M化学工業の財務次長・宇田康雄に、妻優子には話せない秘密ができた。

クラブを開業して以来、貝塚幸子は愛人・宇田康雄に対してよそよそしくなった。

バリ島をオートバイで駆ける拓也、21歳。ちょっと不器用で、ひとりで生きることを習い性にしている青年。

南紀・白浜で女性が毒殺され、その所持品から呼び出しの手紙が発見された。差出人はT・H。

あの男は殺さなければならない。胡桃沢は、恨みをこめて国本多計彦の首を絞めた。

死霊、生霊、鬼などが人々の身近で跋扈した平安時代、妖しのものを相手に陰陽師安倍清明が親友の源博雅と挑むこの世ならぬ難事件

姉の妊娠を知った日に、妹の抱いたある“秘め事”―ひんやりとなまめく感性の空間。芥川賞受賞。

縫箔の職人田毎はパーティでかつ

刑事である「私」は、矢萩利幸という男の名前を三度聞くことになった。最初は首のないバラバラ死体の主として。

編集者の私は、知り合った金谷という老人から、推理小説になるかも知れないと日記を預かる。

虹色に輝く絹織物、謎の野蚕を養殖する男と女―。あまりにも無惨な愛の代償とは何だったのか。

紀州一の大富豪柳川家。その門前を今、鋭く見つめる三対の眼があった。

上野発の急行「妙高」に乗りこんだ奇妙な男女。

脳移植手術を受けた青年にしのびよる灰色の恐怖。君を愛したいのに、愛する気持が消えてゆく…。

学生時代から仲の良い京都のOL三人組が、NTT株で儲けたのをきっかけに株を始めた。

女優の卵―中川亜矢子の恋人が、取材旅行へ行ったきり消息を断ち、その後、惨殺死体で発見された。

証券マン岩木和彦の前で新しい顧客が次々と殺されていく…。第1の殺人は、顧客の一人・住田かよ子が絞殺されたこと。

私立探偵・真木は、実業家・磯村の依頼で19歳の娘・乃里子の行方を捜すことになった。

今日、私は死ぬ。私を殺したいと思っている人間が七人いて、その中の誰かに殺されることになるのだ…。

いつ崩れるかほからない、危うい均衡の上に成り立つ現代世界。

虫売りを生活の足しにしている浪人の妻・紀乃は、いつしか我が身をもひさぐ運命に(表題作)。

恐怖は人間の最も古くからの感情だと言われている。真っ暗闇の中で野獣に襲われる恐ろしさを想像してみれば、容易に納得がいく。

縫箔の職人田毎はパーティでかつての恋人だった鶴子と再会した。この出逢いが悲劇へとつながる表題作「折鶴」。

美しい三河湾の砂浜に老人の死体が打ち上げられた。しかし被害者の身体には崖から突き落とされたような傷が…。

降伏はせぬ!硝煙の五稜郭を脱け出した隊士2人。自由と、誇りを守るために奥蝦夷へ。

雨の海辺で、何者かに追われる人妻を救った池内峻介は、彼女を自宅にかくまう。

「男」が、飛び降りた。目撃者が駆けつけてみると、そこには「女」の死体が転がっていた。

東北出身のホステスが、都心のラブ・ホテルで、農薬が混入されたジュースを飲んで死んだ。

立山連峰と後立山連峰と槍穂高連峰がY字型にぶつかる要所にあるM岳。

逃した魚は泳いでる。石の中でも十月十日。

新宿角筈村に剣術道場を構える老剣客・日影一念は、臨終の床で、なぜか二人の内弟子、白根岩蔵と成子雪丸に、自分の遺体と共に秘伝の書を土中に埋めよと言い残す。

道場を出奔し、名を変えて諸国を巡っていた白根岩蔵は、江戸に戻って金貸しの食客となる。

富豪の若き一人娘が不審な事故で死亡して三カ月、彼女の遊び仲間だった男女四人が、遺族の手で地下シェルターに閉じ込められた。

アルプスの観光地・ユングフラウヨッホを訪れた三毛猫ホームズ一行。

抜け殻だった。欠くした過去が蘇るはずはなかった。

50口径ライフルの赤外線スコープが捉えた日本人少女の顔―ジャパンバッシングかまびすしいワシントンDCで起った不幸な交通事故を清算させるべく、元女性警官の指が引き金にかかった。

札幌のホテルで、小樽の美人画家が殴打殺害された。しかし“犯人”は、その時刻函館から青森へ向かう車中にいた。

失恋と借金、失意の風見ゆう子は、自殺を決意して雪の北海道へ旅立った。

被害者はトラベル・ミステリーの第一人者。

ライバルの死と引換えに得たノーベル賞。先端医学の独走がもたらした闇を暴く。

樫間高之との結婚を控えた森崎朋美は、式場での打合せの帰途、不慮の事故死をとげた。

悪と対決すべき人間が悪の手に身をゆだねたとすれば―。絶大な権力をもつ警察組織は、つねに腐敗の危険をはらんでいる。

17年前、オーストラリアで目撃した老人の集団飛び降り自殺。

映画界に異彩を放つワンマン監督、大柳登志蔵が謎の失踪をとげた。しかも『探偵映画』という野心作の撮影中に。

ただ一文字「願」と書かれた奇妙な葉書が四通配達された後、彩子の父・駒津が殺害された。

美少女棋士今井香子は新幹線の中で、見知らぬ男から一通の封書を預かった。

都内のホテルで謎の男・神谷の死に直面した探偵・冴木涼介と隆親子。

最初は、単なる酒に酔った喧嘩での致死事件と思われた。だが、そうではなかった。

いま一歩で幸福を掴みかけたのに恐怖を運んできた男に邪摩されて運命は逆転した!!名手がその絶妙な筆致で描く、恐怖心理サスペンスの最新傑作六編収録。

彫像という名を刻まれた男がいた。新坂五郎。

室町時代に真宗王国を築き、権勢を振るった本願寺の法主、蓮如は5人の妻に、27人の子を産ませた。

室町時代に真宗王国を築き、権勢を振るった本願寺の法主、蓮如は5人の妻に、27人の子を産ませた。

不審な飛び下り自殺の巻き添えになった妹・静乃の死の際の心像を感受した兄・秋谷修一は、連鎖する殺人事件の鍵を握る記憶喪失の女・中川詩織に愛を感じつつ、人間の業の悲しさが生んだ惨劇の終末をみた。

高級クラブ「パンドラ」のNo.1ホステスが猫と心中(!?)した。不審を抱いた深田光彦が行方不明。

「忠の一字は守らねばなりませぬ。

珍らしい姓をもつ人物が、続けざまに殺される。

遥か遠い昔、愛し合いそして別れ別れになった二人。

「その夏、私たちは、ある事情から巨額の金をつくることに熱中していた」―大友克洋をアメリカに売り飛ばし一攫千金をたくらむ矢作一味は、この天才マンガ家のスランプ解消作戦に着手。

気が弱く、口べたで、ぱっとしない中年の男。

作家たちが集まるパーティで釣部渓三郎は美女と知り合い、誘われるままに一夜を共にした。

艶麗な舞姿で絶頂を極める日舞の名花芳沢胡蝶。198X年、新年の挨拶がわりにシリウスからねらわれたのは、胡蝶の命。

伊達政宗を遠祖に持ち、馬術とピストルの名手である伊達順之助。

ラジオの深夜放送のリクエスト葉書で〈祝日に殺人の列車が走る〉という十津川宛の挑戦状が届けられた。

有明海三角湾で東京在住の画家大田垣信也が水死体で発見された。熊本県警は他殺とみて警視庁に応援を求めた。

やりきれない夏の日、少年は少女に出会った。青春の感傷を乾いたユーモアで包んだ新時代の俊英、待望の書下し長編小説。

ピアノ・コンクールで一等賞をとった女の子が、演奏会を前にして行方不明!観光気分で、音楽の都ウィーンにやってきたホームズたち一行は、またもやトラブルに巻き込まれた。

警視庁捜査一課の片山義太郎と妹・晴美、石津刑事と三毛猫ホームズの一行は、山間の由緒あるリゾートホテルの閉館記念パーティに招待された。

女流作家・砂村悦子が、死の直前に書いた自伝的小説。

「“日光”で面白いものを発見した」この一言を遺し、日光近くにある大牧場主・智秋家の次男が失踪、車だけが山形の日向川に…。

ルポライターの浅見光彦は、佐田教授らと共に後鳥羽上皇遺跡発掘のため、隠岐の中ノ島を訪れた。

ルポライターの浅見光彦は、長野・佐田教授らと共に後鳥羽上皇遺跡調査のため、隠岐中ノ島に来ていた。

将来を嘱望されている新進ピアニストの三郷夕鶴は、父・伴太郎の誕生会に間に合うようにと夕方の家路を急いでいる時、後から尾けて来た男に「旦那さんに」と紙切れを渡された。

将来を嘱望されている新進ピアニストの三郷夕鶴は、父・伴太郎の誕生会に間に合うようにと夕方の家路を急いでいる時、後から尾けて来た男に「旦那さんに」と紙切れを渡された。

房総の、観光客で賑わう別荘地から少し離れた山の中、奥深く分けいった道の遥か先、その建物はひっそりと佇んでいた…。

「私たちが死ぬのと、中原美由紀って人が死ぬのと、どっちがいい?」返すあてのない借金に切羽詰まつた若夫婦は、殺人を請け負う。

犯人は変質者か、倒錯者か、狂気の犯罪を追う刑事たちの執念。美女連続殺人事件のかげに、デート商法と着せ替え人形の謎。

星座に従い、六人の処女の肉体から必要な各部をとり、完成美をもつ「女」を合成する、という無気味な遺言状。

同じマンションに住む長谷川真佐子の依頼で、久方ぶりに郷里を訪れた田村和子は、真佐子との不思議な縁の糸の存在を知った。

産業スパイが射たれ、狙撃犯はその場で逮捕された。五十嵐丈吉、59歳。

紀州一の大富豪柳川家。その門前を今、鋭く見つめる三対の眼があった。

美貌の夫人の死には医師の死亡診断書も添えられ、異常な様子は見当らない。しかし、何かがおかしい。

40歳を過ぎて、スズキさんははじめて休暇をとった。その朝届いた一冊の古本『ドン・キホーテ』。

「俺は愛する妻と子を殺した男なのか?」―記憶を失った彼の過去が浮かび上がるにつれ、さまざまな断片的“事実”は、ある凄絶な犯罪を差し示す。

地下採石場跡の巨大な洞窟に、核シェルターの設備を造り上げた〈ぼく〉。

初めて知った愛を裏切り友情に背を向けた亜希が手に入れたものは…。近未来の愛のゆくえを描くサスペンス・ロマン。

若者組の山岳清浄行は開始された。極限状況の中で、人間の本質がむき出しになる。

荒海を渡り、絶壁をよじ登って、男は女のもとへやってきた。「私がいる。

その街に連続して起こった殺害事件。共通するのは死体と犯人の不可解な「消失!」。

浅草・隅田公園で血まみれの男が保護された。高沢明という自分の名の他、一切の記憶がない。

特急「あさしお3号」で刺殺された作家沢田功は十津川警部の友人だった。

「おれは函館で、人を殺した。何とか―」親友・牧原は十津川にそう言い残して、病院でこと切れた。

殺されたのは有名宝石店の美人社長。しかも別れた元女房。

日本人に特異的な右脳と左脳の機能差研究から、無中枢コンピュータを構想する大学助手。

卒業から三年後、共同出資で始めた京都嵯峨野の民宿に集まった大学のゼミ仲間七人を襲う連続殺人の魔手!第一の被害者は撲殺されて小倉池に浮かび、第二の被害者は刺殺されて山荘の密室に…。

卒業から三年後、共同出資で始めた京都嵯峨野の民宿に集まった大学のゼミ仲間七人を襲う連続殺人の魔手!第一の被害者は撲殺されて小倉池に浮かび、第二の被害者は刺殺されて山荘の密室に…。

京都・神戸旅行に出かけた嵯峨秋子、明石夏子、志摩信一、伊勢次郎は、クイズ番組で知り合った。

夫の淳一は泥棒、妻の真弓は刑事、という今野家に、ある晩少女が忍び込んできた。高木浩子、16歳。