五万二千ドルの罠



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    初公開日(参考)1979年12月
    分類

    長編小説

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    五万二千ドルの罠 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

    1986年09月01日 五万二千ドルの罠 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

    暗闇で彼はスクリーンを見つめていた。画面には、彼とヌード・モデルの情事が次々と映しだされていく。やがて背後から男の声―「このフィルムを買ってもらおう」デトロイトの実業家ミッチェルを突然襲った卑劣な脅迫。脅迫をしかし彼は敢然と拒絶した。だが冷酷な犯罪者たちは手を緩めなかった。さらにエスカレートした脅迫の前に苦悩するミッチェルはただひとり反撃を開始するが…全米注目のベストセラー作家レナードが、独特のタッチで贈る犯罪サスペンスの傑作。 (「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

    五万二千ドルの罠の総合評価:7.33/10点レビュー 3件。Bランク


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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:
    (8pt)

    内なる獣が目覚める男の物語

    ハヤカワ・ミステリ文庫で出版されているレナード作品はこれと『ラブラバ』の2作しかないが、後者はMWA賞受賞作であり、その頃流布していた各種ミステリ・ガイドブックにはレナードの代表作として必ずといっていいほど、『ラブラバ』が取り上げられていた。
    『ムーンシャイン~』から『野獣の街』、『スプリット・イメージ』と立て続けにレナードの痛快クライム・ノヴェルを読んで、さらにこの上があるのかと期待が高まる中、その前に文庫の背表紙番号の若い順ということでこの作品を読んでみた。

    浮気の一部始終を撮られたフィルムをネタに実業家のハリーは強請りを受けるが、断固として拒否する。しかし脅迫者は強請りの手を緩めず、それは次第にエスカレートしていく。苦悩するハリーはしかし、自分の中で何かが目覚めるのに気づく。

    結論。面白い!非常にわかりやすいストーリーで非常に気持ちがいい。こちらも初期の作品で主題がはっきりしており、しかも展開がスピーディかつ荒々しさを備えている。
    特に当初浮気がバレて恐喝される冴えない中年男だった主人公が昔、戦争時にパイロットだった時の狼の牙を思い出して、逆に恐喝者たちを返り討ちにしようとするプロットは、よくある話だけれども非常に胸の空く展開だ。
    この主人公ハリー・ミッチェルに私は「結婚したマーロウ」という感慨を抱いた。
    被害者が必ずしも弱いわけでなく、誰もが隠れた牙を持っているのだとレナードは示したかったのか。それとも被害者ハリーの戦争体験が彼の行動原理となるあたり、当時まだヴェトナム戦争の翳が覆っていたアメリカの狂気がレナードをしてハリーという男を生み出させたのか。
    表紙にヌードの女性をあしらっているのは本書に出てくる情事のフィルムの一場面を切り取っているかのようで、それが視覚的効果を高めている(決して表紙が裸の女性だからいいという意味ではない)。

    しかしレナードの作品はハリーという名前の男が多いな・・・。

    Tetchy
    WHOKS60S
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.2:
    (3pt)

    レナードらしいといえば、らしい作品

    不倫に溺れてしまった実業家。ある日、三人の男たちが現れ、主人公に情事のネタをちらつかせて脅迫し、大金をせしめようとする。しかし、主人公は、妻に真実を告げ、脅しに屈しないことを宣言する。

    業を煮やした脅迫犯らは、主人公の銃で不倫相手を殺害したビデオを送りつけて、脅しをエスカレートさせるのだった。

    徹底抗戦の主人公が、心理的な罠を仕掛けて脅迫犯を炙り出し、仲間割れさせていく過程が面白い。ただ、脅迫犯を煽りに煽って、我が身だけでなく、妻の身を危険に晒してしまうのが納得できず…。これがために、夫婦にとっては酷い展開が待っているのだ。

    クライマックスは、主犯との一騎打ちの様相で、主人公自ら招いたピンチではあるものの、ハラハラしてしまった。派手な幕引きは、何となくモヤモヤしていたものを吹っ飛ばす痛快さがある。レナードらしいといえば、らしい作品。
    五万二千ドルの罠 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:五万二千ドルの罠 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
    4150761515
    No.1:
    (4pt)

    実に残念な作品。

    タイトルがこのようなものになっていますが、
    別に作品そのものが残念なわけではありません。
    残念なのはこの作品に出てくる脅迫者ご一行様(!)です。

    とにかく、ボロをあちこちで出します。
    それはそうでしょう、
    たとえ一時は女性関係にだらしのなかった
    恐喝相手は実はとんでもない秘密を
    持ち合わせていたのですから。

    恐喝者たちもあれだけの効果を
    使えば容易に金を落としてくれると思ったのでしょう。
    ところがどっこい、彼は超強敵ゆえに
    終盤ひるむ以外は本当に余裕で構えて
    いらっしゃるのです。

    そんなのを相手にした方々は
    だんだんと仲間割れをし、
    挙句の果てには彼の罠に
    もののみごとにひっかかります。
    そして…

    こんなにかわいそうな犯罪者は
    そうそうみられないはずです。
    どうぞ、かわいそうな方々を
    じっくり読んであげてください。
    五万二千ドルの罠 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:五万二千ドルの罠 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
    4150761515



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