螢の橋
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★上下巻あわせてのレビューです★ 時代は徳川3代将軍家光の時代。 大阪夏の陣をもって戦国の騒乱がひと段落し、世は泰平の時代に向けて落ち着きを見せ始めたころ。 未だ豊臣残党が生き延びている時代でもあり、徳川幕府は豊臣派の壊滅に情け容赦のない仕打ちを行い、全国には40万人にも及ぶ牢人(作者は「浪人」ではなく敢えて「牢人」の文字をあてています)があぶれたとか。 情け容赦ないのは武士に対してのみならず。 豊臣側に加担したとして、美濃織部焼で焼き物の世界に一時代を築いた古田織部正は徳川に切腹を命じられ、以後、織部焼は衰退の一途を辿ることになります。 そんな時代において、豊臣家の再興と幕府転覆を計り虎視眈眈と準備を進める豊臣家残党一派。その頭に担ぎ出されたのが、知将・真田幸村の嫡男・真田大助幸昌。 一方、美濃織部の再興に熱い情熱を燃やし、京の野々村仁清の元で修業を積む若き陶工・平蔵。 平蔵と同郷で許嫁、今日のやきもの問屋「久々利屋」に奉公するお登勢。 出家し名乗り一介の僧侶として一生を終えることを望んでいた東庵(=真田大助)と、旅の道中に偶然出会い、東庵の人柄に魅せられ、親交を重ねることになった平蔵。 「久々利屋」に奉公人として潜り込み、品物を横流しすることで軍資金を荒稼ぎする豊臣残党。 世が世でなければ、平凡に真面目に幸せに生きたであろう東庵と平蔵とお登勢。 本人の意思に関係なく、時代の荒波に揉まれ過酷な運命を背負わされることになります。 焼き物の世界と豊臣残党。 全く関係なさそうなふたつの物語を見事に融合した作品です。 当時の焼き物の状況や武士の悲惨を紹介するエピソードもふんだんに盛り込み、読み進めるほどにハラハラドキドキさせられ、読み応えのある一冊となっています。 単行本の帯表紙に「涙あふれるグランドロマン。名匠・澤田ふじ子の最高傑作!!」とあります。 このキャッチコピーが大袈裟とは全く感じない名作です。 | ||||
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