恐怖王
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推理小説ではあるが、実話のようなリアル感も漂う。特に夜行列車の節とかはぞくぞくする怖さ。 | ||||
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本作は,「仮面」をモチーフにストーリーが展開されます。 まずは「ろう人形館」という不気味な場所において,ろう人形であるはずの「鉄仮面」(正体はもちろん二十面相)が動き出すという,異様な出来事から開幕します。 この鉄仮面が宿敵明智小五郎を虜にするのですが,隠れ家(隠れ「船」?)で明智に見せたのが「道化の仮面」つまりピエロ面です。 (このあたりの展開は,『魔術師』からの借り物ですね。) 結局明智は脱出に成功し,以下「黄金仮面」の暗躍へと移ります。 もちろん『黄金仮面』の換骨奪胎ですが,作中であえて同作品に言及されています。 本作品の出色は,小林少年とポケット小僧の洞窟内での苦闘と徳川埋蔵金の発見です。 これらの場面も,他作品が下地になっていますが,迷路をさまよう恐怖感とお宝発見の高揚感がうまく連結されており,終盤に向けての盛り上げの見事さはさすが乱歩ですね。 エンターテインメント性タップリの作品です。 | ||||
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1973年に「江戸川乱歩長篇全集17巻」として出版された春陽堂文庫版。 「幽鬼の塔」と「恐怖王」の2本の中篇が収められている。 「幽鬼の塔」は、素人探偵の青年が謎の連続首吊り事件に巻き込まれていくというもの。ストーリー展開にスピードがあり、なかなか楽しめる作品であった。ただ、最後のあっけなさはいただけない。ミステリとしては失敗作だろう。 「恐怖王」も、ちょっと似たような印象。盛り上げるだけ盛り上げておいて、最後は中途半端。食い足りない思いが残る。 どちらも、最初はグロテスクで読者を惹き付けながら、風船がしぼむようにして終わってしまう。話は面白いのだが、残念。 | ||||
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「恐怖王」は乱歩通俗作の中でも最底辺の出来だろう。プロットは破綻しているし、文章に精彩がない。ゴリラ人間が出るわ、主人公の婚約者の死体がそのゴリラに振り回されるわ、その主人公は未亡人と浮気をするわ、未亡人が素っ裸で飛び出すわ、使い古された「陰獣」エンディングを採用するわ、最初から最後までむちゃくちゃである。しかし、乱歩自身がいやいや書いている雰囲気が行間から嗅ぎ取れて、そういう意味では興味深い。また冒頭の花嫁姿の死体とけむくじゃらの男の組み合わせは、後の正史の「病院坂」のプロットに流用されているようだ。 | ||||
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多くの人がそうだろうが、自分も小学校の低学年から乱歩作品を読んだ。「幽鬼の塔」も5,6年生ぐらいの時だったと思う。そのころ乱歩作品はほとんど読んでいたが、高学年の頃は二十面相や少年探偵団などの興味もあせ、むしろ大人向けに書かれた作品「大暗室」「影男」などの作品に夢中になった。この「幽鬼の塔」もおもしろく感じた作品だった。大人になり、あらためてこの作品を読んだが(もちろん子供向けの方ではなく)五重塔にゆれる風鈴の描写など、読む者の心理まで見透かしたかのような洞察力は、発表後何十年も経つ今でも新鮮に感じさせる要因になっていると思う。 | ||||
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