アイガー・サンクション



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初公開日(参考)1975年01月
分類

長編小説

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アイガー・サンクション (河出文庫)

1985年06月30日 アイガー・サンクション (河出文庫)

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アイガー・サンクションの総合評価:8.00/10点レビュー 1件。-ランク


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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(8pt)

古き良き冒険小説

ようやく「これは!」という作家を見出した私は早速各社の文庫目録でトレヴェニアンの作品をチェックした。非常に寡作な作家であり、その時点で入手可能な作品はハヤカワノベルスの『シブミ』と河出文庫の本作と『ルー・サンクション』の3作のみ。『このミス』1位の『夢果つる街』は絶版で長らく手に入らず、98年の復刊企画にてようやく手に入れることが出来た。この作品の感想については後日述べることにしよう。最近桜庭一樹氏が角川文庫の月間編集長になった際、新装丁で復刊されたので以前より触れやすいのでは。未読の方はぜひ読んでみて下さい。傑作です。

話は戻って、当時文庫目録に記載されていたこの作品も入手困難だった。河出文庫は老舗なのだが、書店における棚の占有率は低いため、あまり置かれていない。したがって、これも当時書店に注文して入荷してもらった。同時に『ルー・サンクション』も注文したが、目録に載ってあるにもかかわらず既に絶版だった。しかし『ルー・サンクション』は約11年後、思わぬ形で遭遇するのである。それについても後日感想に述べてよう。

さて、本書だが、いかにも昔の文庫という表紙で、しかも装丁も当時の河出文庫のデザインの1つ前の物だった。このいかにも昔の文庫という表紙とは、猛々しい筆使いの力の入ったイラストで、しかも主人公と思われる人物がまんまクリント・イーストウッド。後で知ったのだが、本作はイーストウッド主演で映画化されていたのだった。
で、感想はといえば、注文してまで手にした甲斐があった。いやあ、これぞ冒険小説だと云わんばかりの内容。優れた登山家にして美術鑑定家ジョナサン・ヘムロックはさらに殺し屋でもあるという、インディ・ジョーンズみたいな人物造形。彼が所属しているCIIに依頼されたのはアイガー北壁の登山隊に合流して、その中の裏切り者を殺せという物。いやあ、シンプルかつスリル溢れる設定ではないか。
シンプルな設定をいかに読ませるかは作者の筆運びにかかっているのだが、このトレヴェニアンという作家は非常にそれが巧みだ。『シブミ』のニコライ・ヘルとは対極にある、洒脱な主人公とそれを取り巻く特徴的かつ魅力的なキャラクター。そして実際作者自身も登山家ではないかと思わせるほどの準備段階での訓練の緻密さ、そしてもちろんアイガー登攀シーンの迫真性。自然という脅威に加えてそこに裏切り者がいるという二重の困難を織り交ぜることで、さらに物語をエキサイティングにしている。これは確かに映画向きだし、表紙の絵も手伝って、私の中でヘムロックはイーストウッドになっていた。

しかし私の貧弱な記憶力ではここまで。誰が裏切り者だったか覚えてません(爆)。しかしそれでも面白かったという余韻は未だに残っている良作である。通常ならば9点を献上するところだが、私は同作者の『夢果つる街』を読んでしまっているのでそれと同列に並べることが出来ないんですね。それくらい『夢果つる街』はお勧めです(あれ、最後は別の本の感想になっちゃった)。

Tetchy
WHOKS60S
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