ボーダーライン



    ※タグの編集はログイン後行えます

    ※以下のグループに登録されています。


    【この小説が収録されている参考書籍】
    オスダメ平均点

    8.00pt (10max) / 1件

    7.63pt (10max) / 8件

    Amazon平均点

    4.00pt ( 5max) / 11件

    楽天平均点

    3.35pt ( 5max) / 35件

    みんなの オススメpt
      自由に投票してください!!
    2pt
    サイト内ランク []B総合:1801位
    ミステリ成分 []
      この作品はミステリ?
      自由に投票してください!!

    5.00pt

    64.50pt

    19.50pt

    10.00pt

    ←非ミステリ

    ミステリ→

    ↑現実的

    ↓幻想的

    初公開日(参考)1999年09月
    分類

    長編小説

    閲覧回数4,373回
    お気に入りにされた回数4
    読書済みに登録された回数18

    ■このページのURL

    ■報告関係
    ※気になる点がありましたらお知らせください。

    ボーダーライン (集英社文庫)

    2002年06月01日 ボーダーライン (集英社文庫)

    ロサンゼルスの日系企業で働く探偵のサム永岡は、一人の若者を探すように命じられた。国境に近い町で見つけた彼は、天使のような笑顔を見せながらいきなり発砲してきた―。人としての境界を越えた者と、そんな息子の罪を贖おうとする父親。ふたりにかかわった永岡もまた、内なるボーダーラインを見つめる…。重層的なテーマが響く傑作長篇。 (「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

    ボーダーラインの総合評価:8.00/10点レビュー 12件。Bランク


    ■スポンサードリンク


    サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

    新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:
    (8pt)

    無垢な笑顔の殺人鬼が秀逸

    1998年〜99年の雑誌連載を加筆、訂正した長編小説。ロサンゼルスの日系保険会社に勤務する日本人PIが、残酷な日本人の殺人鬼を、その父親からの依頼で探し出す私立探偵小説である。
    日本の保険会社のサービスとして、主に日本人が関わったトラブル処理にたずさわっているサム永岡が指示されたのは、隠し撮りされた写真に写った日本人青年を探し出すことだった。上司は簡単な仕事だと言ったのだが、いざ探し始めると青年は犯罪に手を染めており自ら姿を隠しているようだった。写真だけを手がかりに苦労して居場所を突き止め、接触しようとすると、その青年・安田信吾はいきなりサムを銃撃してきた。驚いたサムは上司に、安田信吾を探しているのは誰か、なぜ探すのかを教えてくれるように依頼するのだが、会社の上層部から詳細な説明を拒否された。不信感を募らせていたサムのところに、ある日、中年の日本人男性が現われ、自分は安田信吾の父親で、自分で信吾を探し出したいという。サムの手助けを断り、ひとりでメキシコとの国境に近い場所に行こうとする父親を危惧したサムは、一刻も早く安田信吾を見つけるために、荒れ果てた国境の街をめざして車を走らせるのだった・・・。
    舞台はロサンゼルスやメキシコ国境の町とはいえ、主要な登場人物が日本人であり、普通ならいかにも日本の私立探偵ものらしいウェットな犯罪と解決方法になるのだろうが、犯罪と悪人を極端にドライにすることで、レベルが高いハードボイルドに仕上がっている。特に、子供のような無邪気な笑顔で接する人を魅了しながら握手をするように気軽に人を殺してしまう悪人・安田信吾の設定が効いている。さらに、アメリカに置ける人種差別、なぜ犯罪者が生まれるのか、親と子の関係のあり方はなど、背景となるテーマにもしっかり目が行き届いており、社会派エンターテイメントとしても評価できる。
    真保裕一らしさが詰まったハードボイルドとして、真保裕一ファンにはもちろん、すべてのハードボイルドファンにオススメしたい。

    iisan
    927253Y1
    新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.11:
    (4pt)

    銃を撃つことへのためらい

    米国に渡って12年の日本人探偵のハードボイルド小説です。米国の人種や所得による格差を描きながら、日本人という微妙な立場を示すエピソードを交えて進行します。
    特に銃社会といわれる米国で、人を撃つことに対し日本人が持つためらいが印象に残りました。
    ただ最後まで信吾という登場人物のイメージが掴めませんでした。「未熟な赤ん坊のような心」との記述もありましたが、理解不能なまま読了しました。
    ボーダーライン (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:ボーダーライン (集英社文庫)より
    4087474518
    No.10:
    (4pt)

    親の子を思う気持ちの究極の回答

    ロスで探偵として働く二世のサム・永岡は日本より捜索依頼を受けた日本人を探す。
    その男はどうやら日本で何件かの殺人事件に関わっているようである。
    そんな中父親がその息子を殺すためにロスにやってくる。
    永岡の裏をかき先回りして息子の殺害に執念を燃やす。
    探し当てた息子に自ら父親は銃殺される。
    緊迫した場面が次から次へと展開していく。
    この作品もまた重苦しい重厚な出来だ。
    一般文学通算1315作品目の感想。2016/08/15 14:05
    ボーダーライン (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:ボーダーライン (集英社文庫)より
    4087474518
    No.9:
    (3pt)

    テーマは悪くない

    悪とは何かというテーマにスポットを当てた作品なのだが、
    全体的に間延びしまくっていて読んでいて辛い
    それなりにページを費やされる恋人の失踪が事件と無関係だったり、
    犯人との対決があまりもあっさり過ぎたりと不満も多い
    親子の対面のシーンには主人公も居合わせたほうがよかっただろう・・・
    もう少しコンパクトに纏めていてくれたらという惜しい作品
    ボーダーライン (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:ボーダーライン (集英社文庫)より
    4087474518
    No.8:
    (5pt)

    実の父と探偵が追う、生まれながらの悪を宿した少年

    個人的に、真保作品の中でベスト3に入る作品。
    ロスで探偵業を営む永岡が探すことを依頼された少年・信吾には、人を殺すことに罪の意識はない。彼は、天使のような笑顔を称え、人を殺せる人間なのだ。
    人間に罪を犯させるのは、環境なのか?
    それとも生まれながらに、悪意を秘めた人間が存在するのか…??
    愛され、慈しまれ育ったにも関わらず、罪を重ねていく少年。
    死を覚悟しつつも、その暴走を止めようと、息子に向き合おうとする父。
    別々に信吾を追う父と永岡が、彼に近づくほど見えてくる現実…。
    人間の闇を描き、キレイごとで終わらせない本作は、ずっしりと重く心に影を落とすが、読み応え十分!
    ボーダーライン (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:ボーダーライン (集英社文庫)より
    4087474518
    No.7:
    (3pt)

    悪とは何か?

    笑顔で人を殺す「サニー」、それを追う私立探偵の主人公・サム永岡。ストーリーの中心は、この追走劇になるのだが、その過程で、日本に生まれながらアメリカで探偵家業を行い、永住権を持つこととなった永岡がそれまでに接してきた犯罪者達の記憶が表れる。「生来の犯罪者は存在するのか」「犯罪者とそうでないものを隔てる境界とは何か?」という問題へと突き進む。ストーリーとしてつまらない、ということは無い。だが、テーマが壮大過ぎて、いささかピンボケしているような印象があるのは否めない。そのため、他の作品と比較するとやや地味な印象が残る。深く考えさせられる作品であることは確かなのだが。
    ボーダーライン (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:ボーダーライン (集英社文庫)より
    4087474518



    その他、Amazon書評・レビューが 11件あります。
    Amazon書評・レビューを見る     


    スポンサードリンク