金がない、仕事もない、うるおいすらない無為の日々を一発逆転する最後の秘策。それはメルヘン執筆。

高村家のお抱え運転手・浜田五郎はある日、近所の銭湯の主人から、自分の右肩にある大きな痣が“嘆き鳥”と呼ばれることを教えられる。

榎本悦子は23歳の新米編集者。

どうせ国にくれてやるくらいなら…。

軽井沢のセンセを経由して、浅見光彦に届けられた一通の手紙。

家の裏手に建てられた“黒い館”に、丸岡一枝は密かな憧憬と思慕を感じていた。

今日も今日とて披露宴帰りに謎解きを始めた猫丸先輩。新聞記事につられて現地へ赴くこともあれば、あちらの海では船頭修業。

青山の洋書専門店に勤める木部比呂子は、デートのために借りたマンションで愛人を待っていた夜、真上の部屋で女の悲鳴を聞いた。

MM‐八八菌―実験では、摂氏五度で異常な増殖をみせ、感染後五時間で九十八%のハツカネズミが死滅!生物化学兵器として開発されたこの菌を搭載した小型機が冬のアルプス山中に墜落する。

晩秋の高山で法事を終えて帰京したばかりのOLが自宅で殺された。

第二次大戦直前、世界中にキナ臭い空気が漂う1935年。左翼運動に挫折しパリにやって来た、子爵家出身の日本人青年がいた。

高原耀子は、仕事熱心で優しい夫と五歳になる息子と三人で幸福な生活を送っていたが、ある日突然、夫の浩一が失踪する。

ロサンジェルスで上流階級の女相手のセックス・パートナーとして定職ももたず気ままな生活をしていた弦間康夫は、日本へ帰る飛行機の中で、若い女性と出会った。

敗色濃い昭和二十年の初夏、関東近郊に住む商業学校の新入生・渋江夏生はクラスメート四人で、近くの洋館を探検に。

都内のデパートから文具メーカーに振り込まれるはずだった売掛金が銀行オンラインを駆使した巧妙な詐欺によって奪取された。

平家の隠し財宝か、海賊キッドの略奪品か?奄美大島の北海上に浮かぶ実在の島「宝島」に伝わる財宝伝説―その黄金色の夢に憑かれた民俗学者・冠鳥一二三の遺言をもとに、宝探しの一団が豪華クルーザーを仕立てて宝島に繰り出した。

闘え。武器は、肉体と意志の力―全人類がガン化するとき、アメリカの大地に神は舞い降りた。

十月七日午後五時三十分。萩行きの夜行高速バスが品川のバスターミナルを出発した。

昭和九年浅草。沼田平助は紀州犬の散歩で、吉原の弁財天にひきずられるように入った。

Abandoned at birth in adjacent train station lockers, two troubled boys spend their youth in an orphanage and with foste

夫は花になど興味がないが、秀明は「紫陽花の花が咲き始めましたね」と言ってくれた。

百年近く生きたお祖母ちゃんの死とともに、その魂を受け継ぎ、「救い主」とみなされた新しいギー兄さんは、森に残る伝承の世界を次々と蘇らせた。

東北の夢野市に、美人のボス・ネロ抜きで、ボクたち5人の電子探偵団は3泊4日のミステリー合宿にでかけた。

六つの箱に分けられた男。七つの首が順繰りにすげ替えられた連続殺人。

紅葉の美しい京都・光明寺を訪れた女子大生の夕美は、歌舞伎役者の片岡秀三郎と出会う。

列強の軍隊に制圧され、荒廃した北京。ひとりの美しい妃が紫禁城内で命を落とした。

井之頭公園に隣接する植物園で音響会社の技師とバレエダンサーが惨殺された。

山深い別荘でのクリスマス・パーティに向かった敦子と喬二。

第10回小説すばる新人賞受賞作。文章は軽妙にしてユーモアに満ち、話は風刺の力にあふれて爽快であり、近ごろ稀な快作である。

再生か破滅か。神秘の能力を持つ美少女がたどる奇跡の物語。

人質は350万キロリットルのビールだ―業界のガリバー・日之出麦酒を狙った未曾有の企業テロは、なぜ起こったか。

犯罪が犯罪を呼び、増殖し続けるレディ・ジョーカー事件。犯人たちの狂奔と、それを覆い尽くす地下金融の腐臭は、いつ止むのか。

私は、嵯峨野に人を殺しに参りました―京都の小さな寺で、男は不吉な記帳を発見した。

雑誌記者亜木子は、友人から、1年前に失踪した京子を山手線内で目撃したと聞かされる。

TBS系ドラマ「青い鳥」(毎週金曜日22時)の超豪華シナリオ集。極秘写真を初公開。

豊川悦司主演ドラマ「青い鳥」。衝撃のシーン&名セリフ完全収録。

石川島という大牢獄島。

十手架とは?美しき姉娘は無残にものどを突く。熱血漢原胤昭は、十字になった十手をかざして悪に挑むが…。

時代祭の行列が、京都御所の建礼門を出発してしばらくした頃、紫式部に扮した祇園の豆香こと大原美子が毒殺され、袖口から赤い舞扇が発見された。

遺言状に残された見知らぬ三人の男女の名前。しかも父はそのうちの一人を結婚相手に指名していた。

殺された女の裸の胸にマジック・インキで不気味な青トカゲが描かれているのを見た金田一耕助。

二十年前の猛吹雪の朝、小樽郊外のオタモイ海岸に、男性の水死体が打ち上げられた。

名門女子高校内で発見された変死体。15年後の今日、真実は明かされるのか。

仁木悦子、新章文子、南部樹未子、小泉喜美子、戸川昌子、藤木靖子、夏樹静子、井口泰子、山村美紗、皆川博子、栗本薫、青柳友子、斎藤澪、13人の女性作家だけによるミステリー・アンソロジー。

妹殺害の真犯人を追って十年、色男・銀次の岡っ引き稼業と恋の道行き。注目の新進女流時代小説作家、初の書下ろし長編。

N女子学園に、たった一人で編入手続きにやって来た棚原弥生。

とある団地の公園で、女性が血を抜かれて殺された。彼女の兄も異常にやせこけたあげく自殺したという。

名門篠崎家の八江、詩子、ちづるは明るく伸びやかに育ってきた三姉妹。

北穂高から涸沢岳へ渉る岩稜から転落した男が入院中の病院で刺殺された。

絶世の美女ヘレネと王子パリスが駆け落ちした。ヘレネを略奪した者は、求婚した者全員から報復を受ける。

名探偵・亜智一郎のルーツは雲見番番頭にして将軍直属の隠密方だった。

風光明媚な志摩半島の英虞湾は真珠の養殖で知られる。そこに、男の他殺死体が浮かんだ。

かつての流刑の地・隠岐の地中には後鳥羽上皇の遺骨があるという。

契り―愛の証として用いられる歌枕“すゑのまつやま”、その札に執着を示すカルタの女王―心を揺らす美貌の女性とともに、浅見光彦は〔多賀城市〕へと向かう…。

東京で設計事務所を営む清水修司は、石巻市出身の西山菊栄との結婚披露宴を終えた翌朝、一本の不審な電話を受けた。

毒という名の香水、その匂いが漂うとき、男が死ぬ。

Ｎ大学理論物理研究所助手の野々村は、ある日、研究所の大泉教授とその友人・番匠谷教授から一つの砂時計を見せられる。

戦争まっただなか、どんな患者も肝臓病に診たてたことから“肝臓先生”とあだ名された赤木風雲の滑稽にして実直な人間像を描き出した感動の表題作をはじめ五編を収録。

パーレヴィの隠し財産をめぐるCIA、モサド、マフィアの抗争に巻こまれ、アメリカ大陸を疾駆する「はぐれ者たち」の挽歌。

工場廃液が海を殺した!猫が狂い、鳥が墜ち、そして人が次々と…。不知火の海を襲った戦後最大の惨劇を描く。

奈美の飼い犬、マッハが散歩中に指輪をくわえてきた。マッハに導かれた場所には、ひよこが生き理めにされていた。

名門東都ホテルへ入社した高村博は、社長の要請でライバルの大東京ホテルへ再入社したが、その目的は大東京ホテルを内部から撹乱し、評判を落とすことだった。

若い芸者の殺害事件が発生した―。最近A市からF県羽代市へ連れて行かれ、売春組織に送り込まれる女性が跡を絶たないという。

築地の橋の下で若い女の変死体が発見された。金田一耕助の事務所を訪れた依頼人の女性が目撃者だった。

「脳」。そこにはあらゆる超常現象の根源、死後の世界の正体、そして“神”の正体が収まっている--。

「脳」。そこにはあらゆる超常現象の根源、死後の世界の正体、そして“神”の正体が収まっている--。

楽譜に書かれた音、愛鳥の骨、火傷の傷跡…。

精神科医の小野寺は、殺人容疑者の精神鑑定を依頼された。

御茶ノ水署の迷走コンビ斉木斉と梢田威、追う、走る、ずっこける!?元小学校の同級生。

イタリアは降伏、ベルリンも陥落した第二次大戦末期、孤立無援の日本では、米軍による本土空襲が激化し、戦局は絶望への道を辿る一方だった。

S市郊外のトンネルを抜けると蜃気楼のような街が眼の前に広がる。私はかつての師・市来を捜すためにこの街へやってきた。

荒野に炸裂する銃弾の嵐!故郷を追われ、愛する人までも奪われた青年・与志は怒りに燃え、復讐劇を開始する―。

「私は魔女なの」謎の言葉を残したまま一人の女生徒が寮の「開かずの間」で焼死した。

内田家の墓前に供えられた不審な花。浅見光彦は軽井沢のセンセに、隣の墓から移されたと推理を披露した。

中国・上海の人魚観劇場(マーメイドホール)を訪れた金田一と美雪は、呪われた「魚人伝説」そのままの、悪夢のような殺人事件にまきこまれた。

それは、眩暈の夕焼けから始まった…。臨床犯罪学者・火村英生が、2年前の未解決事件調査を開始したとたん、新たなる殺人が―。

「ヒミコは殺された」という謎めいた言葉をのこして古代史研究家が密室で殺害された。

「私を誘拐してください」美しい人妻は、そう呟いて便利屋の手をにぎった。夫の愛を確かめるための“狂言誘拐”だというのだ。

ベトナム戦争以降、米国が極秘に開発を進めていた恐るべき生物兵器―『ナイトメア90』と名付けられたその薬は、大脳を刺激し人間が眠らせている遺伝子情報を活性化させるというものだ。

狩野俊介が通う中学の担任教師・松永麗子が石神探偵事務所を訪れた。兄の死の真相を調べてほしいというのだ。

主人公の小川は、平凡な生活を送っている自動車修理工場のオーナーである。二人の修理工を使い、腕がいいと評判だった。

烈しく愛しあう典子と寿利。

烈しく愛しあう典子と寿利。

死人のように青ざめた顔をした、その歴史ある街は、その日、死装束のような濃い霧に包まれていた―表題作の「閉じ箱」をはじめ、プロ作家としてデビュー後、初の短編である「陥穽」、不思議な少年の世界を描いた「けむりは血の色」、代表作の「恐怖」、その他、「実験」、「跫

網走から知床を廻って阿寒湖まで旅行をして写真を撮ってきてほしい―女子大生の牧野由美と平田みどりは、売れっ子シナリオ・ライター有末吾郎の新作ドラマのための取材を代行することになった。

T芸能に所属する人気女優・桂アヤが「青い蛇」を名乗るグループに誘拐され、まんまと一億円を奪取された!犯人からの指示で西伊豆に向かったT芸能社長・五十嵐は、捜査陣に内密に犯人と接触し、無事アヤを釈放させるのに成功した。

テロリストの脅迫に日本政府、非情の決断―!!爆発物を積載した超大型ヘリコプターが、“天空の蜂”と名乗る男に強奪された。

一陣の風が吹いたとき、嫁入り前の娘が次々と神隠しに―。

あなたへの愛の言葉も、不倫の告白も、ぜんぶ嘘。連城三紀彦最新作品集。

ヤン・ウェンリーの監視役・レンネンカンプ上級大将が同盟軍の不穏分子に拉致され自害した事件の責任を問うため、皇帝ラインハルトは同盟領ハイネセンへの出兵を決定した。

“荒らぶる神”を体内に宿した希代の殺人鬼・八千草飛鳥は、瀬田麗子とともに古都・奈良へ舞い戻り、そこで謎の老神主・大井出才蔵と遭遇する。

ある日、226年も島を彷徨っている少女の魂に出逢った少年は、彼女に恋をした。

詐欺、盗み、謀略…あらゆる争いごとが持ち込まれる公事宿・鯉屋の男が見た世俗のありさまとは。

いっそ逃げよか手に手を取って、伏見に下る高瀬舟。愁いを帯びた調べに乗って浮世の涙も流れゆく。

一冊のミステリを手に“深夜の散歩”に出かける。おかげで翌朝は寝不足でたいへんだ。