そして二人だけになった



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初公開日(参考)1999年06月
分類

長編小説

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そして二人だけになった Until Death Do Us Part (講談社文庫)

2018年09月14日 そして二人だけになった Until Death Do Us Part (講談社文庫)

とてつもなく大きな橋を支える巨大コンクリートの塊の中に、国家機密とされるシェルタがあった。現代の最高技術で造られたこの密室に滞在することになった六人が、一人ずつ殺される。痺れるような緊張感の中、最後に残った二人。そして世界が反転する―。謎、恐怖、驚愕。すべてが圧倒的な傑作長編ミステリィ。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.14pt

そして二人だけになったの総合評価:6.31/10点レビュー 55件。Bランク


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全7件 1~7 1/1ページ
No.7:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

土木技術者として動機が甚だ疑問

S&Mシリーズ、Vシリーズとシリーズ作品を書いてきた森氏による初のノンシリーズ作品。
本州と四国を結ぶ明石海峡大橋をモデルしたと思われるA海峡大橋にある吊り橋のワイヤーを固定する地面に打ち付けられた巨大なコンクリート構造物アンカレイジ内に設えた極秘の居住設備≪バルブ≫で起きた連続殺人事件を扱ったミステリ。

閉鎖空間で1人、また1人と殺される、アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』に代表される典型的な“嵐の山荘物”だ。

しかも登場人物は主人公を含め、たった6人。しかも主人公2人以外は全536ページ中327ページ辺りで殺害されるという展開の速さ。正直残り200ぺージも残してどんな展開になるのかと変な心配をしたくらいだ。

そしてさらに388ページ目で外界への脱出に成功する。
正直ここからの展開は全く以て読者の予想のつかないところに物語は進む。

トリック自体はなかなか興味深いが問題はなぜこんなまどろっこしいことをしたのか?

これに対しての解はまたも予想を超える。

殺人の動機について従来森ミステリは明らかにされない。それは殺すには理由があり、それは殺人者以外には理解しえぬことだというのが作者のスタンスだからだ。
本書もその例に漏れない。このあたりの人の命を単なるモノとしか見ない森ミステリの殺人者の傾向にいつも嫌気が差す。文学的な風合いを装った単なるエゴイストの詭弁に過ぎないではないだろうか。

さらに短文による改行の多い文章が途中続くが、それが逆に物語に大雑把な印象を与えている。

本書に登場する勅使河原潤も若き天才の有名人であるという設定であるが、納得のいかなさを天才であるが故の常人の理解を超えた動機と片付けられると少々、いや非常に雑な感じを受ける。
つまりそれでは実に幼稚な動機でも構わないとなってしまうではないだろうか。

本書はそれまでのシリーズ作品にもまして学術的記述が多く、特に森氏の専門分野である土木・建築関係の専門知識が多く盛り込まれているのが特徴的だ。私も一介の土木技術者であるので既知の物もあれば、巨大構造物特有の知識なども披露されており、非常に興味深く読んだ。

大きな橋を造ることは日本の土木技術の挑戦の証であり、更なる困難なプロジェクトを乗り越えるための礎になるのだ。そうやって日本の土木技術は発展したきたことを忘れていやしないだろうか。

もちろん、これはただのミステリであり、ある種技術者ならば一度は描く願望を描いた作品だということは恐らく作者の根底に流れていることは理解はできるが、やはりそれでも納得のいかない自分がここにいる。

全てがすっきり解決しないのが森ミステリの特徴であるが、動機、真相ともに実にすっきりしない作品だったことは非常に残念。
他の作品で森氏はミステリを舐めていると痛烈に批判する感想を目にしたが、本書はとうとう私にそう感じさせた作品として苦く記憶に残るものとなった。


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Tetchy
WHOKS60S
No.6:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

このシェルターに残れるのは二人までです

巨大海橋(明石海峡大橋がモデルか)を支える巨大なブロック内に造られた「バルブ」と呼ばれるシェルター。
有事の際のその中での生活を想定した、テストシミュレーションのような形で実際にバルブ内で一定期間を過ごすこととなった、プロジェクトメンバーの男女たち。
しかし、突如システムが「緊急事態」を警告し、彼らは本当にバルブ内から脱出不可能となってしまう。
そしてその完全密閉された空間の中で殺人事件が発生し、一人、また一人と殺されていく……

というタイトルどおり、典型的な『そして誰もいなくなった』的なクローズドサークルミステリーです。

さらにこの作品の特徴として、盲目の天才科学者の弟で、多忙を極める彼の替え玉を普段から務めている弟と、そんな彼の世話係のような関係の女性の、やはり替え玉のような形で参加した容姿の酷似した妹という、ともに正体を偽った二人の男女を主役として、彼らの一人称が交互に語られる形で物語が進行して行きます。

クローズドサークル定番の閉ざされた空間の中での連続殺人というシチュエーションだけで私は興奮してしまうのですが、タイトルの通りこのままこの二人だけになってしまうのか?その場合どんな結末が待っているのか?と、先と結末が気になる作品でした。




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マリオネットK
UIU36MHZ
No.5:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

そして謎だけになった


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アントンリブ
J9QWGWDO
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

結末が・・・

まさかあんな終わり方とは・・・
ちょっと酷かったな。
トリックがどうとか、印象に残らなかった。

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レッダーン
JX3FQ5JY
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

そして二人だけになったの感想

タイトルの通り、あの作品のように進む事件。冒頭から、語り手が勅使河原潤と森島有佳の偽物であると明記され、なおかつ語り手が交互に入れ替わり、何かあると思わせながら進むのだが…。正直、この解決はかなり予想外でした。そこからのもう一発は、上手く飲み込めず、再読しても理解できそうにもないですが、森作品なので理解できなくてもよし。章末ごとに挿入される子供と勅使河原の質疑応答や、抽象的な雰囲気など非常に森博嗣らしい作品でした

ほっと
2XKXV6EI
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

そして二人だけになったの感想

森博嗣、初ハードカバー作品。「そして、誰もいなくなった」のオマージュにして、紛れもない森ミステリィ。傑作です!

ジャム
RXFFIEA1
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

そして二人だけになったの感想

Until Death Do Us Part
「死ぬまで自分の役割を全うする」と訳した時点で、私の負けは確定していたようです。
この作品は、叙述トリックの二重構造になっていると言えばよいのでしょうか。

「”傑作”と”トンデモ作品”は紙一重」

この作品のためにある言葉ではないかと思います。
絶賛する人、くさす人、評価が真っ二つに分かれそうな作品ですね。


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梁山泊
MTNH2G0O
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