探偵伯爵と僕

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初版刊行(参考)
種別
長編
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6
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25
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あらすじ

2008年11月14日 探偵伯爵と僕―His name is Earl (講談社文庫)

もう少しで夏休み。新太は公園で、真っ黒な服を着た不思議なおじさんと話をする。それが、ちょっと変わった探偵伯爵との出逢いだった。夏祭りの日、親友のハリィが行方不明になり、その数日後、また友達がさらわれた。新太にも忍び寄る犯人。残されたトランプの意味は?探偵伯爵と新太の追跡が始まる。(「BOOK」データベースより)

評判

探偵伯爵と僕の評価:

3.00/10点 レビュー 1件。 C ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.00pt

探偵伯爵と僕の総合評価:

8.84/10点 レビュー 25件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全1件 1〜1 1/1ページ
No.1
(3pt)

この本を子供が面白かったと云った時、私はどんな顔をしたらいいのか?

本書は子供向けのミステリ叢書として講談社によって編まれたミステリーランドシリーズの中の1作である。しかしその内容は子供向けと云うにはヘビーなものだ。

物語は僕こと馬場新太少年が夏休みに遭遇した探偵伯爵と共に子供の失踪事件を追い、解決するひと夏の思い出だ。

探偵伯爵ことアールは夏にも関わらず長袖の背広を着てネクタイをした、髭を生やした男性である。まあ現在はクールビズといってYシャツにノーネクタイでジャケット無しで仕事に行くサラリーマンも多いが、一昔前のサラリーマンはみんなこんな風だったからさほど珍しいものでもない。

彼はある事件を追って少年の町に来ていた。それは東京で起きた子供たちばかりを狙った無差別殺人事件であることが判明する。
ジャンケンにちなんだ名前の少年、石田、平手、千代木の3人を殺した犯人がこの町に来ているのを知って訪れたのだった。

彼はアール探偵社の社長だったが、この事件を追うためにその座を辞してこの町に来ていた。その理由は後程判明する。

物語は馬場新太の手記、ワープロの練習を兼ねた事件記録めいた日記、いや素人小説のような体裁で語られる。そこには語彙が豊かでない少年の聞き間違いや勘違いなどが散りばめられている。

テレビに出てくるような悪人は現実社会には存在しない。なぜなら明らさまに怪しいと疑われるからだ。

またどうして正義の味方よりも悪人の方が年寄りなのか。普通は年寄りが若者を叱るのだから逆ではないか。

などなど、聞けばなるほどという子供ながらの着眼点に満ちた独り言が散りばめられている。

私が一番感心したのは伯爵が少年に云う情報交換という言葉のおかしさだ。
交換ならば手元から無くなるはずだが、情報は無くならないから交換にならない。情報共有が正しい言葉だと云う件。思わずなるほどと思った。

子供の手記によるいささか寓話めいた探偵物語は例えば探偵伯爵の宿敵に怪盗男爵がいるなどといったガジェットも散りばめられているが、冒頭に述べたように内容は案外重い。

いやはや何とも暗鬱な物語だ。正直これを少年少女に読ませ、理解させることには躊躇を覚える。
そしてこの本を読んで面白かったと子供が感想を述べた時に親はどんな顔をしたらよいのか。

こんな暗鬱とさせられる子供向けミステリの解説をしているのはなんとアンガールズ田中なのは驚きだ。しかも感じている内容は同じなのだが、解説を引き受けた手前か心地いい余韻に浸れたと書いているのには無理を感じた。
決して心地いいものではない、本書は。

森氏は子供向けのミステリでさえ我々に戸惑いを与える。それは読者と云う立場だけでなく、子を持つ親としての立場としてもだ。
これはさすがにやり過ぎなのでは。

本書に限らずこのミステリーランド叢書は子供に読ませるには眉を顰めてしまうものも多い。出版元はもっと内容を吟味して子供向け作品を刊行してほしいものだ。

▼以下、ネタバレ感想

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Amazonレビュー

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No.24
(4pt)

全く今までの森ミステリィとは感じが違います

森ミステリィファンなら必ず読んで欲しい本です。昔読んだ、小中学生向きの探偵小説の雰囲気を醸し出していて、懐かしい感じがします。子供の視点から大人の世界を見ている感じが新鮮で、現代社会のゆがみをついていて鋭い感じがします。
探偵伯爵と僕―His name is Earl (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 探偵伯爵と僕―His name is Earl (講談社文庫)より
4062762072
No.23
(4pt)

子供向け?大人向け?

04年に刊行されたものをノベルス化した作品です.

『伯爵』という浮世離れした人物のとぼけた感じがおかしく,
現代的な物言い,考え方をする少年との掛け合いが楽しいです.

何度か出てくる『道徳的』なテーマについてのやり取りにしても,
今さらなところがないでもありませんが,決して説教くさくはなく,
『大人』と『子供』の会話を利用して,うまく語られている印象です.

ただ,最後の最後に仕掛けられているちょっとした『おどろき』は,
明かされる事実であったり,言っていることは確かにわかるのですが,
それまでをあまりにひっくり返すようで,今ひとつ意図がつかめません.

また,大人だけでなく,子供にも読める作品というレーベルのせいか,
見立てというか,ダジャレを絡めた事件の謎はいささか苦笑するものの,
事件自体はかなり重いもので,こちらは却って子供には不向きのような….

ほかでは,少年と伯爵に重きが置かれているせいか,事件は置かれ気味で,
ミステリとして読んだ場合,このあたりのアンバランスさが気になりました.
探偵伯爵と僕―His name is Earl (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 探偵伯爵と僕―His name is Earl (講談社文庫)より
4062762072
No.22
(4pt)

素直に楽しめます

森さんにしてはとってもストレートです。しかし短編ほど情緒的でもなく、どことなく懐かしい雰囲気で読めました。「少年少女のためのミステリー」というイメージに意外なほど直球できたなぁ。

主人公の子どもの、子どもらしい理屈と、それに真面目に答えてくれる伯爵のやりとりが大変良いです。正直一番の見所はそこだと思う。まあ、ミステリーランドシリーズは全体的にミステリというお楽しみもある「お話」という毛色が強くて、そこも好きなところなんですが。読んでて素直に楽しいです。

秘書の彼女はなんとなく森さんの趣味で出したのだろうかと思いました。や、『ZOKU』の雰囲気をちょっと思い出したのですよ。

とっつきやすいので森さん苦手な方でも大丈夫かと。むしろマニアックに好きな人には食い足りないのじゃないかと思います。理系じゃないわ。でも考え方は「ああ、森さんだね」という感じ。読み終わった後、満足のため息をつきました。
探偵伯爵と僕―His name is Earl (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 探偵伯爵と僕―His name is Earl (講談社文庫)より
4062762072
No.21
(5pt)

改めて脱帽

森さんというひとをあなどっていた。気がする。
すごい作家だとは思っていたけど。
S&MシリーズもVシリーズも好きだったけど。
でも、なんていうか、この本はすごく衝撃でした。

子どもに読みやすく、それでいて森テイストが
まったくもって損なわれていない。
子どもがするっと読み流したり、
雰囲気で納得しそうなかんじで書いてあって、
それを大人の目線で読むとなおいっそう深くて。

すごい。
の一言に尽きます。

最後のオチに仕掛けを残しているところもさすが。
探偵伯爵と僕―His name is Earl (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 探偵伯爵と僕―His name is Earl (講談社文庫)より
4062762072
No.20
(4pt)

全く今までの森ミステリィとは感じが違います

森ミステリィファンなら必ず読んで欲しい本です。昔読んだ、小中学生向きの探偵小説の雰囲気を醸し出していて、懐かしい感じがします。子供の視点から大人の世界を見ている感じが新鮮で、現代社会のゆがみをついていて鋭い感じがします。
探偵伯爵と僕 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 探偵伯爵と僕 (講談社ノベルス)より
4061825682

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