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スイート・ホーム殺人事件
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スイート・ホーム殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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ん十年ぶりの再読となります。前回は、ミステリ・ハンドブックか何かで、宮部みゆきさんが取り上げてらしたのを読んだからだったかな。今回とは違う方の訳で読みました。 カーステアズ家の三姉弟──ダイナ(十四歳)、エイプリル(十二歳)、アーチー(十歳)──が殺人事件を引っかきまわす、もとい、ミステリ作家の母のために、隣家で起きた殺人事件を解決しようと大活躍する話。 ミステリとしては、話がごたごたしてて分かりにくいし、三姉弟がなんやかや事件現場に入り込んだりするんで、「それは、大いにまずいんじゃないの」て思ったんだけど‥‥。 なんといっても良かったんは、大好きな母マリアンのために、三人の子どもたちが力を合わせて奮闘するところでしたね。 仕事に没頭してつい身だしなみがそっちのけになってしまう母のために、何とかふさわしいパートナーをくっつけるべく、三人があれこれ画策する場面とかね。カーステアズ家の〝母の日〟の場面とかね。ほんと、心があったまりましたわ。 そうそう。〈ジェイク・ジャスタス〉なんて、著者の別シリーズで活躍する主人公の名前が出てきたりして、なつかしいなあ思いましたわ。『大はずれ殺人事件』と『大当たり殺人事件』の二冊。あれ、面白かったもんなあ。 それと、ライスのこの二冊の訳者である小泉喜美子さんには、『メイン・ディッシュはミステリー』(新潮文庫。1984年刊行)て読みがいのある、とても素敵なエッセイ集があります。この文庫本に紹介されてるミステリー作品をあれこれ読むことで、ミステリの奥深さ、面白さ、愉しさを知った私としては、「ミステリの好きな方は、一度読んでみて」とおすすめしたいっすね。 | ||||
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マリアンは本を閉じた。 この本のことをすっかり忘れていた。自分が描いたのに、だ。 今では電子書籍でただで読めてしまう自分の本。その割に、レビューに褒め言葉すらない。 子どもたちどころか、実際のマリアンは、今、ひとりで、数百年前に書いた本のレビューを開けて見ていた。 インターネットの情報サイトが閉じられて、現代じゃあ、マリアンは、本の而空で情報として存在している。 マリアンの背後には、こどもたちはいない。 鍋がひとりでゴトゴト沸き立ち、ジャガイモが茹で上がっていた。 さあ、おジャガを食べよう。 徹夜明けのガウンを羽織り、マリアンは毎日、小説前と後を行き来するのだ。 | ||||
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明るく元気で楽しい?ミステリー小説を読みたくて探しました。秋晴れの午後にミルクティーと一緒に読めるような爽快な作品、と言う気持ちに答えてくれた物でした。 活発過ぎてハラハラしてしまう、読み手の大人を尻目に、賢くて勇敢で、母親思いで、結束力のある姉弟3人と取り巻く警察関係者&隣人達とのやり取りが、殺人事件を半ば忘れて、ホームコメディーとして、ラストのハッピーエンドでニコッとホッコリ気分で終われ、拍手でした! | ||||
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有名な作品ですが、初めて読みました。 子供3人が近所で起きた殺人事件を捜査するという、日本でも昔、赤川次郎の全盛期あたりではやったシチュエーションですが、こちらのほうが先輩です。 うろ覚えですが、確か作者のクレイグ・ライスの私生活は(傍から見て)あまり幸せといえなかったと思うので、その意味では、本人が理想として描いた物語かなといういう気がします。 謎解きというよりも、3人の子供たちと、その母親そのほかの登場人物たちとのやり取りを楽しむ気持ちで読むとよりいっそう印象深い読書体験が出来るのではないでしょうか。 なかでも道化的に描かれるオヘーア巡査部長のキャラクターが最後にかっこ良く、気に入りました。星は4つでも良いかもしれませんが、終盤での彼のかっこ良さにプラス1です。 | ||||
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¶ライスは一番好きな推理作家で、ふだんは滅多に買わないミステリー専門誌を買ったりと、何やかやでマローン物やビンゴとハンサム物など、彼女の中〜長編はほとんど全部読破出来たのではないかと思う。 ¶なかでもこの『スイート・ホーム殺人事件』は―大人っぽくシニカルな笑いを誘う彼女本来の作風からはちょっとはみ出た一作ながら―それでもやはりライスを代表する作品であり、彼女への入門編としてはピッタリの万人受けする傑作ではないだろうか?? ¶内容としては、ミステリー作家である母の手助けを時に借りながら、三人の子供たちが近所で起こった殺人事件を解決に導く―といった所謂ホーム・ミステリーの類いで、子供が主役な分、彼女の小説中ではやや“毒”が薄めな気もするが、ライスらしいユーモアは随所に健在で、ラニアンの諸作にも通ずる笑いの中にある或る種の冷徹な眼差しも、そのホンワカとしたフィルター越しにではあるが、十分に感じ取れる。 ¶本書は約50年ぶりの新訳ということだが、旧版の長谷川修二氏のVer.に慣れたこの身としては、若干の違和感が残った。全体的に言葉遣いは易しくなり、現代ふうに言い換えられた言葉も少なくない。言ってみれば、大人向けから中高生にも読みやすいように(その割にはフリガナ等はない)との配慮とも取れるが、ライスの小説自体、ある程度の年齢にならないと、本当の意味では楽しめないようにも思えるし、この種の変更は必要だったのかな、と。 ¶最後に比較のために旧版と新版の同一部分を載せておこう。旧→新の順である。 「彼の微笑がグンと幅をひろげました。『ああ、ずっと僕は知っていたさ。僕をだまそうったって無理だよ。僕は九人の子供を手塩にかけたんだもの―』」 「オヘア部長刑事の笑みは大きくなった。『ああ、ずっとわかってたよ。わたしをだまそうとしてもだめだ。なにしろ九人の子どもを育てたんだからね―』」 | ||||
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カーステアズ家の子どもたち−14歳の長女ダイナ、12歳の次女エイプリル、10歳の長男アーチー−の母マリアンはミステリ作家。猛烈に書きまくることで何とか生計を立てています。そんな彼女を心配する子どもたち。そこに隣家で殺人事件が! お母さんが事件を解決すれば、今より本が売れるようになって、あんなに働かなくてもよくなるし、あわよくば刑事とのロマンスも・・・。忙しい母親に代わって3人は自ら捜査を始めます。 本作のタイトルとプロローグは、いっぱしの海外ミステリ好きならみなさんご存じでしょう。それほどの作品でありながら、何となくユーモアミステリは苦手でこれまで読んでいなかったのですが、読了後まず思ったのは、もっと早く読んでおけば良かったということでした。それぐらい面白く、ミステリとしての出来栄えも出色で、さらに羽田詩津子さんの新訳も素晴らしくて、超遅読の私でもすらすら読めました。 ユーモアミステリの代名詞、一つの頂点とも言える作品であり、自信を持ってお勧めできます。 また、この本を読んで、同じ作者の弁護士マローンシリーズの代表作「大はずれ殺人事件」「大あたり殺人事件」もぜひ読みたくなりました。どこか新訳で出版してもらえないでしょうか。 | ||||
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クレイグ・ライスは高校生のときからのファンです。 彼女の作品は本格ミステリと呼ばれていて、他のシリーズでも謎解きなしに終わったりします。出ているものは全て読みました。 有名な作家なのにミステリファンじゃないと知らない人も多いから友人と話題にもならないのですが、私は大好きです。 特にスウィートホーム殺人事件はミステリが苦手な人も楽しめる、イギリスの家庭小説を読んでいるかのような可愛い作品です。その頃、映画ではグーニーズやスタンドバイミーなどが流行っていて何となくピッタリきました。 日本でも15年位前に火曜サスペンスか何かで「スウィートホーム殺人事件」を原作にドラマ化してましたがこの作品の片鱗も感じさせず原作で名前をあげるのも止めて欲しいなと思ったのを覚えてます。 ちなみにミステリ作家のママは三田佳子だった。 | ||||
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クレイグ・ライスは高校生のときからのファンです。 彼女の作品は本格ミステリと呼ばれていて、他のシリーズでも謎解きなしに終わったりします。出ているものは全て読みました。 有名な作家なのにミステリファンじゃないと知らない人も多いから友人と話題にもならないのですが、私は大好きです。 特にスウィートホーム殺人事件はミステリが苦手な人も楽しめる、イギリスの家庭小説を読んでいるかのような可愛い作品です。その頃、映画ではグーニーズやスタンドバイミーなどが流行っていて何となくピッタリきました。 日本でも15年位前に火曜サスペンスか何かで「スウィートホーム殺人事件」を原作にドラマ化してましたがこの作品の片鱗も感じさせず原作で名前をあげるのも止めて欲しいなと思ったのを覚えてます。 ちなみにミステリ作家のママは三田佳子だった。 | ||||
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隣家で起きた事件を子供たちが捜査を開始する。うまい事、事件が解決できれば、便乗効果でミステリ作家である母親の本もバカ売れするはずだぁ・・・ ストーリーだけを抜き出したら、子供だましと言う人がいるかもしれません。少年・少女探偵団??児童書ですかぁ・・??軽い?ライト感覚??そう、まるで「ええ、ベットで寝ながらかきましたの」ってライスが言いそうな感覚です。 もっとも、本当は血を吐くような努力で書かれたに違いない(私の妄想)しかし、そんな感じは全くさせない。これぞ、「粋」というものではないでしょうか?これぞ、ミステリの精神ではないでしょうか・・・まあ、これにくらべたら、乱歩も横溝もクイーンもカーも「どう、私のお手並みは、巧みでしょ?」といっているようで、いただけません。もっともライス自身ももマーロンシリーズはテクニックが鼻につく。ある意味『スイート・ホーム殺人事件』は奇跡のような作品です。ミステリとは何か?・・・一つの答えがここにあります。 | ||||
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隣家で起きた事件を子供たちが捜査を開始する。うまい事、事件が解決できれば、便乗効果でミステリ作家である母親の本もバカ売れするはずだぁ・・・ ストーリーだけを抜き出したら、子供だましと言う人がいるかもしれません。少年・少女探偵団??児童書ですかぁ・・??軽い?ライト感覚??そう、まるで「ええ、ベットで寝ながらかきましたの」ってライスが言いそうな感覚です。 もっとも、本当は血を吐くような努力で書かれたに違いない(私の妄想)しかし、そんな感じは全くさせない。これぞ、「粋」というものではないでしょうか?これぞ、ミステリの精神ではないでしょうか・・・まあ、これにくらべたら、乱歩も横溝もクイーンもカーも「どう、私のお手並みは、巧みでしょ?」といっているようで、いただけません。もっともライス自身ももマーロンシリーズはテクニックが鼻につく。ある意味『スイート・ホーム殺人事件』は奇跡のような作品です。ミステリとは何か?・・・一つの答えがここにあります。 | ||||
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この人の作品は才気走った感があって、集中力がないと読めない。おそらく訳が昔風の難解翻訳のせいもあるだろうけど。 『スイートホーム殺人事件』は小生意気な3人の子供が、母親のために殺人事件を捜査し解決し再婚相手をあてがう話だ。至れり尽せりとはまさにこのこと。子供が主役だが、これはどう見ても大人のためのファンタジーでしょう。私もそんな子供欲しいよ。 解説で小泉喜美子がライスが売れない世評に文句垂れながら、この作品を絶賛していたが、これが好きな女子が多いのはやはり女の夢を実現してもらってるからだろうか? 賢くて自分を愛し切っている子供、夢中になれる仕事、好印象の男性、に囲まれて健康に幸せに暮らしている中年の女。ファンタジーである。セックスのないハーレクインである。2時間ドラマでも受け入れてはもらえない幸せ充足ぶりだ。 子供やら事件やらでカモフラージュされてるが、女性白書の願望を具現化したよう。 それにしても、ライス(アン・ライスの方がメジャーかな?)とP.D.ジェイムスは似ている。 アメリカとイギリスで背景の文化も全然違うけど、私自身の取り組み方が似てる>ライス作品とP.D.ジェイムス作品への。これは単に、マローンもダルグリッシュも今一歩好きになれないって言う、探偵キャラの問題かもしれないけど。 非現実的で憧れを抱かせる作品世界だ、どっちも。そりゃ住むならライス的世界の方が長生きしそうだが。 | ||||
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この人の作品は才気走った感があって、集中力がないと読めない。おそらく訳が昔風の難解翻訳のせいもあるだろうけど。 『スイートホーム殺人事件』は小生意気な3人の子供が、母親のために殺人事件を捜査し解決し再婚相手をあてがう話だ。至れり尽せりとはまさにこのこと。子供が主役だが、これはどう見ても大人のためのファンタジーでしょう。私もそんな子供欲しいよ。 解説で小泉喜美子がライスが売れない世評に文句垂れながら、この作品を絶賛していたが、これが好きな女子が多いのはやはり女の夢を実現してもらってるからだろうか? 賢くて自分を愛し切っている子供、夢中になれる仕事、好印象の男性、に囲まれて健康に幸せに暮らしている中年の女。ファンタジーである。セックスのないハーレクインである。2時間ドラマでも受け入れてはもらえない幸せ充足ぶりだ。 子供やら事件やらでカモフラージュされてるが、女性白書の願望を具現化したよう。 それにしても、ライス(アン・ライスの方がメジャーかな?)とP.D.ジェイムスは似ている。 アメリカとイギリスで背景の文化も全然違うけど、私自身の取り組み方が似てる>ライス作品とP.D.ジェイムス作品への。これは単に、マローンもダルグリッシュも今一歩好きになれないって言う、探偵キャラの問題かもしれないけど。 非現実的で憧れを抱かせる作品世界だ、どっちも。そりゃ住むならライス的世界の方が長生きしそうだが。 | ||||
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子供向けというわけではあるまいが、訳がですます調になっている。 悪意からではなく捜査を引っ掻き回すのが、子供の怖さかもしれない。 でっちあげた目撃証言から、いるはずのない人物が名乗りを上げたり、犯罪現場に忍び込んで証拠品を持ち出したりと、良識があれば到底するようなころではない。 だが、実際三人はとてもいい子で、こうまで母親思いの子がいるものだろうか、と思う。何しろ、捜査のついでにビル・スミスというハンサムでママの小説の登場人物と同じ名前の警部を、ママとくっつけようと画策するぐらいなのだ。 殺されたサンフォード夫人が恐喝をしていたので、次から次へ容疑者が浮かび上がる。一体誰が犯人なのか、最後まで分からなかった。誰も違えばいいのに、と子供たちが思ったのも道理なほどいい人たちばかりで、その点、ちょっと心が痛まないでもない。 ラスト近く、名前だけだがマローンシリーズのジェークが出てくるのがちょっと嬉しい。クレイグ・ライスが長生きしていれば、この家族があっちに出ることもあったかもしれない。 これなら、日本でドラマ化してもいいかもしれない作品だ。 | ||||
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子供向けというわけではあるまいが、訳がですます調になっている。 悪意からではなく捜査を引っ掻き回すのが、子供の怖さかもしれない。 でっちあげた目撃証言から、いるはずのない人物が名乗りを上げたり、犯罪現場に忍び込んで証拠品を持ち出したりと、良識があれば到底するようなころではない。 だが、実際三人はとてもいい子で、こうまで母親思いの子がいるものだろうか、と思う。何しろ、捜査のついでにビル・スミスというハンサムでママの小説の登場人物と同じ名前の警部を、ママとくっつけようと画策するぐらいなのだ。 殺されたサンフォード夫人が恐喝をしていたので、次から次へ容疑者が浮かび上がる。一体誰が犯人なのか、最後まで分からなかった。誰も違えばいいのに、と子供たちが思ったのも道理なほどいい人たちばかりで、その点、ちょっと心が痛まないでもない。 ラスト近く、名前だけだがマローンシリーズのジェークが出てくるのがちょっと嬉しい。クレイグ・ライスが長生きしていれば、この家族があっちに出ることもあったかもしれない。 これなら、日本でドラマ化してもいいかもしれない作品だ。 | ||||
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女手一つで3人の子どもを育てる流行推理小説作家のマリアン。そんなある日、子供達がお隣りの奥さんの射殺事件に遭遇します。ママが事件の謎を解いて犯人を見つけたらご本も売れるに違いない!!かくして友達も巻き込んだ「地回り団」の活躍が始まります。子どもの扱いなら任せておけと豪語する巡査部長を煙にまいて、事件の核心へと迫っていく。その一方で独身で孤独なビル・スミス警部とママをくっつけようと、策を練る。そして...。子どもたちの活躍とママへの愛情、大人二人の初々しい恋の始まりが心に残るミステリ。大人にこそ読んでほしい物語です。著者の1944年の作品ですが、いつまでも色褪せる事無く読み継がれてほしい名作です。 | ||||
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