、書籍販売が文化事業の一環であるとの認識から通常の商売の原理をそのまま適用するのとはちょっと違うところがある。まあ、この辺について語ると返本精度や価格固定販売にまで論が広がる恐れがあるのでこの辺で止めておこう。

    ひょんなことで知り合った自動車泥棒スティックとフランク。一番手っ取り早く大金を稼ぐ方法を考えていたフランクはまた“成功と幸福をつかむための十則”という独自の成功哲学を持っていた。そして大金を稼ぎ、なおかつその十則を適用した酒店やスーパーを標的にした武装強盗を2人で組んで乗り出すことになる。
    これが予想以上に上手く行き、たちまち生活が豊かになる2人。やがて野心家のフランクはさらにでかい勝負に出ようと特別なプランをスティックに明かすのだが、それが運命の分かれ目だった。

    この武装強盗というアイデアはなかなか面白く、彼らがたちまち小金持ちになっていくあたりは痛快だった。しかし物語はレナードのこと、このままでは行かず、またもや予想外に、ひねって歪んで展開する。
    ピカレスク小説としてこのまま描いて欲しかったというのが本音だが、それをレナードに求めてはやはりいけないのだろう。
    また主人公の1人フランクに、感情移入できなかったのも私が本作の評価を低くすることにもなった。なんせ私のお気に入りキャラ、チリ・パーマーを読んだ後だから、その落差が激しかった。

    しかしフランクという名前も多いな、レナード作品には。

    Tetchy
    WHOKS60S
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.1:
    (4pt)

    レナードらしい逸品

    車のディーラ店員ジャックと彼の店に窃盗に入った自動車泥棒スティック。ジャックはスティックの罪をお目こぼしし、武装強盗のパートナーにならないか、と誘いをかける。上手く乗せられたスティックは、ジャックとともに強盗稼業に勤しむこととなる・・・。
     
    小さなショップばかり狙い、次々にシゴトを成功させるジャックとスティック。いかしたフラットでそこに住まういかした女性らとパーティ三昧の日々を送る。
     
    表の顔は成功した男。裏の顔は武装強盗。この二人の破天荒な日々が描かれていく。調子が良く自信家のジャック。慎重なのに結局、ジャックの言いなりになるスティック。正反対のキャラクターの軽妙なやり取りが面白い。強盗シーンは、如何にもアメリカ!という印象で、そこに出くわした人々の行動もコミカルである。
     
    ゆるっとした物語かと思っていたら、途中から暴力沙汰ありの波乱の展開となる。ジャックが他の仲間を入れてデパートへの大がかりな武装強盗を企むのだ。ところがこれは、最初からジャックとスティックをはめよう計画されたものだった。強盗は完遂するも金が入らず、おまけにスティックは捕まってしまい、警察にこれまでの武装強盗の犯人と疑われる始末・・・
     
    警察に泳がされ釈放されたステックの命を狙う悪党ども。
    絶体絶命の窮地に陥るジャックとスティックは、一発逆転、起死回生を図ることができるのか。
     
    テンポ良く進むクライマックスと、皮肉が効いたラストが良い。

    本作品から7年後は『スティック』でどうぞ。
    スワッグ (文春文庫)Amazon書評・レビュー:スワッグ (文春文庫)より
    4167218119



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