ヴィクトリア朝の歴史ある館が火事になった。持ち主は、地域の再開発に反対していた大物政治家。

アメリカ大統領の訪日が決定。大森署署長・竜崎伸也警視長は、羽田空港を含む第二方面警備本部本部長に抜擢された。

娘の不可解な行動に悩む女性刑事が、我が子の意図に心動かされる「傍聞き」。元受刑者の揺れる気持ちが切ない「迷い箱」。

あたし、大西葵13歳は、人をふたり殺した…あたしはもうだめ。ぜんぜんだめ。

「たいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった」川村七竃は、群がる男達を軽蔑し、鉄道模型と幼馴染みの雪風だけを友として孤高の青春を送っていた。

「山の民」に置き去られた赤ん坊。

謎と浪漫の読書俱楽部に貴方もいかが? 東京、山の手に広々とした敷地を誇る名門女学校「聖マリアナ学園」。

とある事情から逃亡者となった“ぼく”こと巣篭カナは、逃げ込んだダストシュートの中で全裸の美少女・白雪を発見する。

渋谷のチーマー百人を率いたアキは、チーム解散後、海外放浪を経て帰国。犯罪プロフェッショナルへの参加を決意する。

故郷を捨て、過去を消し、ひたすら悪事を働いてきた日系ブラジル人の高木耕一は、コロンビア人の出稼ぎ売春婦DDと出逢う。

「一生の仕事なんて、ありえないんじゃないんですか？」変わり続ける時代の中で、リストラ面接官の村上真介が新たにターゲットとするのはー英会話スクール講師、旅行代理店の営業マン、自動車の整備士、そして老舗出版社のゴシップ誌記者。

鎌倉で小説家の父と暮らす少女・荒野。「好き」ってどういうことか、まだよくわからない。

あなたとは、この世の果てまでいっしょよ。呪いのように。

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。

「私はもう用済みってことですか!?」リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。

陽気で大柄、機嫌悪くなるのは空腹時と眠い時、そんな典型的フィジー人とつきあう茜。

夏の終わり、山間に位置する聖マルグリット学園を少し早い秋の訪れを感じさせる、涼しい風が吹き抜ける。

「帰りたい」と少年は強く願った。「一緒に」と少女は強く思った。

辺境の荒野に囲まれた〈螺旋の街〉。そこは貴重な鉱石パラサンサを採掘する男相手の歓楽街、女ばかりの街だった。

五年前に愛を交わしながらも突然姿を消した女、瞭子と偶然の再会を果たした弁護士の栖本誠次は、翌朝、彼女の死を知った。

日本最西端に位置する与那国島の沖合に建設中の“オーシャンテクノポリス”。

西暦20××年、遺伝子操作監視委員会C部門の調査官である「おれ」は、 今をときめくバイオ企業「ライフテック社」の異状を聞きつけ、調査に赴く。

1935年、千代延子爵家の次男・義正は、左翼運動に挫折し、父の宗平とともにパリへ渡った。

若き考古学者・葦原志津夫は、前代未聞の土偶を発見したとの報を受け、茨城県の石上遺跡へと向かった。

民族の悲願、独立国家の樹立を求めて暗躍する中東の少数民族クルド。

トシオ・マナハン、13歳。フィリピン、セブ島のガルソボンガ地区に祖父と住み、闘鶏用の軍鶏を育てる日々だった。

海峡で消息を絶ったのは、弟に船長を任せた船だった。乗組員は全て死亡したと聞く。

第六協洋丸、仮想敵国の領海に接近するためのスパイ船。柏木はその仕事を好まず、親友・成瀬に船長の座を譲った。

アメリカで運を使い果たしたおれを拾ってくれたのは、シケた中年ボクサー・ムーニー。

チャウシェスク政権崩壊後のルーマニア。

それは一見単純な怨恨殺人事件と思われた。少年院出の青年・刈谷努の犯行と誰も疑わなかった。

凄惨だったが、単純な殺人事件に思えた。包丁で刺された男性は死亡し、被疑者の女は素直に犯行を自供している。

大関大龍が横綱推挙を辞退!前代未聞の事態に世間は騒然となった。酒癖が悪く品位を保つ自信がないとは上辺の弁明に過ぎない。

いったん不起訴となり、一般人から構成される「検察審査会」で再審議することになった「社員研修シゴキ死亡事件」。

水産会社のフィリピン進出の尖兵となった越智は、現地で政治トラブルに巻きこまれ、危うく日本に舞い戻る。

かつてベトナムの逃亡米兵を国外脱出させた川久保は、極秘依頼を受けた。

刑務所帰りの旧友と再会し、執拗につきまとわれる滋郎。愛する家族を守るため、言うなりに金を払うのだが―(「再会」)。

悪女なのか犠牲者なのか。詐欺師なのか伝道者なのか。

新しい千年紀が幕を開け、人々の意識が急速に変化を始めている。多くの人々が、意味のある偶然の一致を経験し始めている。

私たちは、何処へ。「聖なる予言」に続く魂の冒険。

私たちは、人類の進化の歴史の大きな節目に立っています。科学は四百年にわたり宇宙の進化のプロセスを明らかにしてきました。

スペインの北部を東西に横切っている巡礼の道、「星の道」と呼ばれる古来からの道を歩いたことにより、オカルトや魔法に夢中だった著者が真のマスターへの道とは何かを発見するまでの物語。

ベロニカは全てを手にしていた。若さと美しさ、素敵なボーイフレンドたち、堅実な仕事、そして愛情溢れる家族。

「条件さえ整えば、地球上のすべての人間がよろこんで悪をなす」悪魔にとりつかれた旅人が、山あいの平和な田舎町ヴィスコスを訪れた。

伊豆・鳥島の東北東で一夜にして小島が海中に没した。

満席で飛び立ったジェット機内から、一人の女が消えた!?新聞記者の冬木悟郎は、人妻・朝岡美那子失踪の謎を追って、彼女の郷里・福岡へ。

第54回江戸川乱歩賞受賞作 昭和21年、帰らなかった誘拐児。悲劇はそこから始まった――。

権力に抗し、教団を捨て、地獄の地平で痛憤の詩をうたい、盲目の森女との愛に惑溺してはばからなかった一休のその破戒無慙な生涯と禅境を追跡した谷崎賞受賞に輝く伝記文学の最高峰。

事件は、商産省組合の秘密闘争計画を筒抜けにしたスパイを発見した事が発端だった。

ミス・コンテストの最終選考に残った五人の美女。最終審査を目前に、四人が次々と死傷する。

花城佐紀子の姉・由記子が、遺言を残し恋人の本多昭一と失踪した。

佐賀市内のホテルで学生テニス選手権の優勝者・小田垣悦也が撲殺された。

晩春の夜更け、聖ミカエル病院に瀕死の女性が担ぎこまれた。

現職国会議員に中国のスパイがいるという情報によって、極秘に警視庁外事課に捜査本部が設置された。

人間たちは、テングとブタに二分されている。鼻を持つテングはブタに迫害され、殺され続けている。

猛署日が続く8月の夜、ボクたちは凶悪なヤクザ2人に監禁されている。友人の藤堂は、妻の美鈴とボクを人質にして金策に走った。

舞鶴でロシア人女性の遺体が発見された。時を同じくして抑留体験者の高津も姿を消す。

獣医師・内海綾子の周囲に異変が連続する。

老舗呉服屋の邸宅で発見された首吊り死体。

思い出は心を豊かにもすれば、苦しめもする―小さなガラス瓶、古いお守り袋、折り鶴…、そうした小さな手がかりから、依頼人の思い出に寄り添うようにして、人や物を捜し出していく“思い出探偵”。

子どもへの性犯罪が起きるたびに、かつて同様の罪を犯した前歴者が殺される。

「精神鑑定」に真っ向から挑む感動作! 「心神喪失」の通り魔犯に娘を殺された夫婦。

自らが犯した不祥事で職を追われた元警官の佐伯修一は、今は埼玉の探偵事務所に籍を置いている。

夫を殺さないで！ 私、酒を断ちますから 大富豪のひとり娘でエリート医師の妻・速水圓（はやみまどか）。

大学の心理学科に通う「僕」は、ひょんなことから自閉的な少女・下路マリの家庭教師を引き受けることになる。

アル中バーテンダーの島村は、過去を隠し二十年以上もひっそり暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。

自殺した妻は妊娠を隠していた。何年か経ち彼女にそっくりな女と出会った秋山だが、突然まわりが騒々しくなる。

黒川博行氏絶賛! 人生の切なさと輝きを描き上げた短編集。

飲料会社宣伝部課長・堀江はある日、会長・石崎から人命救助の場面を偶然写したというビデオテープを渡され、これを広告に使えないかと打診されるが、それがCG合成である事を見抜き、指摘する。

世界的な評価を受ける若き画家・宇佐美の個展で、義父を描いた作品が無残に破壊されるという事件が発生。

新規クライアントの広告コンペに向け、辰村や戸塚らは全力を傾注する。そんな中、3通目の脅迫状が明子の夫の許に届いた。

堀江の無二の友人・柿島が殺された。その謎に満ちた死に疑問を持った堀江は調査に乗り出す。

横浜の遊廓に、2人の少女が売られて来た。

関東電力九十九里浜原発の建屋内で、一晩中多量被曝した死体がドラム缶詰めで処分されたという。

現代史の結節点の陰に秘められた謎。

黄金の肌がなまめかしく輝くとき、横浜の秘められた歴史の記憶が、汚辱にまみれた愛憎のドラマが、闇のなかに映し出される―。

真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。

士族出身の上流家庭・花村家にやってきた若い女性運転手。

昭和初期の帝都を舞台に、令嬢と女性運転手が不思議に挑むベッキーさんシリーズ第二弾。

帝都に忍び寄る不穏な足音。ルンペン、ブッポウソウ、ドッペルゲンガー…。

見合い話に苛立ち、後輩の若さがふと眩しい美也子の淡々とした日々に鳴り響く謎の電話。そして一年が過ぎて…「恋愛小説」。

9歳のさきちゃんと作家のお母さんは二人暮し。毎日を、とても大事に、楽しく積み重ねています。

「あなたがどこかで生きているということが、ずっと私の支えだった──」。

企業要人を付け狙うテロネットワークを壊滅せよ! 「潜入捜査」シリーズ、堂々完結! 廃棄物の不法投棄で摘発された解体業者・保津間興産は、毛利谷一家の企業舎弟。

最も魅力的な信長像―戦後無頼派作家の代表格にして物語の名手・坂口安吾が描く戦国の英雄・信長の若き日々。

十五年ぶりに再会した十九歳の息子は、ひきこもりだった。働く意欲のない姿に苛立つ父。

「定年になったら、一緒にこの曲を合奏しよう」妻と交わした約束だった。そのために、ピアノを習った。

旅行で訪れた山奥の温泉地、そこは怪しい村だった―。女子大生しよりと愛子を次々に襲う恐怖の事件。

全国大会での優勝経験もある、光が丘中学校吹奏楽部の夏の合宿先に選ばれたのは、神主島という、島原半島のほど近くに浮かぶ小さな島だった。

音楽教師の身神音々は、即席のオーケストラを結成し、一夜限りの演奏会を催すことを命じられる。

謎の高校生連続殺人事件に揺れる高城市。

欠落した記憶を抱え、殺人現場の写真に執着を持つ青年と、心を閉ざして、理想的な優等生を演じつづける孤独な少女。

双眼鏡で覗きをしていた男が、豪華マンションの浴室で顔の皮をはがされた若い女の死体を発見!だが、割り出された死亡推定時刻に彼女は、「はやぶさ」に乗っていた。

山陰地方を走る6つのローカル線と大阪駅に、流れ着いた女性のバラバラ死体!なぜか首はついに発見されなかった。

1985年4月、国鉄が誇る〈水晶特急〉が、上野から酒田まで、マスコミ関係者を乗せて処女旅行に出発した。

新宿駅西口でバスが放火され、逃げ出した乗客の一人がタクシーに轢ねられ死亡。

記憶に障害を持つ男エゴン・マッカートが書いた物語。