ウォータースライドをのぼれ
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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ニール・ケアリーシリーズ第4弾。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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基本的にドン・ウィンズロウは素晴らしい! が、しかし。が、しかしである。 何故なら端的にいうと訳者の方は世情に通じていらっしゃらないとお見受けする。 前書の「仏陀の鏡への道」でもニールがスラングを中国人通訳に教えるところに違和感があった(ファック・イエスを決まり金玉と訳すなど。決まり金玉等という表現は日本の若者にはなんのこっちゃだ。造語にしても酷い。更に原書を読んでないから何とも言えないがファックのところもニューヨーカーならファッキンと言うはずだし…まさか原書もファックだったのだろうか…) さて、本書です、ポーリーのしゃべり方の表現はどうやったらあのような前時代的なことにできるのか。 いかにも高学歴の世間知らずが「田舎者はこのようにしゃべるはずだと勘違いした田舎訛」を日本中から集めて合成したようなしゃべり方… 今時の日本の地方在住中高校生には大変失礼な言い方だが、彼らでもこんなしゃべり方はせず、大都会のアホそうな若者言葉を勉強してものにしている。東京に修学旅行でいらした中高生の話し方を聞けば一目瞭然である。 原書のクレジットが1994年発行、国内が2005年発行と考えるとあのような時代錯誤で独りよがりな表現は如何なものか。 ポリーは本書によると「色気偏向型情婦の歩く見本」だそうなので話し方も90年代のギャル語か今時の若者言葉にすればリアル感があるのだが、訳者は日本の若者文化を多分ご存じないのだろうな。 せっかくのドン・ウィンズロウの洒脱な表現が訳者により野暮に変換された好例である。 | ||||
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いやあ、待たされました待ちました。シリーズ前作『高く孤独な道を行け』からなんと六年。ようやくのニール・ケアリー四作目です。恋人と同棲中、所属する朋友会の仕事は休暇中、引退も考えているニールの元に現れた養父ジョー・グレアム。「簡単」だとの言葉を信じて仕事を引き受けたもののそう簡単にいくはずもなく、恋人カレンまで巻き込んだ大騒動が・・・。前作までは、シリアスさの中の気の効いたジョークや無駄口、シニカルな笑いのバランスが絶妙でした。本作でもそれは同じなのですが、笑いの比重が大きくなっているよう、これまでと比べるとかなりコミカルで軽妙、ヘタをすればただのドタバタ劇で終わってしまいそうな事件ですが、そこはニール・ケアリー、決めるところはビッと決め、今までのファンを安心させてくれます。『歓喜の島』で活躍した人物が、本作にも重要な役割を持った人物として登場しているのも、ウィンズロウのファンには嬉しい(そしてちょっと悲しい)おまけです。このシリーズ、全五作なのだそうですが、最後の一作は後日談的な内容なんだとか。ということは、ニール・ケアリーが本格的に活躍するのはこれが最後ということなのかな?とても好きなシリーズなだけに、とても気になるところ。五作目も、早く読みたいような、読んでしまえばシリーズ終了なのでまだまだ読みたくないような、複雑な心境です。 | ||||
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6年も待たされた(本当に待たされた)末のニール・ケアリーシリーズの最新刊。内容はウィンズロウらしさを存分に発揮している。プロットは秀逸で展開が速く、映画的である。驚異的などんでん返しがあるわけではないが、最後まで一気に読ませる力を持った小説であることは間違いない。登場人物も前作までのおなじみの面々が再び登場しているので、ファンは一安心といったところだろう(もちろん自分も)。 個人的には、カレン・ホーリーがあまり好きになれないのと、前作までのようにニールの葛藤があまり書きこまれていない(大人になったのか…)ので、その分星一つ引かせてもらいました。カレンはちょっとなあ…いかにも「教師」という感じで、あの正義感がちょっと怖い(笑)。ただ言葉は悪いが、腹黒い人間ばかり登場するので、彼女は一種の清涼剤のような役割を果たしているのかもしれません。 それにしても、6年は待たせすぎでしょう!!次作で完結らしいので、ぜひ短いインターバルで出してほしいものです。出版社にプレッシャーかけるしかないか…(笑) | ||||
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ニール・ケアリー・シリーズは、第一作の「ストリート・キッズ」の印象が強すぎ、それと同等以上の内容を求めているためか、続編を読んでの感動が薄くなってしまう。今回、久しぶりに訳出された本作(第四作)は、ドタバタ喜劇っぽいつくりで面白いのだが、あんなに瑞々しかったニールの魅力が段々失われていっているのではと思う。主人公も年をとるので変わって当然なのだが、「ストリート・キッズ」に魅せられ、本が出るたびに期待して読み続けている読者としては、期待とは違う方向の作品なんですよね。 | ||||
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二ール・ケアリーものは何年かに一度の出版だけど作中でも同じように時間が経っているので、デヴュー時には少年と青年の境目にいた彼も本作でついに結婚。シリーズ残り1作は後日談的な内容になっているとのこと。いままでよりスラプスティックス的な要素が強くなっており、その分、ご都合主義的な展開が目に付くけど楽しめる。正直、あの「ストリート・キッズ」のシリーズで楽しめないはずがない、いや、頼むから楽しませてくれ、失望させないで。とゆーのが多くの読者の本音では。読んで損せずホッとひと安心というところ。本当は、日本人の感性にバッチリあった第1作の設定でガンガン書きまくってくれれば良かったんだろうけど、そうはならずに第2作以降の展開には戸惑いながらも面白いからまあいいや、ってのが大方の感想だと思います。本書でもニールの健気でひたむきで、でもちょっと生意気なところと憎めない軽口は健在。バシバシ母性本能に訴える拗ねようも。ただ、もはやキッズではないニールの役回りは狂言回しに近い。マフィアを敵に回しても自分の彼女の側に立つってのを命を賭けながらもサラリとやってのけるところは流石だけど。二ールものが、主人公の洒脱さをひたすら楽しむシリーズにならないことに気付いて少し残念に思っていたところに颯爽と現れたウォルター・ウィザーズ(「歓喜の島」の主人公)。そうかそうか、洒落と粋で主人公が生きていくには設定は50年~60年台黄金期のアメリカでなくてはね、とそちらのシリーズ化に期待していたら、本作にアル中で落ちぶれきったウォルターが出てくるんだよね。この作者、どういうつもりだろう。分からん・・・。頼むから、シリーズ最終巻で無様な二ールの姿だけは見せないで、と祈るファンなのであった。 | ||||
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