メソポタミヤの殺人
- エルキュール・ポアロ (40)
- エルキュール・ポアロ・シリーズ (37)
- 殺人は癖になる (1)
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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とある看護婦の主観で綴った殺人事件の記録を読むという作品。ポアロの頭の回転が早すぎて展開もサクサク進んでいった印象。 | ||||
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この作品はクリスティの2回目の結婚までの半生をわかった上で読む作品であると思います。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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旧訳は数十年前に読んだが、新訳にて久々にお馴染みの『メソポタミヤの殺人』を手に取った。ドラマ版も何度も視聴しているので、犯人もトリックもしっかり記憶にとどまっている状態で読み始めた。 しかし率直に言って、驚いた。これはアガサ・クリスティなのかと。文体の手触りが全く異なるのだ。旧訳の肩ひじを張った感じがさっぱりと抜け、当世風の、力みのない文体に変貌していたのである。「ちょっとばかり硬派なライトノベル」と見紛うくらいに。 確かに、この物語の語り手(書き手)はレザラン看護師(昔風の言い方をすると看護婦)で、彼女が依頼されて執筆した彼女視点からの事件記録という体裁を採っている。したがって、建前としては、執筆経験のない素人のルポルタージュ、ということになる。 新訳は、こうした設定に絶妙な真実味を持たせる。私はレザランの筆致によっていつの間にかぐいぐいとアッシリア遺跡の発掘現場に誘われてしまった。非日常世界へ没入していくライトノベルさながらだ。いや、むしろポアロを知らないラノベ読者にミステリ・ライトノベルと称して読ませてみたい。 アガサ・クリスティ作品の、新たな可能性をここに見た。翻訳次第で、時代を超え何度も化ける大作家である。 ただ、あえて苦言を呈すと、タイポとみられる箇所が若干あったのが残念である。「みなさん」と書くべきところを「みんさん」と書かれているのを1か所発見した。修正されることを願う。 | ||||
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さすが安定の面白さだけど、意外とあっさり。 | ||||
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イラク~バクダッドという中近東を舞台に、『アクロイド殺し』で読者を驚嘆させた「信頼できない語り手」の概念をいかんなく発揮した今作。冒頭は、看護師のエイミー・レザランが考古学者のライドナー博士から、妻ルイーズの付き添いを依頼される場面で始まります。エイミー・レザランは護衛相手のルイーズから、スパイとして処刑されたはずの元夫から何か月にも渡って脅迫状が送られているという話を聞かされます。元夫が生き返って自分を殺しにくるのだと不安に駆られているルイーズですが、気のせいだと言う夫を始め、死んだはずの人間から手紙が届くはずなどないと、彼女の心配を妄想だとまともに取り合おうとする人はいません。ところが、寝室でルイーズの死体が発見されたことで、事件は一気に急展開しはじめます。 最初の被害者であるルイーズの付き添いとして発掘現場に連れてこられた看護師エイミー・レザランの視点で語られる本作。それではポアロは今回はどこに?・・・というと、彼はちょうどオリエント急行の殺人事件を解決し凱旋する帰途にいました。ここでポアロがシリアからバグダッドを経由することを知ったメイトランド捜査の依頼で、ポワロは捜査に加わることになります。 このように、今回のポワロは鳴り物入りで捜査に加わることになったため、彼の傍らにはいつものヘイスティングスの姿はありません。その代わりを務めるのが、考古学者のライドナー博士から妻ルイーズの付き添いを依頼された看護師のエイミー・レザランその人です。事実、彼女は非常に優れた観察力を見せつけ、ポアロはレザランを腹心の友とし、彼女を「ヘイスティングス」と称するのです。 さて、彼女エイミー・レザランの視点による捜査記録として書かれた本作ですが、ここでのポアロの活躍は一見するとエイミー・レザランの優れた観察眼に隠れがちです。しかし今作のポアロは、人々に「ゴシップ」を奨励したり、容疑者のリストを巧みに絞り込むなど、技巧面で相変わらずいい仕事をしています。また、本作では中近東の遺跡発掘現場の様相を微に入り細を穿つ描写で、クリスティが考古学的発掘の生活についての深い理解を堪能できるのも一興でしょう。さらに、メインの殺人ミステリー以外にもいくつかのサイドストーリーが展開されるなど、本作は本筋以外に多数の見どころを備えた1冊とも言えそうです。 | ||||
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中古とは思えないほどの非常に良い状態でした。とても満足です。 | ||||
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クリスティーさん自身の、失踪と再婚。と言うのを知ってると、この作品が、完全に私生活とリンクしている事がわかる。考古学者の遺跡発掘現場での殺人、なんて普通思い付かない舞台だもの。 そんな余計な知識は抜きにして読むと、ミステリアスな美人妻、と言う犠牲者の造形と、夫を始めとした関係者と犠牲者との人間関係が、ポアロの登場で、徐々に暴かれていくのが、とても面白かった。そして意外な犯人が暴かれるが、何となくわかってしまう。一応不可能を可能とするトリックがあるのだけど、それ程驚愕のトリックではない。作者のミステリーとしては、標準的な出来ではないか。 だが、中近東の遺跡発掘現場と言う舞台の意外性と、作者の私生活との関連が興味深く、十分読む価値のある作品であった。 | ||||
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