シブミ



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    初公開日(参考)1980年09月
    分類

    長編小説

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    シブミ〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)

    2006年01月31日 シブミ〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)

    ミュンヘン・オリンピックのテロ事件の犯人に報復するべく、ユダヤ人グループは立ち上がった。だが、その計画は事前に察知され、グループのメンバー二人が虐殺されてしまう。虐殺の首謀者は巨大組織「マザー・カンパニイ」。一人生き残ったハンナは、からくもその惨劇の場から脱出し、バスク地方に隠遁する孤高の男に助けを求めた―「シブミ」を会得した暗殺者ニコライ・ヘルに。世界中を熱狂させた冒険小説の金字塔。 (「BOOK」データベースより)




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    シブミの総合評価:7.65/10点レビュー 40件。Dランク


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    サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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    全2件 1~2 1/1ページ
    No.2:
    (2pt)

    トレヴェニアンって変わった人なんでしょうね

    シブミというのは日本語なのですね。 囲碁の強い諜報員の話でしたが物語になっておらず、とても読みにくい本でした。 何が言いたいのかわかりませんでした。

    わたろう
    0BCEGGR4
    No.1:
    (8pt)

    日本人より日本人らしい主人公

    私の現代海外ミステリへ出発はあまりいいものとは云えなかった。気を取り直して今度はもう一方の海外ミステリ出版の老舗、早川書房の本に手を着けることにした。今度は失敗しないようにとどれにしようと迷ったが、やはりここは『このミス』に頼るのが一番だろうと、紐解くことにした。ちょうど私が『このミス』を買い出したのが’94年版で、なんとこの年は過去の『このミス』の国内・海外のランキング20位までが載せられていたので、それを参考にすることとした。で、『このミス』第1号の1988年の1位の作品が『夢果つる街』であり、その作家がトレヴェニアンだったのだ。そして彼のハヤカワ文庫の作品がこの『シブミ』である。
    この奇妙な題名の作品。実は原題もそのまま“Shibumi”である。そう、これは日本の「シブミ」を体得した殺し屋ニコライ・ヘルが主人公の物語なのだ。この上下巻に分かれた作品は、まずニコライが日本の軍人と碁の名人に育てられ、日本の精神を学ぶところが上巻で描かれる。とにかくこのあたりの日本人の精神までに入り込んだ内容が実に素晴らしく、これは本当に外国人が書いたのかと何度も疑った。特に題名となっている「渋み」の極意についての説明は実に的確だ。ちょっと抜き出してみよう。

    「シブミという言葉は、ごくありふれた外見の裏にひそむきわめて洗練されたものを示している。この上なく的確であるが故に目立つ必要がなく、激しく心に迫るが故に美しくある必要がなく、あくまで真実であるが故に現実の物である必要がないことなのだ」

    この内容を十全に解釈することはなかなか難しいだろう。しかし何を云わんとしているかは日本人であればそれぞれ理解できるはずだ。私は「侘び・寂び」の精神だと解釈した。
    またニコライは日本人の妻を娶り、自宅に庭園を持っている。この庭園とはニコライ自身がこつこつ作っている日本庭園なのだ。この日本庭園に関する作者なりの解釈も素晴らしい。
    曰く、1つ1つを捉えてみれば、それは完成しているようには思えないが総体として捉えると見事な調和を醸し出している。
    和の心をこれほどまで掘り下げた作家は、数年後クーンツのある作品を読むまで全く出逢ったことなかった。

    そして下巻は一転してニコライの趣味ケイヴィング(洞窟探検)から始まる。つまりこれは上巻が静であったのに対し、動の下巻が始まりますよという作者からのメッセージなのだ。そしてこれが崩壊への序曲。書き忘れたが物語の骨子はローマ空港で虐殺されたユダヤ人報復グループの生き残りの女性が殺し屋ニコライに助けを求めるという物だ。この生き残りの女性ハンナの敵というのがCIAをも傘下に治めるマザー・カンパニーという巨大組織なのだ。「個」対「組織」の戦いは自然、安定した暮らしの崩壊をもたらす。
    ニコライは家も日本庭園もマザー・カンパニーに破壊され、日本人の妻も失明する。
    もちろんこれこそニコライが敵に報復するための行動原理になるわけだが、上巻で彼の生い立ちと彼の所有物がたっぷり詩情にも似た情感を持って語られるだけに大きな喪失感を読者に与える。これこそ作者の狙いなのだろうが、やはりなんとも哀しいものだ。
    しかし、『このミス』1位は伊達ではなかったとの思いを強くした。このトレヴェニアンは寡作家でもあったので、ちょうど集めるには良かったのである。が、しかし目的の『夢果つる街』は実はこのとき絶版であったのだが・・・。

    Tetchy
    WHOKS60S
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.38:
    (4pt)

    裸ー殺とは?

    ドン・ウィンズロウの「サトリ」が良かったので、二十年ぶりぐらいに再読。
    意外と内容、忘れてます。「サトリ」も東洋思想があったけど、こちらはさらにより深い。悪く言うと、理屈っぽい?かな。
    ニッコが使う裸ー殺が模倣される恐れがあるからと具体的な言及がないのが、興味深い。
    訳者の菊池光さんはゴリゴリとした訳文で読みづらいんだけど、これは読みやすい。
    おすすめです。
    シブミ〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:シブミ〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
    4150404623
    No.37:
    (4pt)

    内容はいいが冗長

    ドン・ウィンズロウ著『サトリ』がよかったので、その原著で『サトリ』の後日譚である本書を読んでみた。
    内容的にはオリジナリティに富んでおり、太平洋戦争中~後の日本についてよく調べてある。
    アメリカにおける日本人移民に行われたひどい仕打ちが、同じ敗戦国のドイツやイタリアの移民には行われなかったことは、「人種差別」に基づくものであること、広島や長崎への原爆投下は壮大なる実験であったことが語られている。本文の中で「8月6日」について、登場人物の女性が何のことか全くわかっていない。
    現実、いまだ大半のアメリカ国民は原爆投下を正当化している。日本人として怒りを禁じ得ないが、言い出したら切りがないのでここでやめておく。 …少なくとも著者はわかってくれていたようだ。

    内容はよかった。
    ただ、わかりにくいところが何カ所かあること(序盤から)、かなり冗長であること(特に洞穴に入っている場面)が難点だと感じた。クライマックスシーンは今一つモヤがかかっている印象だ。
    ウィンズロウの方が無駄がなく明確な迫力があり、自分には合っていると感じた。
    本作は1979年発表の作品であり、時代によるものなのかもしれないが。
    シブミ〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:シブミ〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
    4150404623
    No.36:
    (2pt)

    日本的精神世界をバックに、孤高の暗殺者のライフスタイルが描かれる

    トレヴァニアンらしい、ひたすら修飾過多の凝った文章が延々と続くのはいいとしても、1冊丸々かかって、殺し屋ニコライの半生が描かれているだけ。
    話の展開は帯のあらすじ通りなのに、そこまでいかない!
    ”シブミ”に表される日本的ワビ寂の世界観も日本人から見たら違和感があるし、戦後日本の生活も外国人から見たら興味があるのかもしれないが、我々から見たら今更かな。
    シブミ〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:シブミ〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
    4150404623
    No.35:
    (3pt)

    魅力的な文章だが、ストーリー展開が物足りない

    後半になっても、ニコライの精神性を表すケイビング描写などが長く退屈。
    読み応えある文章は魅力的だし、陰影のあるキャラはそれなりに魅力的なので、もう少しストーリーが走れば面白くなったのでは?
    シブミ〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:シブミ〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)より
    4150404631
    No.34:
    (1pt)

    イギリス風の冒険小説を期待すると大損します。

    プロット的にはイギリス風の冒険小説ですが、上巻は主人公の生い立ち描写に終始します。
    下巻は本筋とは無関係のケーヴィング(洞穴探検)の描写が長く続き、何の小説なのかわかり辛くなります。
    「シブイ」生き方を追求してるはずの主人公は、食事に関しては「健康志向」ですが、性に関しては日本人の考えるシブサとは裏腹にストイックとは言えません。

    そして「命の借り」はその恩人当人だけではなく、面識も無く「素人」である姪にまで及ぶのか?そこまでする「義理」はあるのか?の問いに、主人公は、自分の命と財産を検案して「無い」と判断します。
    それは損得勘定=主人公が嫌っている商人の考えでは無いのか?
    これが「シブイ」生き方なのか?

    むしろサムライであるなら、助けを求めてきた相手は、自分の命も財産も投げ出して助けるほうを選ぶでしょう。
    それが明らかに「損な」ことであっても義理を優先する。それこそがサムライにとってのシブイ生き方のように思われます。

    なので、作家が日本文化を非常に研究していること、東京大空襲、原爆という大量虐殺と、東京裁判という人種差別に根差した私刑に対する怒りを同じアメリカ人として抱いたのは素晴らしいことですが、
    サムライのシブサとは、少々解釈が違っているように思われました。
    シブミ〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:シブミ〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
    4150404623



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