スイート・ホーム殺人事件
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ん十年ぶりの再読となります。前回は、ミステリ・ハンドブックか何かで、宮部みゆきさんが取り上げてらしたのを読んだからだったかな。今回とは違う方の訳で読みました。 カーステアズ家の三姉弟──ダイナ(十四歳)、エイプリル(十二歳)、アーチー(十歳)──が殺人事件を引っかきまわす、もとい、ミステリ作家の母のために、隣家で起きた殺人事件を解決しようと大活躍する話。 ミステリとしては、話がごたごたしてて分かりにくいし、三姉弟がなんやかや事件現場に入り込んだりするんで、「それは、大いにまずいんじゃないの」て思ったんだけど‥‥。 なんといっても良かったんは、大好きな母マリアンのために、三人の子どもたちが力を合わせて奮闘するところでしたね。 仕事に没頭してつい身だしなみがそっちのけになってしまう母のために、何とかふさわしいパートナーをくっつけるべく、三人があれこれ画策する場面とかね。カーステアズ家の〝母の日〟の場面とかね。ほんと、心があったまりましたわ。 そうそう。〈ジェイク・ジャスタス〉なんて、著者の別シリーズで活躍する主人公の名前が出てきたりして、なつかしいなあ思いましたわ。『大はずれ殺人事件』と『大当たり殺人事件』の二冊。あれ、面白かったもんなあ。 それと、ライスのこの二冊の訳者である小泉喜美子さんには、『メイン・ディッシュはミステリー』(新潮文庫。1984年刊行)て読みがいのある、とても素敵なエッセイ集があります。この文庫本に紹介されてるミステリー作品をあれこれ読むことで、ミステリの奥深さ、面白さ、愉しさを知った私としては、「ミステリの好きな方は、一度読んでみて」とおすすめしたいっすね。 | ||||
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マリアンは本を閉じた。 この本のことをすっかり忘れていた。自分が描いたのに、だ。 今では電子書籍でただで読めてしまう自分の本。その割に、レビューに褒め言葉すらない。 子どもたちどころか、実際のマリアンは、今、ひとりで、数百年前に書いた本のレビューを開けて見ていた。 インターネットの情報サイトが閉じられて、現代じゃあ、マリアンは、本の而空で情報として存在している。 マリアンの背後には、こどもたちはいない。 鍋がひとりでゴトゴト沸き立ち、ジャガイモが茹で上がっていた。 さあ、おジャガを食べよう。 徹夜明けのガウンを羽織り、マリアンは毎日、小説前と後を行き来するのだ。 | ||||
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明るく元気で楽しい?ミステリー小説を読みたくて探しました。秋晴れの午後にミルクティーと一緒に読めるような爽快な作品、と言う気持ちに答えてくれた物でした。 活発過ぎてハラハラしてしまう、読み手の大人を尻目に、賢くて勇敢で、母親思いで、結束力のある姉弟3人と取り巻く警察関係者&隣人達とのやり取りが、殺人事件を半ば忘れて、ホームコメディーとして、ラストのハッピーエンドでニコッとホッコリ気分で終われ、拍手でした! | ||||
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有名な作品ですが、初めて読みました。 子供3人が近所で起きた殺人事件を捜査するという、日本でも昔、赤川次郎の全盛期あたりではやったシチュエーションですが、こちらのほうが先輩です。 うろ覚えですが、確か作者のクレイグ・ライスの私生活は(傍から見て)あまり幸せといえなかったと思うので、その意味では、本人が理想として描いた物語かなといういう気がします。 謎解きというよりも、3人の子供たちと、その母親そのほかの登場人物たちとのやり取りを楽しむ気持ちで読むとよりいっそう印象深い読書体験が出来るのではないでしょうか。 なかでも道化的に描かれるオヘーア巡査部長のキャラクターが最後にかっこ良く、気に入りました。星は4つでも良いかもしれませんが、終盤での彼のかっこ良さにプラス1です。 | ||||
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¶ライスは一番好きな推理作家で、ふだんは滅多に買わないミステリー専門誌を買ったりと、何やかやでマローン物やビンゴとハンサム物など、彼女の中〜長編はほとんど全部読破出来たのではないかと思う。 ¶なかでもこの『スイート・ホーム殺人事件』は―大人っぽくシニカルな笑いを誘う彼女本来の作風からはちょっとはみ出た一作ながら―それでもやはりライスを代表する作品であり、彼女への入門編としてはピッタリの万人受けする傑作ではないだろうか?? ¶内容としては、ミステリー作家である母の手助けを時に借りながら、三人の子供たちが近所で起こった殺人事件を解決に導く―といった所謂ホーム・ミステリーの類いで、子供が主役な分、彼女の小説中ではやや“毒”が薄めな気もするが、ライスらしいユーモアは随所に健在で、ラニアンの諸作にも通ずる笑いの中にある或る種の冷徹な眼差しも、そのホンワカとしたフィルター越しにではあるが、十分に感じ取れる。 ¶本書は約50年ぶりの新訳ということだが、旧版の長谷川修二氏のVer.に慣れたこの身としては、若干の違和感が残った。全体的に言葉遣いは易しくなり、現代ふうに言い換えられた言葉も少なくない。言ってみれば、大人向けから中高生にも読みやすいように(その割にはフリガナ等はない)との配慮とも取れるが、ライスの小説自体、ある程度の年齢にならないと、本当の意味では楽しめないようにも思えるし、この種の変更は必要だったのかな、と。 ¶最後に比較のために旧版と新版の同一部分を載せておこう。旧→新の順である。 「彼の微笑がグンと幅をひろげました。『ああ、ずっと僕は知っていたさ。僕をだまそうったって無理だよ。僕は九人の子供を手塩にかけたんだもの―』」 「オヘア部長刑事の笑みは大きくなった。『ああ、ずっとわかってたよ。わたしをだまそうとしてもだめだ。なにしろ九人の子どもを育てたんだからね―』」 | ||||
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