震源



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震源
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初公開日(参考)1993年10月
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長編小説

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震源 (講談社文庫)

1996年10月15日 震源 (講談社文庫)

地震で津波が発生し、警報が遅れる事故が起こった。地震火山研究官の江坂は、ミスをした森本を鹿児島に訪ねるが、彼はすでに退職し姿を消していた。同じ頃、森本と同窓の大学教授も、地震の観測データを持ったまま、行方不明に。そこには国家的陰謀が渦巻いていた!新進気鋭の作家が放つ、長編サスペンス。 (「BOOK」データベースより)




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震源の総合評価:6.37/10点レビュー 19件。Bランク


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全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(7pt)
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知ることの恐ろしさと虚しさを感じた

本書はまだ真保氏が、自身が傾倒するディック・フランシスの作品に倣って、二文字タイトルの、そしてどこかの公的機関に所属する人物を主人公にしたいわゆる「小役人シリーズ」の3作目に当たる。主人公を務めるのは気象庁の研究官、江坂慎一だ。

そして本書はそのタイトルに示すように地震をテーマにしているのだが、それはまだ物語の冒頭に描かれるプロローグのエピソードのみで、本編に入ってからは門倉司郎という男が水面下で動いている国家的規模の機密計画の準備と、主人公江坂が海洋科学技術センターの無人潜水調査船「ドルフィン」を使用しての吐噶喇列島と薩摩硫黄島周辺海域の鬼界カルデラの海上保安庁との合同観測で鹿児島を訪れるも、海上保安庁の一方的な回答による測量船の不備による度重なる順延とその空いた時間を利用したプロローグで描かれる津波地震観測ミスによって転勤になった元同僚の森本の捜索に専ら話は費やされる。

しかし気象庁と地震とは真保氏はまたもや何とも地味な主人公の職業とテーマを選んだものだ。こんな地味な題材を用いながらしかし、真保氏はエンタテインメントを紡ぐことに成功している。

とにかく話が進むうちに新たな謎が次から次へと出てくるため、全く先が読めない。

さて上にも書いたように物語は大きく2つに分かれる。

1つは主人公江坂慎一が登場するメインストーリーのパートと警視庁から出向し、内閣情報調査室調査官を務める門倉司郎のパートである。

江坂のパートでは以下のように謎が彼が調べていくうちにどんどん謎が深まっていく。

鹿児島へ現地入りした江坂達の調査を測量船の故障という理由以外詳しいことを説明しようとしない海上保安庁は何を隠しているのか?

更に元同僚の森本は何故辞職したのか?

その答えは彼によって直接答えが出される。明日の見えない仕事に嫌気が差したと。そして新たな会社を興したのだが、その手掛けている仕事は一体何なのか?

彼の会社に出資ししているスポンサーとはどこなのか?

また彼の来訪をきっかけに休職願を出し、姿を消した南九州工業大学の佐伯教授は森本の事業と何か関係しているのか?

それも森本の電話から彼も現在の大学、しかも一地方のさほど権威があるわけでもない大学では出来ることに限界を感じ、森本と志が一致したことによる。

しかし森本が現れてから大学の最新鋭の地震計が壊され、観測データが全て消去されたのか?

福岡大学の物理学教室の日下部修と名乗る男の正体が不明なこと。

そして何者かによって江坂の荷物が物色されていたこと。

更に森本が自動車事故で焼死し、その際警察関係が警護についていたこと。しかもなぜ彼はVIP扱いだったのか?

そして森本が調査していた奄美大島西の沖合で多くの海上保安庁の船が行っている演習とは一体何なのか?

もう1つの門倉司郎のパートはこの門倉という男の計画、思惑や真意自体が謎となっている。彼は大学の同級生の伝手を使って色んなものを調達する。

石油公団からは信頼ある採掘業者を。

防衛庁技術研究本部からは武器装備の最新技術を。

特に特殊塗料と各種光電波欺瞞システム、いわゆるステルス技術に関する技術提供を。

そして内閣総理大臣にはアメリカ諜報機関への情報漏洩を防ぐ、ある計画について実施の意向を取り付ける。

更にかつての部下の1人を警護役に雇い、低レベル放射能参拝物を乗せて失踪した海上保安庁の巡視船を追って鹿児島へと飛ぶ。

そして彼は森本の娘のマークを福岡県警の公安課に依頼する。

とにかくやること全てが謎めいている。

江坂が秘密を探る側ならば、門倉は秘密を持つ側。この2つの側面が交互に語られ、やがて東シナ海沖の奄美大島西の沖縄トラフで交差する。

さて真保作品の特徴の1つに綿密な取材に裏付けられたきめの細かい描写が挙げられるが、それは本書でも健在だ。本書では気象庁の人間と火山活動を研究している大学がメインとなって登場するが、これが実に現実的に描かれている。

例えば冒頭の福岡管区気象台のシーン1つにおいても当直する人員配置から津波予報の迅速な発令へのプロセスやその判断基準に至るまで専門性が高い内容で事細かに説明がされる。もうこのプロローグだけで一気に読者は気象庁の人間たちの住む世界へと引きずり込まれるのだ。

それからも随所に気象庁に勤める人間ならではの描写が続く。各所に配備された地震計による地震観測網による震源地の特定方法、地震計のデータを使った震央分布や深度別の震源分布図の作成のプロセスなど、それらを読者は江坂の作業を通じて専門的な解析作業のみならず、それが謎解きのアプローチにも同時になっているという愉悦に浸れるのである。

それだけではなく、先に述べた火山活動を研究している大学の研究室を訪ねた時に応対する人間の指先が震源分布図を作成中で色分け作業しているため、迷彩色になっているといったディテールに唸らされた。
こういったディテールを疎かにせず、積み重ねることでそれぞれの登場人物がリアルに感じられるのである。

また無論の事ながら随所に挟まれる豆知識もまた興味をそそられる。日本海溝に沿って阿蘇や桜島などが綺麗な直線で結ばれることを火山フロントと呼称していることや九州が阿蘇山、雲仙岳、霧島、桜島など含め、8つもの活火山を有する島であることなど、改めて九州が火の国であることを思い知らされた。先だってハワイ島が噴火したこともあり、早速それに因んだ雑談で使わせてもらった。

しかし本書は1993年発表の作品。25年も前の作品だ。従って描かれるツールがパソコン通信だったり、フロッピーディスクだったりと一昔感があるのは否めない。従ってここに描かれている観測技術は四半世紀前のものであることは仕方ないだろう。
技術を扱う小説の内容が古びていくのは時の流れに抗えない宿命であるが、それでもなお門外漢である業界の内容を知ることは知的好奇心がくすぐられ、実に面白い。
ただその道の人にここに描かれている内容をさも知っているかのように開陳して恥をかかないように気を付けなければならないのだが。

またそれらの謎に加えて多数の登場人物たちへの掘り下げが濃厚であるのも特徴だ。

主人公江坂は父親の事業を継ぐことに反発して気象庁へ就職した男だ。そして大学時代に付き合っていた女性と結婚するつもりで就職したが、あっさりと彼女が自分の許を去っていった過去、そしてそのことを見事に父親に云い当てられていたことがあり、そのことで父親に対して蟠りがまだ残っている。地方の気象台に勤務することを望んだのも父親のいる東京に行きたくないという頑なな思いからだ。

また彼が探す森本俊雄は50にして愛人が出来、それが元で仕事にミスが多くなり、それが原因で鹿児島に飛ばされた男だ。

監視業務一筋で生きてきながら、鹿児島へ左遷されるや2ヶ月で辞職し、自分の会社を興してもっと専門的なことに専念するようになる。しかしどこか投げやりな態度はかつての森本ではないと江坂は思っている。明日を信じて一歩一歩足元を見ながら実直に仕事をしてきた男が、自分の歩みがいかに遅く、そして到達すべき距離が到底間に合いそうにないことから仕事に嫌気が差し、逃げ出した男と変り果てていた。

その娘靖子も紹介した結婚相手を拒否され、そして父親が黙って興信所で相手の身元調査をしていたことで婚約が破綻した過去を持つ。しかし親子の確執は深く、自分もまた興信所を雇って父親の愛人の存在を調べ、そして暴き、一家崩壊へと導いてしまったことを後悔している。

もう1人の主人公とも云える門倉は大学時代から人と群れるのを嫌う、一匹狼的性格で感情を表に出さずに振る舞える男だが、交通事故で息子を一生杖が必要な身体にしてしまい、夫人とも離婚。おまけに出世コースだった警視庁外事課の課長の職を更迭され、内閣府へ出向した身である。

その他の登場人物にもそれぞれ苦い過去があり、それを抱えて今の姿があることが描かれる。

そしてそれは主要登場人物にとどまらず、登場人物表に記載されていない一シーンだけの端役たちについてもそれぞれの抱える背景が書かれており、1人として駒だけの人間として描かれていない。
家を留守がちな主人に愛想を尽かし、家を出た妻、会話の無くなった夫婦、プライドが高くて周りと打ち解けられないベテランの漁師、等々。

「人間を描けていない」とこの当時数多発表されていた新本格ミステリ作品に対して書評家たちは口を揃えるように評していたが、それを意識してのことか、真保氏は1人1人の人生を語ることでそんな評価を出させないようにしていると思えるほど、徹底している。

しかしどこかそれらのエピソードにはもう一歩踏み込められていない浅さを感じたのもまた事実だ。

まず江坂の行動原理に対して設定の甘さを覚えてしまう。
一介の気象庁の人間である彼が森本を執拗に追うのは、彼がかつては気象研究所への席を争った相手であり、愛人問題で仕事のミスが多かったことで当直しないように忠告しながら、それをさせてしまったことが、彼をその椅子から蹴落とすことになったことで責任を感じている思いからである。

しかしそれは森本も云うように彼自身の自己責任の問題であり、江坂には全く非がない。それにも関わらず自身にも責任の一端はあるとしてそれに固執して森本の世話を焼くのは単に自分に酔っているとしか思えない。

江坂は自分が納得したいから行動するというが、それも自分の辞職を掛けてまで行うことかと首肯せざるを得なかった。江坂がここまで執心する性格付けとして火山の観測業務は地味な作業の積み重ねで手間暇かけて調べることに慣れているからだとなされているが、この執念はちょっと異常だ。

更に森本のプライヴェートに介入し過ぎである。
元仕事仲間が家庭崩壊の原因となった愛人問題について別れた家族に訊くという不躾さに、更にその愛人の居所をその家族から訊くという厚顔さ。また森本の娘靖子に、頑なな心を少しでも柔らかくするためとは云え、やたらと自分の過去を話すところは、下心も透かして見えるほどである。
しかも亡くなった森本の身元確認を行った翌朝にも自分と父親とのことを持ち出して話をするところによほどこの男は靖子に好かれていると自信があるのだなと思ったくらいだ。

また上に書いたように35にもなって独身で父親への反抗心が残っている彼はどこか幼い感じを覚えてしまう。特に上に書いたように辞職を決意してまで、納得したいからと云って人の苦い過去を掘り起こしてまで、プライヴェートに介入するやり方はちょっと度が過ぎる。しかも彼が自身の好奇心を満たせば満たすほど、当事者は傷ついていく。

さらに後半は奄美大島の西の東シナ海沖で海上保安庁と海上自衛隊が合同で行っている秘密の演習の謎を探るために気象庁へ辞表を提出してまでそれを取材している雑誌記者と行動を共にして、かつて趣味でやっていた登山の経験を活かして、怪しいと思われる硫黄鳥島に潜入しようとまでする。
もはや一介の気象庁の職員というレベルを超えた行動力と活躍を見せる。正直ここまで人生を賭けてまで調査する江坂の行動は度が過ぎると思った。

しかしそんなことを云っていると本書の物語自体が成り立たないのだが。

また物語の渦中にある森本俊雄が50にもなって愛人を作った理由が明かされなかったのも心残りだ。
家庭のある身でありながら、なぜこの歳で若い女性に溺れたのか。実直な仕事ぶりを見せていた彼なりの理由が知りたかった。それが十分語られず、自らの過ちで家族が取り返しのつかないことになり、離婚するまでに至った彼の行動の真意が知りたかった。

さて釣瓶打ちの如く連発する謎の真相はなんとも不思議な読後感を残すものだった。

この物語の終盤、2人の主人公、江坂慎一と門倉司郎が対面し、それぞれの主義主張をぶつけ合う。

江坂の、組織に属する身でありながら自分が納得したいという理由だけで行動し、そして上司の制止も聞かず、辞表を出してまで、己の欲するところを突き進む愚直さ。そして国益のためという大義名分を振りかざしてまで隣国を欺いてまで事を成そうとする国に対して示す純粋な正義感。
こういった江坂の言動はかつての私ならば手放しで愉しんだだろう。

しかし私も40半ばになってみると江坂の考えが実に甘く、子供じみたように思える。
誰も好き好んで悪い事をしようと思ってなどなく、それが必要だからこそ自らが手を黒く染めることを選んだ門倉の方を私は指示してしまう。彼は日本という国を護るために自ら計画し、敢えて悪役になることを選んだのだ。

どちらに正義があるかと云えば正直明確な答えは出ないだろうが、少なくとも私は門倉の方に正義を感じる。
中国や韓国が独自の論法で、主義主張で東シナ海の領有権を振りかざしていることを考えると、純粋な者ほど、真面目な者ほどバカを見る、そんな世の中に、国際社会になってきている。

気象庁という閉じられた世界で過ごしてきた江坂は生のデータを解析し、地震の予測や火山活動の予測を立ててきた人間だ。つまり彼には嘘をつかないデータ、つまり事実を相手に、自らの考えを構築してきた男だ。そして自分なりの答えを出すためにとことん調べることを止めないできた男だ。

しかし門倉は警視庁の外事一課から出発し、諜報活動という騙すか騙されるかの世界で生きてきた男だ。そこで素直に人を信じることは即ち死を意味してきた。しかしだからこそ唯一信じられる仲間への信頼が強かった。鉄面皮と呼ばれていた男は実は熱い心を持った人間だったことが最後に解るのだ。

江坂のエピソードをプロローグにした物語は最後門倉の話で終わる。

海外のことわざにこのような言葉がある。

「1回目は騙す方が悪い。2回目は騙される方が悪い」

世界は複雑化してきている。

読み終えた今、感じるのは実に複雑な構成の物語だったということだ。
脇役に至るまで細かな背景を描き、1人の行方知れずの人物を捜すために福岡と鹿児島を往復し、人から人へと訪ね歩いて、細い一本の糸を辿るような私立探偵小説の様相を呈しながら、一転して東シナ海沖で隠密裏に動いている海上保安庁、海上自衛隊の演習の謎を探るためにセスナを使っての調査、そして夜間の硫黄鳥島への潜入行と冒険小説へと転身させる。
目まぐるしく変わる小説のテイストに戸惑いを隠せない。

そして何よりも一抹の割り切れなさを抱えて終わることが実に勿体ないと感じる。

1人の男の辞職の真意を自分が納得したいからという理由で追い求めた男が始めた行動によって失われた代償はあまりに大きかったと思うのは私だけだろうか。

少なくとも日本の隠されたもう1つの貌を知った江坂の明日は今までのそれとは違うはずだ。
それを彼が本当に望んだことなのか、それを考えると彼は知り過ぎてしまったのかもしれない。知ることの恐ろしさと虚しさを感じた作品だった。


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Tetchy
WHOKS60S
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

物語の構想は面白い

小役人シリーズとしてくくれば第3作。気象庁の研究官を主人公にした、国際謀略小説である。
気象庁の地震と火山の研究官・江坂たちは、海上保安庁と合同で南西諸島沖の海底を観測するために鹿児島に着いたのだが、海上保安庁から一方的に準備に時間がかかると告げられた。待機するしかない状態になり、その時間を利用して、鹿児島気象台にいる福岡時代の同僚・森本を訪ねることにした。ところが、森本は退職し、アパートも引き払って所在が確認できなくなっていた。森本らしからぬ行動に疑問を抱いた江坂が行方を探っていると、森本と親しい地震研究の大学教授も行方不明になっていることが判明した。二人は、なぜ姿をくらませなければいけないのか? 警察がとりあってくれないため、江坂は単独で調査を始めたのだが、そこで明らかになったのは、小役人の力では何ともし難い事態だった・・・。
気象庁の研究者というアンチ・ヒーローが国家や公安を相手に闘うという設定がユニーク。両者の力の差が大きすぎるため、ところどころ展開に無理が出ているが、ストーリーはよく練られている。ただ、伏線と回収に齟齬があるというか、物語の中心がどこなのかが定まっていない感じを受けた。単純にストーリーを追っていれば面白いのだが、動機や背景を深読みしていくとやや物足りない。
緻密な取材に基づいた、しっかりしたミステリーが読みたい方にオススメする。

iisan
927253Y1
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

震源の感想

終盤に至るまでは本当にテンションがあがりました。
真保さんの作品はどれも取材力?と言うか専門知識がすごく地学の勉強をわかりやすく教えてもらっているみたいで、去年の地震のことやなんかもそのまま現実のこととして色々考えさせられることがあったし、おまけに今日の新聞には『尖閣諸島国有化』なんて見出しもあって、官僚と呼ばれる人達も色々と大変なんだなあと思ったりもしてたんですが・・・。

▼以下、ネタバレ感想

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たこやき
VQDQXTP1
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.16:
(2pt)

だらだらと長い。

真保裕一さんの本です。
地震火山研究官の江坂が主人公で、同僚の森本がミスをして、津波警報が出せなかった。森本は鹿児島に飛ばされるが、そこで職を辞してしまう。責任を感じている江坂は、森本を探すが、そこには国家的陰謀が。
みたいな話ですが、行方不明の森本を探す江坂の話がダラダラと続き、かつ、話の先が見えないので、つまらなくて飽きてしまいました。
後半になってくると、国家的陰謀の話になってくるのですが、なんか実現可能なの?というような「真相」でしてね。
ネタバレですが、最終的には、地下マグマを刺激して、火山活動を促して、新島を作る、という、都市伝説レベルの話になってきます。それなら、アメリカ軍の地震兵器でも使えよっつーの。
最後には、日本にひそむネズミ、いわゆるスパイを摘発というところで終わっているのですが、これもなぁ…。
なんか、いろいろフリがあり、その回収もそれなりにあるのですが、ダラダラ長いだけって感じてしまいました。
震源Amazon書評・レビュー:震源より
4062066696
No.15:
(1pt)

無駄に長い

主人公に魅力がない、粘着質
長い割に見せ場がひとつもない小説
震源Amazon書評・レビュー:震源より
4062066696
No.14:
(3pt)

他人にどう見られるかではなく、自分が自分をどう見るのかである。

「震源」 江坂という火山専門の気象観測官。
父親との確執。
先輩で、同僚森本の若い娘に走っていき、家庭を崩壊させることから、
仕事上でのミスを起こす。そして、ある事件に巻き込まれ、結果として、死んでしまう。

誇り高くストイックで、豊かな感受性と鋭い洞察力を持ち、
教養はもちろん、勇気と決断力に優れている。
真の優しさのなんたるかを知っている。
彼らは、内面に悩みや弱さを抱えた普通の人間であり、
心に何らかの鬱屈を持っている。
他人にどう見られるかではなく、自分が自分をどう見るのかである。
震源Amazon書評・レビュー:震源より
4062066696
No.13:
(3pt)

長い

沖縄の海を舞台に多くの思惑が絡み合う国際小説なのだが、どうにも長い
とにかく人物が多く序盤は入れ替わり立ち代りで視点が変更するので、読んでいてとても疲れる
盛り上がってくるのは500ページ過ぎた辺りからで、それまでの500ページはおまけみたいなものと
適当に読み飛ばすのがいいかもしれない
そしてこれだけ長い作品なのに終わり方がいささか適当でややがっかり
もう少し纏めて欲しかった
作者のファンなら買うのもいいかもしれないが、そこまで期待はできないかもしれない作品
震源Amazon書評・レビュー:震源より
4062066696
No.12:
(2pt)

震源

超大作のわりにこれといったクライマックスも無く内容に乏しい。発想は面白いが展開に無理がありすぎる。特に門倉の行動は最初と最後が中心でサスペンスらしくはあるが、政府側の人間としては胡散くさい。読み進む内に内容がどんどん発散してしまい、挙句の果てには北朝鮮工作員まで絡んでくると始末に負えない。一般文学457作品目の感想。2012/10/19
震源Amazon書評・レビュー:震源より
4062066696



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