湖畔亭事件
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湖畔亭事件の総合評価:
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江戸川乱歩は自分でも本格ミステリが書けないことに悩んでいたようだが、中編ぐらいの本作『湖畔亭事件』は、わりと本格の味わいを持っている。あくまで「味わい」というのが微妙なところだが、でも面白かった。 読者は、それまで見ていた世界が最後にみずみずしく揺らぐような体験ができると思う。クリスティーの小説などに多い、だまし絵的な構造を持つミステリとでもいえばいいか。ちょっと無理がある気もするけれど、まあよく考えてある。 併録作品は、乱歩初めての新聞連載小説『一寸法師』。それだけにラストは、これでもかというくらい二転三転する張り切りようだが、相変わらず「いつの間にそんなことやってたんだ明智小五郎」というツッコミどころも多い。 | ||||
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著者の作品には、基本的に一種の気味の悪さがあります。 それは人が普段秘めているいわゆる「嗜好」の部分が 表面上に浮き上がるからこそそう感じてしまうのかもしれません。 表題作もその嗜好が出てきます。 主人公は他者の行動をのぞき穴で覗くという特殊嗜好を持っている人間です。 ですがそれがゆえに犯罪の一幕を見る羽目となるのです。 一見すると出てくる事実は単純に映りますが だんだんと思わぬ事情が出てきて、意外な事実にたどり着くことになります。 もう1作品は著者のスタイルが存分に発揮されています。 被害者にはとんでもない淫蕩な傾向があったとか その父親にはとんでもない秘密が隠されていたとか… まるで悪夢に巻き込まれたかのような、作品たちでした。 | ||||
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湖畔亭事件と一寸法師の長編2作品が書かれています。 湖畔亭事件は、引っ込み思案で人とのコミュニケーションが苦手なレンズマニアな主人公がそのレンズと段ボールの筒を組み合わせ、それを何個かを通して覗き見できる装置を発明しますが、暗くてとても見えないような気がしました。 そして湖畔亭という旅館に長期逗留中に自分の部屋と温泉の脱衣所とをその発明品を設置して覗き見ている時に一人の女性が刃物で刺されるところを目撃してしまいます。 たまたま、同じ旅館に宿泊していた画家の河野と意気投合し、一緒に事件を追いかけますが、あるはずの死体が見当りません。死体はどこへ行ったのか。 最後は、すべてを知る人物が事件のあらましを説明するという意外な結末でした。 一寸法師は、手足の短い障害者のことを指すようです。こいつが健常者を含め、社会全てに恨みを持っている人物です。 主人公の小林紋三がこの一寸法師に公園で遭遇するところから話が始まります。 そして、事件は小林紋三のよく知る実業家の山野大五郎の令嬢三千子が行方不明となり、そうこうしているところでバラバラとなった死体の手が見つかります。 最初は、令嬢の家出と思った山野の夫人百合枝が小林紋三の知人である探偵の明智小五郎に捜索をお願いしますが、登場する誰もがいろいろな人が令嬢を殺した犯人の可能性があります。 そこは、探偵の明智小五郎が最後に見事な推理で真犯人を見つけ捕まえることができます。 江戸川 乱歩さんは最後に自分自身でこの作品の評価を書いていて、この2作品は駄作であるとひどく落ち込んでいたという感想ですが、そこそこまとまっていたのでそこまで考え込まなくてもいいのではないかとは思いました。 | ||||
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警察が事件の犯人も被害者さえもはっきりしないというかなりの怪事件、そんな犯人なので何をしでかすかわからない、そんな中で事件の真相を知ってしまっているという時点でかなり怖いですね。そしてその変な趣味から見えた事件の真相もかなり怖かったです。 | ||||
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美貌の盗賊「黒蜥蜴」VS名探偵・明智小五郎!!! 江戸川乱歩 著 『黒蜥蜴』 ~霧名亜夜斗のこの小説が面白い!!!~ 《あらすじ》 社交界の花形にして暗黒街の女王、左の腕に黒蜥蜴の刺青をしているところから、その名も《黒蜥蜴》と呼ばれる美貌の女賊が、大阪の大富豪、岩瀬家の所蔵する日本一のダイヤモンド「エジプトの星」を狙って、大胆不敵な挑戦状を叩きつけてきた!!! 妖艶な女怪盗と名探偵・明智小五郎との頭脳戦は、いつしか立場の違いを超えた淡く切ない感情へと発展していく・・・・・・・・ 《解 説》 「…美しい女の左の腕に、一匹の真っ黒に見える蜥蜴(とかげ)が這っていた。 それが彼女の腕のゆらぎにつれて、吸盤のある足をヨタヨタと動かして、這い出したように見えるのだ。 今にもそれが、肩から頸、頸から顎、そして彼女の真っ赤なヌメヌメとした唇までも、這い上がって行きそうに見えながら、いつまでも同じ腕に蠢いている。 真に迫った一匹の蜥蜴の入墨であった…」 (本文より) 『黒蜥蜴』(くろとかげ)というと、三島由紀夫・脚本、美輪明宏・主演の演劇があまりにも有名ですね。 本書はその原作であたります。 黒蜥蜴は、基本的には怪盗です。 同じく乱歩が生んだ怪人二十面相は、「血をみるのが嫌い」で、人を殺さないのですが、黒蜥蜴は平気で人に拳銃を向けます。 婦女子の誘拐もお手の物です。 彼女が集めるのは 、 「この世のありとあらゆる美しい物」です。 それにはダイヤモンドなどの宝飾品だけではなく、美少女・美少年までもが含まれているのす・・・・(以下、ネタバレの為、割愛) しかも彼女は変装の名人で神出鬼没。 どんな警戒厳重な場所にも潜入してきます。 この狡猾な盗賊を迎え撃つのが、我らが名探偵・明智小五郎。 バリッとスーツを着こなした、モダンな紳士探偵です。 果たして両者の頭脳合戦は如何に?? ちなみに黒蜥蜴は、時折、自分自身のことを「僕」と言います。いわゆる「ボクっ子」の原点なんでしょうか? 長編冒険探偵小説、いわゆる「怪盗対名探偵」物に興味がある方に、本作品を強く推薦いたします。 | ||||
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