ビッグ4
- エルキュール・ポアロ (40)
- エルキュール・ポアロ・シリーズ (37)
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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バカバカしい。 | ||||
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そりゃないよ、読者もヘイスティングズも裏切られっぱなしだ。あぁ、面白かった。 | ||||
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国際的犯罪組織とポアロの戦いを描いた作品。 | ||||
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ビッグ4とは国際犯罪組織だそうですが、何とものんびりした展開です。終盤多少盛り上がりますが、やはりポアロには本格推理が似合います。詰まらなくて、読むのに随分時間がかかりました。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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この作品、日本のファンの間では評価が低く、「面白くない作品が続くから作者がスランプだったのだろう」なんて言う人がいますが、それは間違いだと思います。 そもそも作者は、ジェットコースターのような展開の激しい冒険活劇を描くのが好きだったようで、この作品も楽しく書かれたように感じました。 それを後世になって、当時の文化も流行も知らない人が、スランプなんて決めつけるのはすごく傲慢だと思います。 ポワロものを買って、推理部分が少なくてガッカリした人も多いのでしょうが、私は面白く読めました。 | ||||
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こんなことでと思われる方もいるかもしれないけれど、本好きで大切に使って読みたかったのに、ダンボールに直に入っていて、数箇所表紙の端が折れていました。 本屋で購入すればいい話ですが、いざ利用した時にこのような状態で送られたのはとても残念です。雨でダンボールが濡れていたら本まで染みていました。 | ||||
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予告は受けていたwが、これほどとは思わなかった。 トミー&タペンスに代表される、著者のちょい緩めのスパイスリラーは嫌いじゃないので高を括っていたのだが、なにしろビッグ4の存在によって、頭のネジをもう二回ほど余分に緩めておく必要があったw この時期、著者のアマチュア気分のファン気質はまだ多分に残っていたと思われるので、ビッグ4の設定はモリアーティ教授のオマージュに過ぎないかもしれないが、英国の犯罪を裏で操作するモリアーティに較べて、世界の争乱を裏で操作するビッグ4は、ポワロを陰謀論の世界に強力に追いやってしまった……。【注1】 なにしろこの秘密組織、「やつらの目的は全世界を征服することなのです」(P.61)で、「やつらは、保有している磁気引力の新兵器をテストしてみたのにすぎないのです」(P.62)だとか。 そして不可思議な事件が起きれば、あのポワロが灰色の脳細胞で、「これは裏にビッグ4の手が回っているに違いない」と呟くのである……。 これではポワロは馬淵睦夫どころか、なんでもかんでもゴルゴムの仕業だと喝破する南光太郎も笑えないw 本書はもともと、『ポアロ登場』や『教会で死んだ男』に主に収録された初期短篇群と同じThe Sketch誌に、翌年の1924年に掲載された連作短篇だったが、著者は1926年末の例の事件を含む精神状態で執筆どころでなかったので、1927年の年明け間もない頃に長篇にまとめ直してやむなく?出版したものである。 予備知識なしで読んだら、トップ三人の影がやたら薄くて、ポワロはNo.4とばかりやりあっていることにも驚かされる筈だが、雑誌連載時の共通タイトルはThe Man Who Was No.4だったという。長篇にまとめ直すにあたっては、義理の兄(やらかした夫の兄ということだ)が協力しているらしく、どの程度の変更が入っているのか不明だが、もしかしたら、雑誌掲載の形で読むほうがツッコミ処は少なかったかも……そんなことないかw しかしできれば、元の連作短篇状態のものにも目を通してみたいものである。【注2】 プロットへのツッコミ以外に、なぜ前作?の「クリスマスの冒険」でヘイスティングスをせっかく南米に葬ったというのに、わざわざ家族を置いて一時帰国という無理やりな設定を組み込んでまで、彼を復活させたのかも理解できない。 ファン人気があって、編集部から命じられたのだろうか。 おかげで、ビッグ4という巨大なツッコミ処に目を瞑っても、ポワロが心配で残していけないという理由で、危険も示唆されている家族を放置して半年以上もポワロの側に居続ける、正義感が強いだけのまったくの無能なヘイスティングスを、こちらは我慢し続けなければならなかったw えっ、クライマックスの策略には、彼の存在が不可欠だった? いいえ、そんな言い訳は通じませんww もう一点、これはツッコミではないのだが、組織を束ねる影の薄いNo.1はチャイナ人である。 リー・リン・チェイリー・チャン・エイというチャイナ人【注3】で、レーニンやトロツキーも裏から操作していたそーな。 登場が1924年であることを考えれば、ノックスのツッコミに該当する一例ではあるが、元より本作でポワロと主に対決するのはNo.4なので、いわゆる「怪しげな術を繰り出す支那人」が前に出るものではない。しかし同じアジア人国として、日本の影が薄かったのはやや気になった。【注4】 まぁぶっちゃけたところ、著者に東洋への興味がそれほどなかっただけだった可能性が高いが、以下、一般的に英国人の目に映っていたであろう日本を描写してみるw 二流人種のくせに白人様の猿真似を始めたと思っていたが 日清戦争や北清事変で、意外に他の黄色人とは少し違うところを見せた。 われわれは以前からロシアの東方への拡大に警戒し続けてきたが 南アフリカ等の対応で手一杯だから 日本を利用して少しでもロシアの防波堤にするつもりで、日英同盟を結んで平等に扱ってやった。 ところが彼らは予想以上に働いて、日露戦争にまさか勝利してしまった。 その手柄で他の白人国とも平等条約を結ぶようになり 第一次欧州大戦でも役処を守って動いたから、名誉白人とおだてられたりもした。 そうすると生意気にも調子に乗って、人種差別反対とか人類はビョードーとか言い始めたこともあって 特に海を挟んだ隣国のアメリカは警戒を強めた。 彼らはわれわれが大戦中の巨額な借金で頭が上がらないのをよいことに 日英同盟を破棄させた。 ところがこんな背景に気づかず、日本人はわれわれを裏切り者だと言い始めて アメリカと同じように敵対視するようになった……。 こんなところか。 この流れの中で、日英同盟の破棄がまさに1923年。 つまり一年前まで同盟国だったというのに、多くの一般英国人にとっては、日本への関心などないのが普通だったのか……。 そこのところがもっと知りたい。 【注1】著者に並び称される女流推理作家のドロシー・L・セイヤーズの同時期の作品「アリババの呪文」にも、メンバーを数字で呼ぶ犯罪組織が登場しているので、当時この二人だけでなく、もっと広範囲にこの手の設定の流行を論じることができるかもしれない。 【注2】安直に考えれば、18章に分かれているので、18週に渡って連載されたのかもしれない。エピソードでざっくり分ければ、「導入および精神病院からの脱走患者の事件」「ダートムアのジョナサン・ホェイリイの事件」「サリー州の科学者、ハリデイ氏失踪事件」「パリでの後日談とヘイスティングスの潜入捜査」「ウースター州のペインター氏死亡事件」「チェスの世界的名手突然死事件」「ヘイスティングス誘拐事件」「No.4の絞り込みとフロッシー・モンロー事件」「ハートフォートシャーのテンプルトン氏中毒事件」「最後の戦い」の10件に相当。【注5】 【注3】リー・リン・チェイはジェット・リーの本名。デビュー時はこの名前だった。 【注4】ある人物に化けたNo.4は、ヘイスティングスを「日本の柔道」(P.86)で投げ飛ばすけれど。 【注5】ペインター氏が始末された原因は、彼が『中国の見えざる手』という本を書いたからw 100年近く後、同じ題名で大ヒットする書物が登場するとは……。 | ||||
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予告は受けていたwが、これほどとは思わなかった。 トミー&タペンスに代表される、著者のちょい緩めのスパイスリラーは嫌いじゃないので高を括っていたのだが、なにしろビッグ4の存在によって、頭のネジをもう二回ほど余分に緩めておく必要があったw この時期、著者のアマチュア気分のファン気質はまだ多分に残っていたと思われるので、ビッグ4の設定はモリアーティ教授のオマージュに過ぎないかもしれないが、英国の犯罪を裏で操作するモリアーティに較べて、世界の争乱を裏で操作するビッグ4は、ポワロを陰謀論の世界に強力に追いやってしまった……。【注1】 なにしろこの秘密組織、「やつらの目的は全世界を征服することなのです」(P.61)で、「やつらは、保有している磁気引力の新兵器をテストしてみたのにすぎないのです」(P.62)だとか。 そして不可思議な事件が起きれば、あのポワロが灰色の脳細胞で、「これは裏にビッグ4の手が回っているに違いない」と呟くのである……。 これではポワロは馬淵睦夫どころか、なんでもかんでもゴルゴムの仕業だと喝破する南光太郎も笑えないw 本書はもともと、『ポアロ登場』や『教会で死んだ男』に主に収録された初期短篇群と同じThe Sketch誌に、翌年の1924年に掲載された連作短篇だったが、著者は1926年末の例の事件を含む精神状態で執筆どころでなかったので、1927年の年明け間もない頃に長篇にまとめ直してやむなく?出版したものである。 予備知識なしで読んだら、トップ三人の影がやたら薄くて、ポワロはNo.4とばかりやりあっていることにも驚かされる筈だが、雑誌連載時の共通タイトルはThe Man Who Was No.4だったという。長篇にまとめ直すにあたっては、義理の兄(やらかした夫の兄ということだ)が協力しているらしく、どの程度の変更が入っているのか不明だが、もしかしたら、雑誌掲載の形で読むほうがツッコミ処は少なかったかも……そんなことないかw しかしできれば、元の連作短篇状態のものにも目を通してみたいものである。【注2】 プロットへのツッコミ以外に、なぜ前作?の「クリスマスの冒険」でヘイスティングスをせっかく南米に葬ったというのに、わざわざ家族を置いて一時帰国という無理やりな設定を組み込んでまで、彼を復活させたのかも理解できない。 ファン人気があって、編集部から命じられたのだろうか。 おかげで、ビッグ4という巨大なツッコミ処に目を瞑っても、ポワロが心配で残していけないという理由で、危険も示唆されている家族を放置して半年以上もポワロの側に居続ける、正義感が強いだけのまったくの無能なヘイスティングスを、こちらは我慢し続けなければならなかったw えっ、クライマックスの策略には、彼の存在が不可欠だった? いいえ、そんな言い訳は通じませんww もう一点、これはツッコミではないのだが、組織を束ねる影の薄いNo.1はチャイナ人である。 リー・リン・チェイリー・チャン・エイというチャイナ人【注3】で、レーニンやトロツキーも裏から操作していたそーな。 登場が1924年であることを考えれば、ノックスのツッコミに該当する一例ではあるが、元より本作でポワロと主に対決するのはNo.4なので、いわゆる「怪しげな術を繰り出す支那人」が前に出るものではない。しかし同じアジア人国として、日本の影が薄かったのはやや気になった。【注4】 まぁぶっちゃけたところ、著者に東洋への興味がそれほどなかっただけだった可能性が高いが、以下、一般的に英国人の目に映っていたであろう日本を描写してみるw 二流人種のくせに白人様の猿真似を始めたと思っていたが 日清戦争や北清事変で、意外に他の黄色人とは少し違うところを見せた。 われわれは以前からロシアの東方への拡大に警戒し続けてきたが 南アフリカ等の対応で手一杯だから 日本を利用して少しでもロシアの防波堤にするつもりで、日英同盟を結んで平等に扱ってやった。 ところが彼らは予想以上に働いて、日露戦争にまさか勝利してしまった。 その手柄で他の白人国とも平等条約を結ぶようになり 第一次欧州大戦でも役処を守って動いたから、名誉白人とおだてられたりもした。 そうすると生意気にも調子に乗って、人種差別反対とか人類はビョードーとか言い始めたこともあって 特に海を挟んだ隣国のアメリカは警戒を強めた。 彼らはわれわれが大戦中の巨額な借金で頭が上がらないのをよいことに 日英同盟を破棄させた。 ところがこんな背景に気づかず、日本人はわれわれを裏切り者だと言い始めて アメリカと同じように敵対視するようになった……。 こんなところか。 この流れの中で、日英同盟の破棄がまさに1923年。 つまり一年前まで同盟国だったというのに、多くの一般英国人にとっては、日本への関心などないのが普通だったのか……。 そこのところがもっと知りたい。 【注1】著者に並び称される女流推理作家のドロシー・L・セイヤーズの同時期の作品「アリババの呪文」にも、メンバーを数字で呼ぶ犯罪組織が登場しているので、当時この二人だけでなく、もっと広範囲にこの手の設定の流行を論じることができるかもしれない。 【注2】安直に考えれば、18章に分かれているので、18週に渡って連載されたのかもしれない。エピソードでざっくり分ければ、「導入および精神病院からの脱走患者の事件」「ダートムアのジョナサン・ホェイリイの事件」「サリー州の科学者、ハリデイ氏失踪事件」「パリでの後日談とヘイスティングスの潜入捜査」「ウースター州のペインター氏死亡事件」「チェスの世界的名手突然死事件」「ヘイスティングス誘拐事件」「No.4の絞り込みとフロッシー・モンロー事件」「ハートフォートシャーのテンプルトン氏中毒事件」「最後の戦い」の10件に相当。【注5】 【注3】リー・リン・チェイはジェット・リーの本名。デビュー時はこの名前だった。 【注4】ある人物に化けたNo.4は、ヘイスティングスを「日本の柔道」(P.86)で投げ飛ばすけれど。 【注5】ペインター氏が始末された原因は、彼が『中国の見えざる手』という本を書いたからw 100年近く後、同じ題名で大ヒットする書物が登場するとは……。 | ||||
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色々指摘される痛い点(痛い点以外にこの作品の特徴があるのか?)は差し置き、ポアロにこんなアクティブな行動ができるのだろうか? 大陸からスタイルズ荘近辺に避難してきた時点ですでにベルギーの警察署長を定年退職していたはず。それから13年も経ってまだ元気すぎる。 | ||||
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