動く指
- コージー・ミステリ (190)
- ミス・マープル・シリーズ (17)
- 安楽椅子探偵 (188)
- 疑心暗鬼 (54)
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前半全くマープルが出てこないが、兄妹の語りが楽しく、気付けば一気に終盤まで読み進めてしまった。不気味な手紙の謎も気になり、犯人は誰???とハラハラしていたら、まさかのシンデレラ展開!「そうなることは、あたしだいぶ前から知ってたわ…」という妹・ジョアナの台詞がカッコイイ。一方で、知らず女性が犯人と期待していたのか、意外な犯人に拍子抜け。でも「女だったらもっと気のきいた手紙を書いた」というマープルの指摘にはニヤリ。地味だが、義理の娘をガス・オーブンの中に入れたり(未遂!)犯人は最悪。狂気の恋は滑稽だった。 | ||||
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本書の『動く指』というタイトルが気になりました。 原書のタイトルは、THE MOVING FINGER 指が動くプロットの描写は、本書のどこに出てきたのでしょう? 二度繰り返し精読してみました。 結局、どこにも具体的な記述は見つけられませんでした。 本書に描かれているのは、 根も葉もない、根拠のない誹謗中傷の手紙を村の住民は皆、 受け取ったことがあるということだけ。 これらの邪悪な手紙をタイプライターで打っている人間の 「動く指」が想像されるだけです。 邪悪な人間の「動く指」が示唆されているばかり。 男の指なのか、女の指なのか、猿の指なのかさえ定かではありません。 ただ、それらの手紙が相当昔に作成されたものであることが分かります。 宛名の「ミス・バートン」は、最初、Miss. Barton(エミリー・バートン)だったのです。 その後、最近になって、Miss. Burton(ジョアナ・バートン)に打ち換えられたのです。 「a」を「u」に打ち換えたのは、最近のことであることが読者に示唆されています。 ジョアナが、最近、エミリーからリトル・ファールズ邸を六カ月間借りることになった 時点以降の打ち換えであることが示されています。 殺人事件は過去だけのものではない。 過去の殺人事件が、未来の殺人事件を生むのです。 殺人犯人は、おしゃべりな人間からの言葉から過去の事件が蒸し返されるのを恐れます。 だから、口封じのための新たな殺人が生まれるのです。 この作品のタイトルについては、アガサ自身もいろいろ考えたようです。 「いったん『煙幕』にしようかとも思ったという」(396頁、「解説」より) なるほどね。『動く指』よりは『煙幕』のほうがいいような気が読者もします。 でも、本書に限らず、アガサの作品にはどれも、霧のような煙幕が張られています アガサの作品にはいつも疑わしい人物が多数登場します。これも煙幕の一種です。 読者はいつも、アガサの煙に巻かれてしまいます。 巻かれながら、犯人探しをするのも楽しいことを感じているのです。 本書巻末の「解説」を書いた久美 沙織さんの見方が面白かったです。 「動く指どうしの対決」(396頁)という見方です。 誹謗中傷の手紙をタイプライターで打つ邪悪な人間の「動く指」。怖いです。 対する「動く指」は、 「どこかの赤ちゃんにプレゼントするために編んでいる」(397頁)おばあちゃんの「動く指」。 やさしくて、こころ温まる「動く指」です。 本書の表紙カバーは、ミス・マープルの「動く指」を暗示しているようです。 写真には、老婦人の血管の浮いた足と靴と緑色の毛糸玉だけが見えています。 「動く指」先は全く見えません。 足元の毛糸玉だけで、その先の編み物のために「動く指」は読者の想像に任せています。 動きのない表紙カバーの写真は、欄外に やさしい老婦人が手に持つ編針の「動く指」を想像させてくれます。いい写真です。 どんな人間も、心の中には善と悪の二面性を持っています。 善良な人間と邪悪な人間は紙一重です。 社会的な地位を有する職業についている立派な人間でさえ、こころは変化します。 結婚をして子供を育ててきたりっぱな地位のある父親が、 美人の若き家庭教師にこころを奪われて、古女房を殺害するなんてこともあり得ます。 さらに過去の犯行の発覚を恐れて二番目の殺人を犯したり、 さらに古女房の連れ子だった娘までをガス自殺に見せかけて殺そうとさえします。 こんな理不尽なことが普通の人間の心の中に起こりうる、 ことをアガサはみごとに描いています。 1942年の作品。 2023年の今日読んでも古さを全く感じさせません。 | ||||
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うーむ。これはあまり面白くなかったなあ。 面白くなかったその一。 前半から中盤にかけての話が退屈で、頁をめくる手が止まりがちだったこと。 面白くなかったその二。 ミス・マープルの登場が遅いのと(本篇391頁の中、289頁でようやく登場)、彼女が登場するほかの作品と比べて精彩を欠いているように感じられたこと。 面白くなかったその三。 訳文がレトロな感じで、いまいち乗れなかったこと。殊に、会話文がダメでした。 一点、好印象を抱くことができたのは、あか抜けない変てこ女(と、周りから思われている)のミーガンと、語り手ジェリー・バートンの関係性ですね。なかでも、第十一章で見せるジェリーの行動には、あっ!と言わされました。 それと、非常に気になったんですが、巻頭の「登場人物」欄に載っていてしかるべき人物がふたり、抜けてました。 〈パイ氏〉と〈ミス・ギンチ〉のふたり。 本文の中で犯行の容疑者として名前があがっている人物ですし(276頁と288頁の二箇所で)、なぜこのふたりの名前が「登場人物」欄にないのか、理由が分かりません。 | ||||
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3/4位過ぎたところで颯爽と登場。名推理を働かしてサッと事件を解決。爽やかだしカッコいい。 | ||||
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やっぱり面白い。人物描写など、情景が浮かびます。文章に上品なユーモアがあり、読んでいて心地よいです。 | ||||
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