深重の橋
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上下巻で800頁近くに及ぶこの作品は、室町時代の足利義政の時代の京都を舞台に、応仁の乱に翻弄されながら生きる人々を描いた大変な力作だ。 物語は6人の10代の少年少女が人買い商人により市場で売り出されるところから始まる。主人公の牛は3人の少女と一緒に亀屋という湯屋に売られる。湯屋は現代の銭湯のような場所だが、そこで働く垢かき女は客の垢を落とすだけでなく、身体をひさぐことを求められる。 牛はそこで下働きとしてこきつかわれるが、奴隷となった境遇を脱出するために字を学んだりして次第に頭角を現していく。前半のクライマックスは牛が一緒に売られた少女の一人の「もも」と湯屋から脱出を試みるところだ。 後半は応仁の乱が始まり、牛を始めとする登場人物が否応無しに巻き込まれていく姿が描かれる。皆、それぞれの立場で懸命に生きるのだが、大きな流れに逆らえず翻弄される姿がつらく悲しい。 著者の作品は「公事宿事件書留帳」シリーズしか読んだことがないが、このシリーズのほのぼのとした雰囲気は本書にはなく、室町時代という庶民にとって決して幸せとはいえない世相を見事に捉え、その中で生きる庶民の姿をリアルに描いた作品だ。 | ||||
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