ライセンスを持たない孤独な私立探偵―渋柿信介。

混雑の激しい通勤電車の中で、初老のサラリーマンが殺された。

人間の天敵は人間である。人間は社会的動物である。

初恋の女のために命をかけて「忍法生死人」に挑む野晒銀四郎、人形に生命を吹きこむ傀儡歓兵衛ほか一読三嘆の忍者列伝十二篇。

平成3年、生命を誕生させるはずの分娩室で行われた後期妊娠中絶。

手と首を斬り落とされた女の死体が発見された。捜査一課の蒲生信昭は、所轄の刑事・和泉龍一と組み、捜査を開始する。

現代に戻った天童純が、今まで自分の身に起こったことが全部夢だったのではないかと疑い始めたころ、純は六道珍皇寺に現れた小野篁によって平安時代に呼び戻され、再び鬼神たちとともに貴族との戦いに加わることになった。

菅野智己は母が再婚した四年生の頃、突続、眠りに就くことで猫の身体に乗り移れるという不思議な能力を持った。

夏休み直前、新太は公園で出会った、夏というのに黒いスーツ姿の探偵伯爵と友達になった。

人間不信のサーカス団員、尖端恐怖症のやくざ、ノーコン病のプロ野球選手。困り果てた末に病院を訪ねてみれば…。

孤立無援で事件を追う馬見原は、四国に向かった。捜査のために休暇を取ったのだ。

ロンドンの安アパートは、女流画家のケイ、評論家のテッドとその愛人メリッサ、建築家のチャーリーに、作家志望のナオミなど一癖も二癖もある住人揃い。

「命が危ないんです」サスペンス作家の妻にそういわれて気弱なわたしは尻込みしたが、高額報酬につられて調査を引き受けてしまった。

19世紀半ばのロンドン。17歳になる少女スウは、下町で掏摸を生業として暮らしていた。

スウが侍女として入ったのは、俗世間とは隔絶した辺鄙な地に建つ城館。そこに住むのは、スウが世話をする令嬢、モード。

“南条家の星”サッちゃんが通う名門小学校の修行旅行先は、なんとドイツ!母の麗子はもちろん、その双子の妹・美知をはじめ南条家一同も、なぜかうちそろって同行することに―。

御茶の水署・生活安全課保安二係の斉木係長とヒラ刑事の梢田は、飲食店視察の名目でタダ酒にありつくような、お調子者コンビ。

十和田への帰郷を楽しみにしていた男が、東京・中野で、刺殺死体となって、発見された。男の名は、奥田豪。

「先生、俺、きっと頭が変なんです」―精神科医マシューズの診察室に現れた青年は、真っ赤なハイビスカスを髪に挿していた。

文芸誌編集長・三村は、高岡真紀と名乗る女性から投稿原稿を受け取る。

傲慢で美貌の愛妾ノフレトを連れて族長が帰ってきた。その日から、一族のなかには反目や憎しみが。

パリからロンドンに向かう定期旅客機が英仏海峡にさしかかった時、機内を蜂が飛びまわり始めた。

傷痍軍人のバートンが療養のために妹とその村に居を構えてまもなく、悪意と中傷に満ちた匿名の手紙が住民に無差別に届けられた。

情報部からナチの大物スパイ“NとM”の正体を秘密裡に探るという任務を帯びたトミーは、妻のタペンスには内緒で任地へと赴いた。

優しい夫、よき子供に恵まれ、女は理想の家庭を築き上げたことに満ち足りていた。

微熱をはらむその声に聴き入るうちに、からだごと異空間へ運ばれてしまう17話。色とりどりの、“謎”のものがたり。

昭和29年の洞爺丸沈没事故で両親を失った蒼司・紅司兄弟、従弟の藍司らのいる氷沼家に、さらなる不幸が襲う。

アパートの一室での毒殺、黄色の部屋の密室トリック―素人探偵・奈々村久生と婚約者・牟礼田俊夫らが推理を重ねる。

「殺し屋が来て、兄さんを殺してしまったんです」―江戸・深川の鉄瓶長屋で八百屋の太助が殺された。

「俺、ここでいったい何をやっているんだろう」。

破壊大好き、高飛車、強引、etc。

26歳の浅井啓子は、翌々日にハワイでの挙式を控えていた。

紅茶を深く愛する科学者、宇佐見護博士の前に、突然、人語を話す白猫が現れた。

臨場―警察組織では、事件現場に臨み、初動捜査に当たることをいう。

『博士の愛した数式』に続く小川洋子最新作夏の初めのある日、ブラフマンが僕の元にやってきた。

「密命」シリーズ最新刊！ 江戸市中を騒がす火付け強盗横行に、大岡忠相から惣三郎に密命が！ 江戸に火付け強盗が横行するなか、吉宗公の紀伊藩下屋敷が襲われた。

「うちには幽霊が出るんだよ!」人気推理作家の言葉に好奇心が首をもたげ、彼の邸宅を訪問した宇野警部と夕子。

前作『六の宮の姫君』で着手した卒業論文を書き上げ、巣立ちの時を迎えたヒロインは、出版社の編集者として社会人生活のスタートを切る。

ある時は幻の珍獣アカマダラタガマモドキの捜索隊員、ある時は松茸狩りの案内人、そしてある時は戦隊ショーの怪人役と、いっぷう変わったアルバイトに明け暮れる神出鬼没の名探偵・猫丸先輩が遭遇した五つの事件。

「どんなきっかけで時代錯誤な忍術物語を書きはじめたのか、じぶんでも忘れてしまったが、いまくびをひねって思い出してみると、どうやら「水滸伝」を私流に書いてみないかとすすめられたことが端緒となったような気がする」(「『今昔物語集』の忍者」より)。

「どんなきっかけで時代錯誤な忍

元刑事で、今はしがない私立探偵である茜沢圭は、末期癌に冒された老人から、35年前に生き別れになった息子を捜し出すよう依頼される。

自殺者の命を救え! 浮かばれない霊たちが、天国行きと引き替えに人名救助隊を結成、地上に舞い降りた。

猛然たる致死率と感染力を持つインフルエンザ・ウイルスが漏洩した。それと知らず、それぞれの人生を真摯に生きる人々。

人質を取り、ビルに立てこもった殺人犯に指名され、現場へ駆けつけたOLの矢田部真美。

事故で夫を失ったサヤは赤ん坊のユウ坊と佐佐良の街へ移住する。そこでは不思議な事件が次々に起こる。

売れない作家・保科匡緒のマンションで起こった密室殺人。そこに登場する“チョーモンイン(見習)”神麻嗣子。

東京浜松町のマンションで、銀座の美人ホステスが刺殺された。かつて愛人関係にあった会社員の長田が、容疑者として浮上する。

隅田川に浮かんだ少女の扼殺死体。彼女はなぜ殺されなければならなかったのか…。

十津川と亀井の所属する警視庁捜査一課の小川刑事が結婚した。

片山津温泉の旅館で東京のカメラマン、湯浅が射殺体で発見された。

事件は、東京の高級マンションと、宇奈月温泉のトロッコ電車から始まった。いずれも青酸を注射されて殺されたのだ。

クラスの人気者アンドリアが無惨な死を遂げて以来、7歳だったエリーは、姉との秘密を誰にも明かさなかったことを悔やみ続けてきた。

吉原大門詰の今村圭吾は、三十八歳の貧乏同心。

市場開放政策によって未曽有の経済成長を遂げる中国で、密輸と官僚たちへの買収工作によって巨万の富を築いた男、リ・シャーチン。

貧困に喘ぐタイの山岳地帯で育ったセンラーは、もはや生きているだけの屍と化していた。

南町奉行所の同心、塩川鹿三郎と大八が行方しれずとなった。

食品売り場で転んで怪我したという女性客の対応に追われる大手スーパーの「後方担当課長」、いわゆる苦情処理専門係や清掃員、人探し屋、有線放送の技術員など社会の裏方とも言うべき人々が偶然、一挺のコルト45を手にしたとき―。

ロシア国内にそびえる幾多の壁。入り乱れる各国捜査陣の思惑。

ミサイル防衛を凍結する条約に調印すべくロシアを訪問した合衆国大統領夫妻が、ロシア大統領夫妻とともに銃撃を受ける。

ぼく、また死体を見つけてしまったんです。これで10人目なんです。

精神科医にして名探偵・弥生原公彦宛てに「宮崎勤事件」についての謎を指摘する資料が届く。

「大丈夫、すぐに小生が解決してみせるからね」那須の一等地にある、山深い洋館のホテル。

小日向くるみは鳴海清隆との推理対決に勝てずじまい。

人気急上昇中の市川拓司、待望の新作！ 小さなアクアショップを営む「ぼく」のもとに、一人の美しい女性がアルバイトにやってくる。

巨大な頭と顔を持って生まれたフクスケの波乱万丈の一代記。笑いあり、恋愛あり、暴力あり、サービス精神旺盛な長編小説。

学生時代に欧州を旅した浅見光彦の兄・陽一郎は、大理石の街カッラーラ近郊で一人の日本人青年と出会った。

私たちは、人類の進化の歴史の大きな節目に立っています。科学は四百年にわたり宇宙の進化のプロセスを明らかにしてきました。

あれから3年。ジェーンは囚われ人のようにスコットランドで傷心の日々を過ごしてきた。

1869年ユタ州。ジェーンは未知なる土地へ旅立とうとしていた。

ピエロ。浚介は、生徒たちからそう呼ばれていたのだという。

睡眠薬の飲み過ぎで死んだフェラーズ夫人。自殺なのかそれとも?続いて村の名士アクロイド氏が刺殺された。

江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで出かけた夜に人殺しを目撃。

巨大スーパー・一風堂を襲った連続爆破事件。企業テロを示唆する犯行声明に株価は暴落する。

“下水道殺人鬼”“吸血殺人鬼”そして“爆殺魔ジャック”。ロンドンはいま複数の殺人鬼に震撼していた。

一方、麻薬密売事件を追うカナダ騎馬警察警部補チャンドラーは、“グール”というロック・バンドにたどり着く。

パラダイスの住民を戦慄させる連続射殺事件が発生した。

崩壊するハプスブルク帝国を舞台に展開される、人の心を読み、あやつる異能者たちの闘い。

大阪府警捜査一課の文田巡査部長と総田部長刑事、通称“ブンと総長”。

ひきこもり鳥井真一は飛び立つか?「青空の卵」「仔羊の巣」に続く三部作、感動の完結。

日本国民全員を誘拐した。身代金五千億円を支払え―首相官邸に入った一本の電話。

飯田橋の狭いアパートの一室で見つかった中年男の絞殺死体。

このほど晴れて巡査部長に昇進、それに伴って警視庁第三機動捜査隊から隅田川東署に異動した、ご存知・女刑事・音道貴子。

射殺されたのは東京駅構内にいたミス岡山だった。

N大学医学部に在籍する小鳥遊練無は、構内で出会った風変りなお嬢様に誘われて「ぶるぶる人形を追跡する会」に参加した。

植民地帰りの元警官ルークは、列車内で同席した老婦人から奇妙な話を聞いた。

若夫婦の山荘に、大雪をついて五人の泊り客、そして一人の刑事がやってきた。

及川恭子、34歳。サラリーマンの夫、子供二人と東京郊外の建売り住宅に住む。

九野薫、36歳。本庁勤務を経て、現在警部補として、所轄勤務。

相浦理一、18歳―昼は進学校に通う優等生、夜は博多の街角に立つ男娼。

倉敷市の山林の雪の中で、フルートを握った女性の服毒死体が発見された。

全部の部屋が別棟で点在し、トイレや風呂場まで三角形でできた奇妙な下宿屋。しかも居住者は芸術家ばかり。

地上62階の超高層ホテルの壁面に浮かぶ、巨大な光の十字架。

乗客乗員138名を乗せ、消息を絶った全日航機は、羽田沖で残骸となって発見された。

“ひかり66号”に流れる鮮血!殺された男は芸能プロダクションの実力者だった。

全米チャンピオン牛の栄誉に輝いたというのに、シーザーの命はまさに風前の灯。

――深夜の修道院に響き渡る恐ろしい唸り声。それは、見習い修道士・メリエットが、悪夢にうなされてのものだった。