ゼロ時間へ



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初公開日(参考)2004年05月
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長編小説

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ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

2004年05月14日 ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

残忍な殺人は平穏な海辺の館で起こった。殺されたのは金持ちの老婦人。金目的の犯行かと思われたが、それは恐るべき殺人計画の序章にすぎなかった―人の命を奪う魔の瞬間“ゼロ時間”に向けて、着々と進められてゆく綿密で用意周到な計画とは?ミステリの常識を覆したと評価の高い画期的な野心作を新訳で贈る。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

ゼロ時間への総合評価:9.04/10点レビュー 55件。Bランク


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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(8pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

ゼロ時間への感想

クリスティの作品の中でも高評価の本作は、さすがの面白さでした。序盤からの伏線が回収され、終盤のどんでん返しに見事に集約されて行きます。事件がなかなか起きず、その後トリックも犯人も良く分からず読んでましたが、人間ドラマがメインにある感じでしょうか退屈しませんでした。犯人像は現代的ともいうべき物で、いつの時代にもこんな奴いたんでしょうね。ラストも個人的には好きな終わり方。ミステリーの女王の名に恥じない作品でありました。

なおひろ
R1UV05YV
No.1:
(7pt)

ゼロ時間への感想

すべての事件は「ゼロ事件」へ!傑作です!

ジャム
RXFFIEA1
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.53:
(5pt)

クリスティの本質は、近所の噂好きおばさん&奇想作家じゃなかろうか

ポワロもマーブルも、アガサ・クリスティはそれがシリーズものとして人気を博すようになったあとは、そこはそれあるていどビジネスとして適当なクオリティを安定して出す、という営業を考えて作品を設計していたと思う(それはそれ職業作家なのだから当然である)
しかしエルキュールもジェーンも出ない、シリーズものではない単発もののときは、女王様が「そんなに売れないかもしれないけど、ここぞとばかり好み」をこれでもかと炸裂させた彼女の本質がくっきりと表れた作品となるのではないだろうか。
 その証拠に見よ!「ナイルに死す」でも「ABC殺人事件」でもなく、「そして誰もいなくなった」が彼女で一番の有名作ではないか。
 などとエラそうなことを申してますが、クリスティをかつて読んでいた当時、シリーズものの安定の快楽に身を委ねて、「そして誰もいなくなった」もそしてこの「ゼロ時間へ」も未読でしたが(笑)
 しかし、日本のクリスティファンによるベストテンでも、クリスティ本人によるたわむれの自作ベストテンでも「そして誰も」「アクロイド」「オリエント」「予告殺人」そしてこの「ゼロ時間へ」の5作が期せずして一致していた(他の5作はそれぞれ一致せず)
 ということは、もしかしたらクリスティは、本格的なミステリ作家であるより、現代風に言えばもともとが「奇想」「変格」そのものが意識の本質にあり、現代日本で言えば高村薫や松本清張のような「真面目」な作家であるより、人間心理がかもし出す「偏差」「異常」を、そこはそれ世間知と人生を受け入れて楽しむおばさん感性でもあったために根底にある「常識性」で日常的に読みやすく気軽で手軽でそれでいて印象にのこるような展開で、しかもわかりやすい文章でサラッと書きこなす、という異常性と常識性を併せ持つ、というのが彼女の本質だったのではないだろうか。

 「ゼロ時間へ」に次々と出てくる容疑者たちの展開は異常で、犯人ならまさかそんなバカなことはないだろう、と思わせる物で常識人なら憤然と退けるようなものである。
 しかし最後に出てくる犯人の姿は、周囲の人に意外な変質と影響をもたらしていた、という点でも「なるほど」と思わせる。
 それはのちに同じ英国のヘイモン「聖堂の殺人」に出てくるような、あるいはクリスティ自身の「ポケットにライ麦を」をも彷彿とさせるような意外性を備えており、こうした人物像を造形できるという所は、人間関係のゴシップを楽しむ明るく楽しく小うるさいおばさん体質で覆い隠されているが、クリスティの本質は、それが単体で出た時は、スティーヴン・キングよりも恐ろしいホラーであり、あるいは現代小説に出てくるサイコパスよりも異様な作家ではあるまいか。
 だがしかし、最後にこの作品はロマンス作家としてのクリスティの本質をもとらえており、ラストシーンは同じく異色作にして彼女のトリック作家としての一面を衝いている、なんとエジプト中王国を舞台とした「死が最後にやってくる」とも共鳴する楽しい結末となる。
 こういったロマンの側面は、彼女から見れば晦渋で深刻であるP・D・ジェイムズにも共通するところで(ジェイムズは具体的にはその行為や展開を作品の中には取り込まないが、クリスティよりはるかに大人の関係性や性そのものの性質も書きこなすけれども)この大いなる常識人としての側面に助けられ、かくしてアガサ・クリスティは没後半世紀が経過してなお、一億部を超える大作家として君臨し愛されている。
 …が、この読みやすさと楽しいロマンスと人間関係のおばさん小説の側面に騙されてはいけない。彼女の本質は、人間心理の蘊奥から生み出される恐るべき脅威にあり、その本質は描かれないが人が人を支配するサイコパスの人心収攬術にある。或いは彼女の最大のトリックは、その世間知とおばさんのお喋りで「また始まった」と思わせながら、その人間精神の深い洞察と恐怖を、楽しく明るく面白く、の隠れ蓑で、プレーンな外観のもとで、その人格にひそむ異常性をみごとに隠しおおせたテクニックにあるのかもしれない。
 思春期に読んだら、それは判らなかったことだろう。
 と中年になってクリスティを何の気なしに手に取って、その恐ろしい正体を楽しみながら推し量ったことであった。
ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300821
No.52:
(3pt)

古典の割には読めるほう

ただ、半分くらいまでなにも事件が起こらなくて、辛かった。
ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300821
No.51:
(5pt)

アガサの小説はなぜ面白いのか

おもしろかったです。
どこが?
殺人犯人が偽装証拠をわざと残したり、偽のアリバイ工作をするところです。

正常なエレベーターに、わざと「故障中」の看板を吊るして、
心臓の悪い、酔った老人に無理に階段を登らせるようにしむけるようなところ。
老人は部屋まで必死で登り、心臓発作を起こして死んでしまいます。
ホテルのオーナーは、看板はだれかのいたずらと答えます。

悪ガキのいたずらのような殺人計画ですが、完全犯罪と言えるかも?
小説ならではの面白いプロットです。

本書『ゼロ時間へ』のタイトルとなっている「ゼロ時間へ」の言葉は、
本書のどこに出てくるか。

「その時にいたる――クライマックスに! ゼロ時間(傍点あり)だ。そう、すべてがゼロ時間に集約されるのだ」(14頁)

「殺人事件自体は物語の結末なのです。つまりゼロ時間」(346頁)
「少し間を置いて、彼は言った。『今がそのゼロ時間です(傍点あり)!』(346頁)

「殺人は事件が起こるはるか以前から始まっているのです! 殺人事件は数多くのさまざまな条件重なり合い、すべてがある点に集中したところで起こるものです」(346頁)

面白いカウント・ダウンです。
5,4,3,2,1,ゼロ!

《備考》
本書『ゼロ時間へ』の表紙カヴァーの写真について

写真に映っているエレベーターは、旧式です。
新式の
「エレベーターは自動式なんですよ、先生。操作する者がいる必要はないんです」(189頁)
表紙カヴァーの写真を見ると、
エレベーターの中に、操作者が座る折り畳み式の丸い小さな椅子が見えます。
昔のエレベーターは、運転手が必要な一種の乗り物だったのです。
蛇腹式のドアも運転手が開け閉めしました。
なつかしいな。
そしてエレバーターの外には、
乗る人のいない時に操作者が寄りかかる木製の手摺が見えます。
この写真のエレベーターには、操作する者が必要なんです。
操作する者が持っているカギがなければ動かすことができない乗り物です。

一方、自動式エレベーターには、
乗る人が自分で押す「上下ボタン」や「階数表示ボタン」が付いているはずです。

そういうボタン類が、写真のエレベーターにはまったく無いのですから、
表紙カヴァーの写真のエレベーターは、自動式ではありません。
操作する者が必要な旧式のエレベーターです。

旧式のエレベーターって、いいですね。
ノスタルジックな雰囲気があって。

しかし、旧式のエレベーターでは、
本書の第一番目の口封じ殺人のトリックが成立しません。

フロントへ行って、
旧式エレベーターを操作できる「ポーターかベルボーイ」(189頁)を呼んでもらえば
いいだけなので。

『ゼロ時間へ』の原作が出版されたのは、1944年。
最初の自動式エレベーターが動いたのは、1890年。
1944年と言えば、1890年から五十年以上経っているころの話なので、
自動式エレベーターはかなり普及していたはず。

そもそも、このホテルには自動式エレベーターが設置されていた、
とホテルのオーナーが言っているんですから。
ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300821
No.50:
(5pt)

不穏な話の緊張感に、ぞくぞくしました。そして、犯人の動機が凄ぇ怖かったっす

ぞくぞくする怖さを味わったミステリ。
犯人の正体が分かるまでのスリリングな緊張感もなかなかのものでしたが、それ以上に、この事件を計画した犯人の動機が怖かった。ぞっとしましたね。

序盤の〝扉を開ければ、そこには人々が〟の章で提示される複数のエピソードが、不穏な話の雰囲気を醸し出し、後になって効いてくるところ。著者ならではの演出の妙を感じました。なかでも、「二月十四日」の描写が印象的。ぞくりとする薄気味悪い怖さがあります。

ひとつ、これはちょっとまずいんじゃないかと思ったのは、文庫本カバーの裏に記されている【話の紹介】の文章です。
その第一行目、《殺されたのは■■■■■■■。》と書いてあるんだけど、この登場人物が殺されるのは、作品の半分を過ぎてからなんですよね。そこまで読み進めて分かることを、いきなり【話の紹介】で明かしてしまうのはどんなもんかなあと。
その辺りのことは、霜月 蒼『アガサ・クリスティー完全攻略〔決定版〕』(ハヤカワ文庫)の中、本作品紹介文である【おはなし】と読み比べてみれば、これから作品に向かう読み手に対して、どちらがより注意深く記しているかがはっきりと分かります。
できれば、本文庫の表紙裏に記されている【話の紹介】文など読まずに作品に向かったほうが、話をより楽しめるかと思います。
ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300821
No.49:
(5pt)

やっぱり面白い

上手い、、面白いです
ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:ゼロ時間へ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300821



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