砂漠で溺れるわけにはいかない
- ニール・ケアリーシリーズ (5)
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とうとうこの時が来た。ニール・ケアリーシリーズ最終巻。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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ドン・ウィンズロウのニール・ケアリー・シリーズの5作目『砂漠で溺れるわけにはいかない』(1995年)を読むことにした。 父親をどこの馬の骨か知らないニールは、子供ではなく「父親」になることに戸惑いを覚えていて、婚約者のカレンの子供作りに協力できないことがこの物語のテーマらしい。 そんなときグレアムからラスベガスから86歳の御老人を連れ帰る仕事が来た。 楽な仕事と思って出かけたが、予想もしないトラブルに巻き込まれてしまう。 このネイサン・シルヴァ―スタインという御老人は往年のコメディアンであり、あのアボットコステロの有名なギャグの「一塁手は誰?」を教えたのは私だと宣う。 ニールが連れて帰ろうとしたら飛行機が恐ろしいと言って乗らないと駄々をこねる。 映画『レインマン』のレイモンド(ダスティン・ホフマン)とそっくりなシチュエーションなのです。 この映画のなかでもレイモンドは、ときどき「一塁手は誰?」と言っていて弟のチャーリー(トム・クルーズ)を困らせていたシーンを思い出してしまったのです。 評者も子供の頃アボットコステロの映画を何本か名古屋駅前の「メトロ」という映画館で観た記憶が蘇り懐かしくなりながらネイサンの語るギャグを読んでしまいました。 この物語の主人公は、ニールではなくネイサンであると言っても過言ではないだろう。 保険会社の査定員や弁護士などとの手紙のやり取りもストーリーのスパイスになっていて笑いを誘う。 ニールシリーズ第一作の『ストリート・キッズ』には及ばないが、ドン・ウイロウらしい物語に仕上がっていると思いながらニールシリーズ最終作を楽しく読み終えました。 | ||||
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「犬の力」「フランキー」でこの作者にはまりました。 このシリーズももっと早く読めばよかったと後悔。2週間ほどで5冊読了しました。 (実は、ファッション誌みたいな軟弱カバーイラストにすっかりだまされて敬遠してました。第1作の帯には「だれもが涙した」とか書いてあるし、創元社さんセンスおかしいのと違う?) 時には国際的に絡まりあう諸事情(笑)を、練り上げられたストーリー、個性的すぎる登場人物が彩る、21世紀日本にいながら70年代アメリカの空気を感じられるシリーズ。 シニカルでロジカルなミステリと笑いのツボにどっぷり! 作者ドン・ウィンズロウの表現力はもちろんだけど、東江さんの訳も素晴らしい。 変ななまり?が少々あぶないというか不謹慎で大うけです。苦労されたと思います。 この最終巻では、小悪人2人のやり取りに腹筋が痛くなりました。 ハードボイルドな西部男になりきれないニールの今後を想像してます。 (続編の予定もあるそうですね!) | ||||
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Don Winslowの『While Drowning in the Desert』(1996年)の翻訳。 「ニール・ケアリー」シリーズの第5弾にして最終巻。 『ウォータースライドをのぼれ』までは出たときに読んでいて、この一冊だけ読みのがしていたのだが、なんだか拍子抜けというのが率直な感想だろうか。こなんだっけ、ニール・ケアリーって? 本作のメイン・キャラクターである「ナッティ・シルバー」のジョークに上手くはまれなかったのが良くなかったのかも知れないが、全体として低調な物語でギャグもすべりがち。 久々に読むと、ものすごくアメリカ的な物語なのだなということが良く分かる。ヒーロー像、訴訟、犯罪、結婚などもろもろ。 第二部を執筆するという話も聞くが、どうなっているのだろう。 | ||||
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ニール・ケアリーシリーズ最終巻である。彼の成長をグレアムと共に見守ってきた読者にはなんとも寂しい限りだが、とりあえず続編を期待するとしよう。この作品自体はさらっとしたストーリーである。むしろニールとカレンが抱える悩みをいかに乗り越えるのかが興味深い。幸せになってくれるのを祈るのみである。全体的には軽快でユーモア溢れる楽しい作品となっていると思う。シリーズ通して優れた翻訳でした。登場人物、作者、その他関わった全ての人にご苦労様でした。と言いたい。全然リアルタイムではないのだけれど。 | ||||
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シリーズ5作目は、さらりと軽快な短いお話。 いよいよ結婚式を開こうとしているニールが、半ば強引に引き受けさせられた依頼は、老人の保護という簡単な仕事。 だったはずが、やはり一筋縄ではいかなくて・・・。 人気のあった連続ドラマが放送終了になり、しばらくしてから「2時間スペシャル」で1夜だけの復活を遂げた時のような、同窓会的というか、後日談的な色が濃い。 それでも、ニールは「父親」という大きなテーマに対して真摯に向き合っているし、一つの物語の区切りとして、シリーズのファンならば間違いなく読む意味はある。 解説にちらっと触れられている、<筆者はいつかこのシリーズを再開したいと思っている>という言葉を信じて、気長に待ちたいところだ。 | ||||
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