十字路
- 泥酔 (36)
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20年以上前、土曜ワイド劇場か何かで、ドラマで見ました。主人公の官僚を風間杜夫さん、妻を深浦加奈子さん、愛人を芳本美代子さんがそれぞれ演じており、京本政樹さん等スターぞろいでの名演技に、当時大学生くらいだった私には強烈な印象の作品でした。たまたま原作が江戸川乱歩さんと知り、読了して、改めて忘れられない名作となりました。 | ||||
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(1)十字路 渡辺剣次のプロットを使った作品とのこと。 彼が代筆したと書かれた資料もあって、どこまでが事実かわからないが、読んでいて、乱歩らしさはまったく感じないのは確かである。 渡辺剣次は日本探偵作家クラブの書記長だったという人で、乱歩の一般向け作品をポプラ社の少年探偵シリーズに加える際、幾つかの作品を少年向きに翻案化した氷川瓏の実弟とのこと。 Weblio辞書によれば、横溝正史の娘婿だった時期もあるらしい……。 乱歩っぽい作品ではないとは言え、本作で探偵のひとりとして登場する警視庁の花田警部は、同じ年の『オール読物』4月号に乱歩が発表した「月と手袋」の担当捜査官である。 あちらの作品も、――でかい欠点がある作品だが――追い詰められる犯罪者の心理描写に重きを置いた倒叙型の作品であるだけに、意外にも新境地を開拓しようと必死だった?乱歩本人が筆を執っていたのかもしれない。 いっそのこと、もう一人の探偵を明智小五郎にしてしまえば、トンだサプライズ作品になって知名度も違ったことだろうが、いくらなんでもそれは無理かw なんだかんだで物証や目撃者を残していたりと、とても成功作とは云えないが、子どもの頃ポプラ社版で読んだ『死の十字路』は、――シリーズの他作品と毛色が違い過ぎるというのが理由かもしれないがw――とても印象に残っていた作品である。 金田一耕助もので、舞台として何度か登場して記憶に残った鏡ケ浦は、こちらで最初に目にした筈なのね……。 (2)盲獣 『乱歩にまつわる言葉をイラストと豆知識で妖しく読み解く江戸川乱歩語辞典』の感想に書いたとおり、わたしの所持している春陽文庫版に、「鎌倉ハム大安売り」の章があったかどうかを確認するために、実家からサルベージしてきた。 はい、ありました。まぁあっただろーなというのは予想がついていたがw しかしなんだ。 どうやらハムに加工しているようでもなく、ただ小分けして包んでいたように思える。もちろんそれだけで鬼畜この上ないが……。 いや、安い云々で買っちゃう前に、現物を見ようとしないのか?? というわけで、――おそらく2003年時もそう思ったのだろうが――鎌倉ハムよりも、その前のイモムシごーろごろの方が強く印象に残ったw ちなみに、ハムを売った後の盲獣が潜伏した土地は明記されないが、伊勢湾や海女といった語句から類推すれば、乱歩が土地勘を持っていた鳥羽から賢島に抜けた辺りというのが妥当かな。 | ||||
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やっぱり乱歩は良い | ||||
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江戸川乱歩作品の中ではやや異質な偶発的に犯罪を犯してしまった側からの視点で書かれた作品。 タイトルにある十字路で全ての歯車が狂っていきます。 しだいに追い詰められていく犯人の描写が実に巧みで、次々と読み進めていきたくなるでしょう。 特に悲劇的な最後を迎える犯人の描写は数ある乱歩作品の中でも秀逸。 読者側からの視点からすれば最後のエピローグで多少救われた感があります。 | ||||
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私が小学生だった頃、ポプラ社の「少年探偵シリーズ」(全46巻)の中にある『死の十字路』というタイトルで読んだ本作品は、ぞくぞくするくらい怖くて、その尋常でないサスペンスに震えあがったものでした。 今回は、少年少女向けの本とは違うオリジナル作品を読んだわけですが、実にスリリングで面白かったです。 捜査する側から見ると、「こんなにするすると真相が分かるはず、ないだろ」てなご都合主義的展開は確かにあるんだけど、それを差し引いても、実にスピーディーな展開で、ぞくぞくしましたね。追い詰められていく犯人側の危機感、運命の悪戯(いたずら)に翻弄されまくり感がよく伝わってきて、読んでるこっちまでどきどきしてきましたもん。 話のプロットを渡辺剣次が出して、それをもとに乱歩が執筆したというこの作品。とにかく展開が早く、スリリングなサスペンス感にあふれてました。ウィリアム・アイリッシュ(コーネル・ウールリッチ)とか、連城三紀彦のサスペンス、スリラー作品に似た味わいもありましたね。いや、面白かったわあ。 1955年(昭和三十年)10月刊行の作品。 一般的な乱歩作品のイメージからすると随分違いますが、そのページターナーぶりは相変わらずの面白さ、スリリングなどきどき感。 サスペンス小説、スリラー小説を好みとする方には、特におすすめしたい一冊です。 | ||||
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