吸血鬼

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種別
長編
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あらすじ

1993年12月01日 吸血鬼 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

グラスが二つ載ったテーブルを挾み、対峙する二人の男。夏の末以来、塩の湯A旅館に居つづけの湯治客だ。それぞれの懐に自殺の遺書を用意し、どちらかに毒の入ったグラスをあおって、生き残ったほうが美しい未亡人を手に入れよう、という奇妙で恐ろしい決闘の真っ最中だった。無気味な唇のない骸骨男の飽くなき執念が、奇々怪々な事件を引き起こす。明智と吸血鬼の壮絶な闘い。(「BOOK」データベースより)

評判

吸血鬼の評価:

0.00/10点 レビュー 0件。 D ランク

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吸血鬼の総合評価:

8.32/10点 レビュー 25件。

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.25
(3pt)

犯人を想うと…

猟奇的な殺人、実行不可能に見える犯行――乱歩作品にはおなじみと言ってよい展開の連続で、アップダウンのある話運びに乗せられつつも、どこかで、ははあ、またこういった内容なのかと、あまりにおなじみすぎてうんざり感じてしまう人もいるかもしれません。

しかし、乱歩さんの他の作品もそうですが、一度、最後まで読み、その犯人の身になって物語全体を振りかえってみると、印象はかなり変わるはずです。

彼らは長い年月をかけ、濃厚な殺意や復讐心を胸に、ただその一事だけを思い描いて計画を練り、そして実行していったのです。さまざまなトリック、捜査員を煙にまく手法、幾名かの容疑者の存在も、その人たちのアリバイや利用価値に関してもその犯人が拵え、探偵の前に陳列して見せているのです。

今作も、あらためてその犯人の視点でお話すべてを眺めてみれば、その膨大な量の場面と、容赦のない犯行と、それらを支えつづけた犯人の意志の強さ、重さ、恐ろしさに震えあがりそうになります。

そういった発見をするたびに、乱歩作品がどうしてこんなにも長く広く愛されているのか、この理由の一端を垣間見る気がします。たしかに、これは、とても怖い話です。
吸血鬼 (江戸川乱歩文庫) Amazon書評・レビュー: 吸血鬼 (江戸川乱歩文庫)より
4394301165
No.24
(4pt)

「少年探偵団シリーズ」の先駆けとも言うべき作品。文代さんと小林少年が、かなり活躍します。

『報知新聞』の夕刊に、1930年(昭和五年)9月から1931年(昭和六年)3月まで連載された作品。
五年後の1936年(昭和十一年)から始まる「少年探偵団シリーズ」の雰囲気を随所に感じました。文中にある次の一節の如き妙味がありました。
《明治の昔流行した、パノラマ館、ジオラマ館、メーズ、さては数年前滅亡した、浅草の十二階などと同じ、追想的ななつかしさ、いかもので、ゴタゴタして、隅々になにかしら、ギョッとする秘密がかくされていそうな、あの不思議な魅力を、(後略)》p.158

思わずギョッとする人物が出てきたり、グロい描写があったのも印象に残りますね。次のような文章は、現代の公共出版物だったらカットされてしまうかもしれません。
《(前略)鼻も醜く欠けて、直接赤い鼻孔(びこう)の内部が見えているし、眉毛が痕跡(こんせき)さえなく、もっと不気味なのは、上下の眼瞼(まぶた)に一本の睫毛(まつげ)がないことである。》p.27
《まるで飴細工(あめざいく)のタヌキみたいな太鼓腹(たいこばら)だ。死体膨脹(ぼうちょう)の現象である。内臓に発生したガスが、ひじょうな力で、死骸をゴム風船みたいに、ふくらませてしまったのだ。》p.350

タイトルの『吸血鬼』ですが、いわゆるドラキュラものの血を吸う化け物は出てきません。鬼は鬼でも、別種の鬼が出てきます。いかなる鬼であるか。それは、話の終盤で明かされます。ラスト三頁中二箇所で〝●●鬼〟と記述してありますが、こちらのほうが作品タイトルとして適当ではなかったかと、私は思いました。

それと、春陽文庫本の表紙カバーのイラストが、素晴らしく不気味っすね。多賀 新の『潜行する自我』というタイトルの銅版画。乱歩作品にふさわしいこのカバー装画に、乾杯!
吸血鬼 (江戸川乱歩文庫) Amazon書評・レビュー: 吸血鬼 (江戸川乱歩文庫)より
4394301653
No.23
(4pt)

「少年探偵団シリーズ」の先駆けとも言うべき作品。文代さんと小林少年が、かなり活躍します。

『報知新聞』の夕刊に、1930年(昭和五年)9月から1931年(昭和六年)3月まで連載された作品。
五年後の1936年(昭和十一年)から始まる「少年探偵団シリーズ」の雰囲気を随所に感じました。文中にある次の一節の如き妙味がありました。
《明治の昔流行した、パノラマ館、ジオラマ館、メーズ、さては数年前滅亡した、浅草の十二階などと同じ、追想的ななつかしさ、いかもので、ゴタゴタして、隅々になにかしら、ギョッとする秘密がかくされていそうな、あの不思議な魅力を、(後略)》p.158

思わずギョッとする人物が出てきたり、グロい描写があったのも印象に残りますね。次のような文章は、現代の公共出版物だったらカットされてしまうかもしれません。
《(前略)鼻も醜く欠けて、直接赤い鼻孔(びこう)の内部が見えているし、眉毛が痕跡(こんせき)さえなく、もっと不気味なのは、上下の眼瞼(まぶた)に一本の睫毛(まつげ)がないことである。》p.27
《まるで飴細工(あめざいく)のタヌキみたいな太鼓腹(たいこばら)だ。死体膨脹(ぼうちょう)の現象である。内臓に発生したガスが、ひじょうな力で、死骸をゴム風船みたいに、ふくらませてしまったのだ。》p.350

タイトルの『吸血鬼』ですが、いわゆるドラキュラものの血を吸う化け物は出てきません。鬼は鬼でも、別種の鬼が出てきます。いかなる鬼であるか。それは、話の終盤で明かされます。ラスト三頁中二箇所で〝●●鬼〟と記述してありますが、こちらのほうが作品タイトルとして適当ではなかったかと、私は思いました。

それと、春陽文庫本の表紙カバーのイラストが、素晴らしく不気味っすね。多賀 新の『潜行する自我』というタイトルの銅版画。乱歩作品にふさわしいこのカバー装画に、乾杯!
吸血鬼 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 吸血鬼 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488401066
No.22
(4pt)

「少年探偵団シリーズ」の先駆けとも言うべき作品。文代さんと小林少年が、かなり活躍します。

『報知新聞』の夕刊に、1930年(昭和五年)9月から1931年(昭和六年)3月まで連載された作品。
五年後の1936年(昭和十一年)から始まる「少年探偵団シリーズ」の雰囲気を随所に感じました。文中にある次の一節の如き妙味がありました。
《明治の昔流行した、パノラマ館、ジオラマ館、メーズ、さては数年前滅亡した、浅草の十二階などと同じ、追想的ななつかしさ、いかもので、ゴタゴタして、隅々になにかしら、ギョッとする秘密がかくされていそうな、あの不思議な魅力を、(後略)》p.158

思わずギョッとする人物が出てきたり、グロい描写があったのも印象に残りますね。次のような文章は、現代の公共出版物だったらカットされてしまうかもしれません。
《(前略)鼻も醜く欠けて、直接赤い鼻孔(びこう)の内部が見えているし、眉毛が痕跡(こんせき)さえなく、もっと不気味なのは、上下の眼瞼(まぶた)に一本の睫毛(まつげ)がないことである。》p.27
《まるで飴細工(あめざいく)のタヌキみたいな太鼓腹(たいこばら)だ。死体膨脹(ぼうちょう)の現象である。内臓に発生したガスが、ひじょうな力で、死骸をゴム風船みたいに、ふくらませてしまったのだ。》p.350

タイトルの『吸血鬼』ですが、いわゆるドラキュラものの血を吸う化け物は出てきません。鬼は鬼でも、別種の鬼が出てきます。いかなる鬼であるか。それは、話の終盤で明かされます。ラスト三頁中二箇所で〝●●鬼〟と記述してありますが、こちらのほうが作品タイトルとして適当ではなかったかと、私は思いました。

それと、春陽文庫本の表紙カバーのイラストが、素晴らしく不気味っすね。多賀 新の『潜行する自我』というタイトルの銅版画。乱歩作品にふさわしいこのカバー装画に、乾杯!
吸血鬼 (江戸川乱歩文庫) Amazon書評・レビュー: 吸血鬼 (江戸川乱歩文庫)より
4394301165
No.21
(4pt)

「少年探偵団シリーズ」の先駆けとも言うべき作品。文代さんと小林少年が、かなり活躍します。

『報知新聞』の夕刊に、1930年(昭和五年)9月から1931年(昭和六年)3月まで連載された作品。
五年後の1936年(昭和十一年)から始まる「少年探偵団シリーズ」の雰囲気を随所に感じました。文中にある次の一節の如き妙味がありました。
《明治の昔流行した、パノラマ館、ジオラマ館、メーズ、さては数年前滅亡した、浅草の十二階などと同じ、追想的ななつかしさ、いかもので、ゴタゴタして、隅々になにかしら、ギョッとする秘密がかくされていそうな、あの不思議な魅力を、(後略)》p.158

思わずギョッとする人物が出てきたり、グロい描写があったのも印象に残りますね。次のような文章は、現代の公共出版物だったらカットされてしまうかもしれません。
《(前略)鼻も醜く欠けて、直接赤い鼻孔(びこう)の内部が見えているし、眉毛が痕跡(こんせき)さえなく、もっと不気味なのは、上下の眼瞼(まぶた)に一本の睫毛(まつげ)がないことである。》p.27
《まるで飴細工(あめざいく)のタヌキみたいな太鼓腹(たいこばら)だ。死体膨脹(ぼうちょう)の現象である。内臓に発生したガスが、ひじょうな力で、死骸をゴム風船みたいに、ふくらませてしまったのだ。》p.350

タイトルの『吸血鬼』ですが、いわゆるドラキュラものの血を吸う化け物は出てきません。鬼は鬼でも、別種の鬼が出てきます。いかなる鬼であるか。それは、話の終盤で明かされます。ラスト三頁中二箇所で〝●●鬼〟と記述してありますが、こちらのほうが作品タイトルとして適当ではなかったかと、私は思いました。

それと、春陽文庫本の表紙カバーのイラストが、素晴らしく不気味っすね。多賀 新の『潜行する自我』というタイトルの銅版画。乱歩作品にふさわしいこのカバー装画に、乾杯!
吸血鬼 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 吸血鬼 (角川文庫)より
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