緑衣の鬼
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イーデン・フィルポッツの『赤毛のレドメイン家』は昔読んだけど、ほとんど内容は忘れていたので面白く読むことができた。「悪い奴は誰か」ということだけは強烈に覚えていたので、だいたい犯人の目星はつけながら読んだが、○○○(一応伏字にしておきます)がいたことはさっぱり忘れていた。 しかし見事に翻案に成功しているというか、変装趣味や神出鬼没な怪人の描写など、いかにも乱歩らしい作品に仕立て直されていることには感心しかない。でも、さすがに明智小五郎を登場させるのはためらわれたのか(ふさわしくないと判断したのか)本作では乗杉竜平という探偵が活躍する。 ラストの謎解き場面は、そこだけサスペンスが停滞して知的なパズラーが顔をのぞかせるという意味で、ちょっと乱歩っぽくない。本来、乱歩はこういうロジックが苦手だったと思うが、そこはさすが翻案ものだ。乱歩らしさと本格ミステリの融合によって、一連の通俗長編の中でも独自の味わいを持った作品になっていると思う。 追記 それにしても…ジャケットもシャツもネクタイも靴下も靴も、何から何まで緑色の怪人って…どうしても僕には吉本新喜劇の中條健一を思い浮かべずにはいられないのである(わかる人にはわかってもらえるでしょうか)。 | ||||
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小学生当時から、ポプラ社のシリーズで存在は知っていたが、読むのは初めて。 まさか『赤毛のレドメイン家』の翻案だったとは…… それを知って、同書と合わせて読み較べることにした。 ちなみに、連載時期は完全に『怪人二十面相』と重なっている。 登場人物は↓のように該当しているが、プロットに建造物の間取りが密接に絡んだ『三角館の恐怖』よりも、筋立ては思いのほか自由に設定変更されている。まさに翻訳でなくて翻案。乱歩作品の中ではマイナーなものだが、物語る乱歩の才能が発揮された一冊のように感じる。 マーク・ブレンドン(刑事) --> 大江白虹(作家) マイケル・ペンディーン(技師) --> 笹本静雄(絵本作家) ジェニー・レドメイン(その妻) --> 笹本芳枝(その妻) アルバート・レドメイン(レドメイン家長男) --> 夏目菊太郎(夏目家長男) ロバート・レドメイン(三男) --> 夏目太郎(その息子) ベンディゴ・レドメイン(次男) --> 夏目菊次郎(次男) ジュセッペ・ドセリ(その雇用人) --> 山崎(その秘書) ピーター・ガンズ(探偵) --> 乗杉龍平(探偵) 『赤毛のレドメイン家』の魅力に繋がる景観の描写やいわゆる恋愛の要素は大胆に刈り込んだ分、ジェニーの魅力は芳枝には十分伝わっていないが、元の430頁から本書の276頁にコンパクトになって、反面で冗長だった展開は随分スピーディーになった。 大江が民間人にされたことで、結果的に彼が蒙った職業上のダメージは大きく軽減したのは、必要性というよりも乱歩の優しさか? そして特筆すべきは、――それでツッコミ処も増えているが――レンズやガラス越しの異世界という乱歩大好物のガジェットが随所に追加されて、より乱歩作品らしくなっているということが挙げられる。 さらに忘れてはいけないのが、そういった小物の演出だけでなく、芳枝の周囲に出現する緑衣の男の動機を周囲に誤認させ、ある登場人物の性格を変更することで、原作で極端に少なかった容疑者を増やすことに成功している。 未だ全乱歩作品を読んだわけではないが、わたしのベスト3作品中2作が翻案である。 正直言って、プロットは他から借りて、それに自分の特長を付け加える手法が、乱歩にはよく合っていたと思う。 ん? これは乱歩の性質でもあるが、日本人全般の特長であり欠点ではないのか。 | ||||
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叔母にプレゼントしたら、とても喜びました。 | ||||
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意外な結末に、呆然としました。 非情さがここまでくると呆れた。 | ||||
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昔々、40年位前の話である。 この手の小説がすきな友達がいて、結構たくさんの本を貸してくれた。感想を聞くから読まずにはいられない。 この本を借りて、なんとなく読んでいて、鈍感なことに終わりの3分の1あたりになった時に、この本は以前に読んだことがあると思い始めた。 ただ、江戸川乱歩は自分では1冊も持っていないし、とまあ考えを巡らせたら、それまでにその友達が貸してくれた 「赤毛のレドメイン家」だった。なんとも奇妙な思いだった。こういうのってなんというのだろう。翻訳でもないし、不思議な気がした。 なんにも言わずに貸すあたりがその友達らしいところで、気づくのが遅いという感じだったのかもしれない。昔の思い出である。 | ||||
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